山羊の会

日本の作曲家グループ

山羊の会 (やぎのかい) は、1953年に発足した作曲家のグループ[1][2][3]1958年までに6回の作品演奏会を開催した。

概要 編集

1953年9月、「日本の国民音楽の発展のために努力する」という目標を掲げ、作曲家の林光間宮芳生外山雄三がグループ「山羊の会」を発足させた[2][3]。1958年には助川敏弥も加わった[2]。会の名称は、メンバーが共感するピカソ後期の作品に多く見られるモティーフに由来している[4]

演奏会 編集

山羊の会の行った演奏会は次の通り[3][1]

山羊の会作品発表No.1 間宮芳生・作品発表会 編集

1953年11月19日 山葉ホール

  • 間宮芳生:Cl、Vn、Vc、Pfのための四重奏曲
  • 間宮芳生:VnとPfのためのソナタ
  • 間宮芳生:2台のPfのための3章

山羊の会第2回発表会 編集

1954年9月24日 山葉ホール

  • 間宮芳生:2台のPfのための3章
  • 林光:舞踏組曲
  • 外山雄三:パルティータ第4番

山羊の会第3回演奏会 編集

1955年12月19日 山葉ホール

  • 外山雄三:VcとPfのための組曲
  • 間宮芳生:4つの日本民謡
  • 間宮芳生:Pfソナタ
  • 林光:雲の中のピッピ(木島始詩)
  • 外山雄三:弦楽四重奏、打楽器、Pfのための音楽

山羊の会第4回演奏会 編集

1958年6月8日 山葉ホール

  • 林光:Fl、Va、Pfのためのソナタ
  • 外山雄三:歌曲3作品
  • 間宮芳生:2つのVnとPfのためのソナタ
  • 外山雄三:Fl、Vc、Pfのための三重奏曲
  • 助川敏弥:弦楽四重奏曲

山羊の会55~58 編集

(第20回ブリヂストン美術館作曲家の個展

1958年6月28日 ブリヂストン美術館 (テープ演奏)

  • 助川敏弥:ディヴェルティメント
  • 林光:Fl、Va、Pfのためのソナタ
  • 林光:雲の中のピッピ
  • 外山雄三:Fl、Vc、Pfのための三重奏曲

山羊の会第5回演奏会ー創立5周年 編集

1958年11月30日 山葉ホール

  • 外山雄三:室内協奏曲
  • 間宮芳生:日本民謡集第3集
  • 間宮芳生:混声合唱のためのコンポジション(毎日音楽賞受賞[1][5]
  • 助川敏弥:2台のPfのためのディヴェルティメント
  • 林光:カンタータ第1番ー原民喜の『原爆小景』による(原民喜詩)

参考文献 編集

  • 日本近代音楽館『戦後作曲家グループ・活動の軌跡 1945-1960』 (奏楽堂春の特別展「戦後音楽の旗手たち」) 1998.04, pp12-13

脚注 編集

  1. ^ a b c 『日本の作曲1959』(音楽芸術臨時増刊) 音楽之友社, 1959, pp65
  2. ^ a b c 『日本の作曲20世紀』 (音楽芸術別冊) 音楽之友社, 1999, pp53-54
  3. ^ a b c 日本近代音楽館『戦後作曲家グループ・活動の軌跡 1945-1960』 (奏楽堂春の特別展「戦後音楽の旗手たち」) 1998.04, pp12-13
  4. ^ 『林光の音楽』小学館、2008年、37頁。ISBN 978-4-09-480161-3 
  5. ^ 『日本の作曲家:近現代音楽人名事典』日外アソシエーツ、2008年、629頁。ISBN 978-4-8169-2119-3