『山居新話』(さんきょしんわ)は、14世紀に成立した元代の楊瑀による著作。『山居新語』とも[1]。
著者の楊瑀は杭州の出身で、天暦年間に大都に上がり朝廷で重用された人物である[1]。本書は文宗トク・テムルから順帝トゴン・テムルの治世に至る政府部内の逸事・個人の逸話・地方行政の実態・社会事情等が克明に記されており、元代後期の重要資料と位置付けられている[1]。サルバン・世傑班父子など、『元史』には断片的な記述しかないが、本書でのみ出自や来歴を確認できる人物も存在する。