東京烏骨鶏(とうきょううこっけい)とは、東京都畜産試験場が東京特産畜産物として作出したニワトリの品種「烏骨鶏」の一系統名である。

烏骨鶏は体が小さめで飼育も容易なので、愛玩用の鶏として愛鶏家の間では知られた鶏であったが、原種烏骨鶏は産卵率が約22%であった。また、烏骨鶏の産卵数は約50〜80個であり、畜産改良して卵を年に190個程度産む品種となった[1]。性質温順で鳴き声はあまり発さず飼育が容易である。東京うこっけい表記もある[1]。東京烏骨鶏は、原種烏骨鶏の中で能力の高い個体を選抜し、血のつながりの遠いもの同士を掛け合わせる遠縁交配によって改良されたため、他品種との交配のない純血種の烏骨鶏である。

東京都農林水産振興財団に依れば、ブロイラーと比べるとコレステロールを下げる不飽和脂肪酸が多い[2]ことが特徴として挙げられている[3]

伝染病などによる全滅からの対応策として、2009年4月より伊豆大島東京都立大島高等学校の鶏舎で農林科の生徒らが作業実習の一環として東京烏骨鶏を育てている[4][5]

脚注・出典 編集

  1. ^ a b 『BALL.』 7巻、けやき出版、2023年11月15日、39頁。ISBN 978-4-87751-635-2 
  2. ^ 可食部100グラム当たりで、ブロイラー1.8グラムに対し、東京烏骨鶏が6.71グラム。
  3. ^ “(財)東京都農林水産振興財団=東京ブランドをアピール 「TOKYO X」など”. 生協流通新聞. (2009年10月5日). http://www.seikyo-net.co.jp/backnumber_new/091005/news.html 2016年12月2日閲覧。 
  4. ^ “東京)東京うこっけい、大島高生が飼育 青梅から分離”. 朝日新聞デジタル. (2015年8月2日) 
  5. ^ 平成27年度 年間授業計画 第二学年” (PDF). 東京都立大島高等学校. 2016年12月2日閲覧。 「1学期の内容」の作業実習に「東京うこっけいの飼育管理」が含まれている。

外部リンク 編集