感情主義
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感情主義(かんじょうしゅぎ、英: sentimentalism、センティメンタリズム)とは、人間の精神(魂)中で、感覚・感情・情緒の働きを(知性・理性や意志よりも)重視する哲学・心理学・文学上の立場のこと。主情主義(しゅじょうしゅぎ、英: emotionalism)とほぼ同義だが、後述するように、こちらの感情主義(英: sentimentalism)の方がより限定的な意味で用いられる。
概要
編集感情主義(英: sentimentalism)という用語は、主に哲学と文学の分野で用いられる。
哲学においては、英国における第3代シャフツベリ伯爵、フランシス・ハッチソン、デイヴィッド・ヒューム、アダム・スミス等の「モラル・センス」(moral sense, 道徳感覚)、「モラル・センティメント」(moral sentiment, 道徳感情)を重視する倫理学的理論・立場・潮流を指すことが多い。これらはイマヌエル・カントに代表される理知的・意志的な倫理・道徳的立場と対置される。(ただし、両者は道徳・倫理の個人化・内面化・自律性を称揚する点では共通している[1]。)
文学においては、18世紀-19世紀にかけてのロマン主義の1つの特徴を表す概念として用いられる。感傷主義(かんしょうしゅぎ)とも。[2]