松田恵里
松田 恵里(まつだ えり、1994年6月6日 - )は、日本の女子プロボクサー。神奈川県海老名市生まれ伊勢原市出身[1]。TEAM10COUNT所属。現WBA・WBO女子世界アトム級統一王者。
基本情報 | |
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本名 | 松田 恵里 |
階級 | アトム級 |
国籍 | 日本 |
誕生日 | 1994年6月6日(30歳) |
出身地 | 神奈川県伊勢原市 |
スタイル | サウスポー |
プロボクシング戦績 | |
総試合数 | 9 |
勝ち | 7 |
KO勝ち | 1 |
敗け | 1 |
引き分け | 1 |
来歴
編集父は宮崎市出身。実家はトレーニングジムだったため運動が身近な環境だった。空手に打ち込む兄の影響で幼稚園より空手を始め、小2で全日本優勝[1]。
アマチュア時代
編集高校時代に兄と共にプロボクシングの観戦に行った際、鳥海純の引退式があり平塚でジムを開くことを知り入門[2]。高2でアマチュアデビューを果たすが、そのデビュー戦では後の世界選手権2大会銅メダリストの和田まどかに敗れる[3]。アマチュア時代には女子ボクシングが初採用された2016年の岩手国体に出場[4]、翌年の愛媛国体では5位入賞。
アマチュア戦績33戦21勝(9KO)12敗[5]。
大学では保健体育の教員免許を取得した[1]。
プロ時代
編集2018年2月20日、後楽園ホールにてB級プロテストを受験し[5]、合格。
8月20日、後楽園ホールにて後の東洋太平洋女子ミニマム級王者である葉月さな(YuKOフィットネス)相手にプロデビューを3-0判定で勝利[6]
12月1日、大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)第二競技場にて慶美奈代(真正)とOPBF東洋太平洋女子アトム級王座決定戦に挑み、3-0判定を制して日本国内では男女通じて最少試合数となるデビュー2戦目(好川菜々、チャオズ箕輪の3戦を更新。後に日本女子ミドル級の千本瑞規、日本ヘビー級の但馬ミツロ、東洋太平洋女子ミニマム級の和田まどかも並ぶ。期間としては3ヶ月11日で2022年10月現在も最速記録)で王座獲得を果たした[7][8]。
2019年3月13日、後楽園ホールにて日本女子アトム級王者鈴木菜々江(シュウ)とのダブルタイトルマッチに挑み、3-0判定で東洋太平洋王座初防衛成功と共に日本王座も獲得し、プロ3戦で2冠となった[9]。同月の東日本ボクシング協会新鋭賞を受賞[10]。
9月12日、後楽園ホールにて日本2位のモンブランみき(Reason押上)を迎えて日本王座初防衛戦に挑み、5回TKOでプロ初のKO勝利を収め日本王座初防衛成功[11]。
2020年7月、日本王座返上。
2021年2月26日、後楽園ホールにて世界初挑戦として花形冴美(花形)が持つIBF女子世界アトム級王座に挑戦することが発表された。しかし、新型コロナウイルス感染再拡大による緊急事態宣言発令のため3月18日に延期された[12]。試合は中盤に追い上げられ、1-0(97-93、95-95×2)の引き分けで王座獲得ならず[13]。なお、王座防衛した花形はこの試合を以て引退。
2022年2月25日、後楽園ホールでの「Victoriva8」にて花形が引退により返上したIBF女子世界アトム級王座決定戦として元WBA同級王者宮尾綾香(ワタナベ)と対戦[14]。しかし、0-2(94-96×2、95-95)の判定でプロ初黒星を喫し、またしても世界王座奪取に失敗した[15]。その後、東洋太平洋王座は剥奪された。
9月1日、「Queens Crest2022」にて元日本アトム級王者長井香織(真正)を相手にOPBF女子東洋太平洋アトム級王座決定戦を行い[16]、3-0(79-73×2、78-74)の判定で勝利し王座返り咲きを果たした[17]。
2023年6月13日、前日本女子ミニマム級王者の鈴木なな子(三迫)と48kg契約8回戦を行い[18]、3-0(79-73×2、80-72)の判定で勝利[19]。
2023年10月2日、世界戦に専念するため東洋太平洋王座を返上[20]。
2024年1月12日、『フェニックスバトル109』のメインにて黒木優子(真正)が持つWBA・WBO女子世界アトム級王座に挑戦し[21]、10回2-1(97-93、94-96、96-94)の判定勝ちを収め2団体王座獲得に成功、3度目の世界挑戦で悲願を達成した[22]。
2024年11月23日、ドイツ・ハイデルベルクでWBC女子世界アトム級王者ティナ・ルプレヒトとWBA・WBC・WBO女子世界同級王座統一戦を行う予定[23]。
戦績
編集- アマチュアボクシング:33戦 21勝 (9KO) 12敗
- プロボクシング:9戦 7勝 (1KO) 1敗 1分
戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
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1 | 2018年8月20日 | ☆ | 6R | 判定3-0 | 葉月さな(YuKOフィットネス) | 日本 | プロデビュー戦 |
2 | 2018年12月1日 | ☆ | 8R | 判定3-0 | 慶美奈代(真正) | 日本 | OPBF女子東洋太平洋アトム級王座決定戦 |
3 | 2019年3月13日 | ☆ | 8R | 判定3-0 | 鈴木菜々江(シュウ) | 日本 | OPBF東洋太平洋・日本女子アトム級王座統一戦 OPBF防衛1・日本獲得 |
4 | 2019年9月12日 | ☆ | 5R 1:55 | TKO | モンブランみき(reason押上) | 日本 | 日本防衛1 |
5 | 2021年3月18日 | △ | 10R | 判定1-0 | 花形冴美(花形) | 日本 | IBF女子世界アトム級タイトルマッチ |
6 | 2022年2月25日 | ★ | 10R | 判定0-2 | 宮尾綾香(ワタナベ) | 日本 | IBF女子世界アトム級王座決定戦 |
7 | 2022年9月1日 | ☆ | 8R | 判定3-0 | 長井香織(真正) | 日本 | OPBF女子東洋太平洋アトム級王座決定戦 |
8 | 2023年6月13日 | ☆ | 8R | 判定3-0 | 鈴木なな子(三迫) | 日本 | |
9 | 2024年1月12日 | ☆ | 10R | 判定2-1 | 黒木優子(真正) | 日本 | WBA・WBO女子世界アトム級タイトルマッチ |
10 | 2024年11月23日 | ティナ・ルプレヒト | ドイツ | WBA・WBC・WBO女子世界アトム級王座統一戦 試合前 | |||
テンプレート |
獲得タイトル
編集受賞歴
編集- 2019年3月度東日本ボクシング協会月間新鋭賞
脚注
編集- ^ a b c “松田 恵里さん|第71回国体関東ブロック大会女子ボクシングに出場する”. タウンニュース. (2016年8月12日) 2018年12月8日閲覧。
- ^ “TEAM10COUNT所属 女性プロボクサー 松田恵里さん”. リビング湘南. (2018年11月26日) 2018年12月8日閲覧。
- ^ “【松田恵里】目標の世界チャンピオンへ、リスタートを切る試合。「圧倒的な差を見せたい」 2022年9月1日”. DANGAN Boxing (2022年8月30日). 2022年12月14日閲覧。
- ^ “今年度国体では初実施の女子が充実”. せりしゅんや的アマボク通信 (2016年9月10日). 2018年12月8日閲覧。
- ^ a b “[ニュース]2018.2.20 アマエリートが続々プロ転向!”. ボクシングモバイル. (2018年2月20日) 2018年12月8日閲覧。
- ^ “シングルマザー吉田実代 2冠目のOPBF王座獲得”. Boxing News(ボクシング・ニュース). (2018年8月20日) 2018年12月8日閲覧。
- ^ “多田悦子が江畑佳代子を攻略 3団体目ベルト獲得 佐伯霞3戦目、松田恵理は2戦目で王者に”. Boxing News(ボクシング・ニュース). (2018年12月1日) 2018年12月8日閲覧。
- ^ “多田悦子が日本女子初の同一階級3団体制覇 松田恵里は日本最速プロ2戦目、佐伯霞は3戦目で王座獲得”. スポーツ報知. (2018年12月1日) 2018年12月8日閲覧。
- ^ “吉田実代が防衛に成功、松田恵里が勝利【試合結果】日本女子バンタム級タイトルマッチ☆吉田実代vs若狭与志枝、OPBF女子&日本タイトル戦 松田恵里vs鈴木菜々江☆3.13 VICTORIVA Vol.4”. Lady Go!. 2019年3月9日閲覧。
- ^ “東日本3月のMVPは三代大訓 敢闘賞は加藤収二”. BOXING NEWS(ボクシング・ニュース). (2019年4月8日) 2024年1月29日閲覧。
- ^ “【女子ボクシング】松田恵里、TKOで初防衛 善戦のモンブランみきを一撃で仕留める”. ボクシング・マガジン. (2019年9月13日) 2019年10月27日閲覧。
- ^ “花形冴美V2戦日程変更 緊急事態宣言発出で調整”. nikkansports.com. (2020年12月28日) 2021年1月28日閲覧。
- ^ “花形冴美ドロー防衛で引退 今後は小学校教員の道へ”. nikkansports.com. (2011年3月18日) 2021年5月18日閲覧。
- ^ “2.25女子ダブル世界戦 メインは元世界王者の宮尾綾香×世界戦2度目のホープ松田恵里”. BOXING NEWS. (2021年12月24日)
- ^ “ベテラン宮尾綾香が王座返り咲き 松田恵里に2-0判定でIBFアトム級王者に”. BOXING NEWS. (2022年2月25日)
- ^ “9.1女子5大タイトルマッチ 世界戦は新旧王者対決 鈴木菜々江vs.黒木優子、宮尾綾香vs.岩川美花”. BOXING NEWS. (2022年7月21日)
- ^ “女子5タイトル戦 ホープ山中菫&晝田瑞希が初タイトル獲得 松田恵里はOPBF王座返り咲き”. BOXING NEWS. (2022年9月1日)
- ^ “【ボクシング】川浦龍生と高山涼深が6月13日に後楽園ホールで日本王座決定戦 晝田瑞希の初防衛戦や鈴木なな子VS松田恵里も”. サンケイスポーツ. (2023年4月19日)
- ^ “【ボクシング】前日本王者の鈴木なな子4年ぶり黒星 東洋太平洋アトム級王者松田恵里に判定負け”. 日刊スポーツ. (2023年6月13日)
- ^ “松田恵里がOPBF王座返上! 世界戦に専念。”. ボクシングモバイル. (2023年10月12日) 2023年10月13日閲覧。
- ^ “【ボクシング】24年1月12日、女子世界3大タイトル戦決定 大橋ジム興行フェニックスバトル”. 日刊スポーツ. (2023年11月29日)
- ^ “【ボクシング】松田恵里が黒木優子破り新王者「やっと。三度目の正直と言いたくなかったが」”. 日刊スポーツ. (2024年1月12日) 2024年1月13日閲覧。
- ^ “Tina Rupprecht To Face Eri Matsuda In Inaugural Ring Atomweight Title Clash”. RingTV (2024年10月17日). 2024年10月21日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 松田恵里オフィシャルサイト
- TEAM10COUNT
- 松田恵里 (@i_am_eeeeeeeri) - X(旧Twitter)
- 松田恵里 (eri.matsuda.9212) - Facebook
- 松田恵里 (@t10c.erimatsuda) - Instagram
- ボクシングチケットドットコム
- 松田恵里の戦績 - BoxRec
空位 前タイトル保持者 秋田屋まさえ |
第4代OPBF女子東洋太平洋アトム級王者 2018年12月1日 - 2022年4月(剥奪) |
空位 次タイトル獲得者 松田恵里 |
空位 前タイトル保持者 松田恵里 |
第5代OPBF女子東洋太平洋アトム級王者 2022年9月1日 - 2023年10月2日(返上) |
次王者 狩野ほのか |
前王者 鈴木菜々江 |
第2代日本女子アトム級王者 2019年3月13日 - 2020年7月(返上) |
空位 次タイトル獲得者 長井香織 |
前王者 黒木優子 |
第8代WBA女子世界アトム級王者 2024年1月12日 - 現在 |
次王者 N/A |
前王者 黒木優子 |
第5代WBO女子世界アトム級王者 2024年1月12日 - 現在 |
次王者 N/A |