明治31年洪水は、明治31年(1898年)9月に東日本北日本を襲った水害である。石狩川の氾濫などにより北海道で深刻な被害となった。

概要

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9月6日から8日にかけて東日本・北日本を襲った台風により、関東地方では利根川などの河川が氾濫するなどした[1]。北海道でも被害は甚大で、特に石狩川の流域は大きな被害を受けた(氾濫面積は約1,500km2[2])。3日間雨量は、札幌で158mm、旭川で163mmであった。9月10日、石狩川は過去最高の8.2mという水位を記録[2]。現在の石狩大橋付近の最高水位は8.24mに達した[1]。この洪水は石狩川治水事業の契機となった[2]

被害

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  • 死者・行方不明者 112人[1]
  • 全壊・流失家屋 2,010戸
  • 半壊・損壊家屋 285戸
  • 床上浸水 13,839戸
  • 床下浸水 2,508戸
  • 被災家屋総数 18,642戸
  • 被害総額 840万円

脚注

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  1. ^ a b c 日本歴史災害事典 390ページ
  2. ^ a b c 日本の川 - 北海道 - 石狩川 - 国土交通省水管理・国土保全局”. www.mlit.go.jp. 2022年2月26日閲覧。

参考文献

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  • 吉川弘文館北原糸子・松浦律子・木村玲欧 編)『日本歴史災害事典』ISBN 9784642014687