担保評価額(たんぽひょうかがく)とは、客観的、合理的な評価方法で算出した評価額(時価)をいう。担保評価額は市場価値概念と軌を一にしている。 また、算出した担保評価額(時価)を踏まえ、当該担保物件の処分により回収が確実と見込まれる額を「処分可能見込額」という。この場合、債権保全という性格を十分考慮する必要がある。 なお、担保評価額の精度が十分に高い場合には、担保評価額と処分可能見込額が等しくなる。

評価の方法

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担保評価額は通常次のように算定される。

土地
公示地価、基準地価格、路線価のいずれか、または全部を基準として時点修正などを行い評価する。
建物
基本的には原価法(または原価法に準する方法)による価額
貸ビル等の収益用不動産
収益還元法による評価


評価上の留意点

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物件別の評価の留意点は次の通りである。

所有者使用物件
所有者使用物件は、明渡し前提のベースで、かつ最有効使用を考慮して評価を行う。
操業中の企業物件
ホテルそのほかのレジャー関係事業やそれ以外の企業に属する、一団となっている資産は、平均的運用手腕を超える経営者がもたらす超過利潤を除いた、継続的レベルの収益を、慎重に検討した結果に従い評価される。このような評価においては、企業が操業中の場合と、次のような状態いずれかにある場合とでは、価値に大きな相違が生じる可能性がある。
  • 休業中
  • 什器備品等の資産撤去
  • 許認可、免許、フランチャイズ契約の取消し又はその可能性
  • 財産の破壊汚損
  • 今後の操業を阻害する事情
投資物件
通常、賃貸ビル等の投資物件は、収益価格を重視し積算価値との検証を行って評価する。
開発物件
開発物件の評価に当たっては、以下の事項について留意すべきである。
  • 開発完了後転売する場合の評価にあたっては、開発法に基づき正味実現可能価額を求め、その価格を重視すべきこと。
  • 開発の実現可能性が低下した場合には、状況に基づいて評価された価格を重視すべきこと。
  • 収益物件を建築する場合には、土地残余法に基づく収益価格を重視すべきこと。

参考文献

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  • 検査マニュアル研究会『金融機関の信用リスク・資産査定管理体制』
  • (社)日本不動産鑑定協会国際委員会邦訳『最新国際評価基準』

関連項目

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外部リンク

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