栗生岳(くりおだけ)は、屋久島宮之浦岳山頂南東側に位置するである。標高は屋久島および九州において3番目の高峰であるが、独立した山ではなく宮之浦岳山腹の一峰と呼ぶべきものである。

栗生岳
宮之浦岳登山道から望む栗生岳(手前)。背後は翁岳(左)および安房岳(右)。
標高 1,867 m
所在地 鹿児島県屋久島町
位置 北緯30度19分48秒 東経130度30分34秒 / 北緯30.33000度 東経130.50944度 / 30.33000; 130.50944座標: 北緯30度19分48秒 東経130度30分34秒 / 北緯30.33000度 東経130.50944度 / 30.33000; 130.50944
山系 屋久島
栗生岳の位置(日本内)
栗生岳
プロジェクト 山
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宮之浦岳(中央右寄り)の左側の小ピークが栗生岳。その左側の岩峰は翁岳。

概要 編集

宮之浦岳 (1,936m)、永田岳 (1,886m)および栗生岳 (1,867m)は屋久三岳とされ、これは天保14年(1843年)刊行の『三国名勝図会』による三嶽(宮浦嶽、長田嶽、栗生嶽)の記述に基づくが、『三国名勝図会』の記す栗生嶽の位置は現在の栗生岳ではなく、黒味岳 (1,831m)であるとする説もある[1]

山腹は一面のヤクザサに覆われ、巨大な花崗岩が点在する。山頂は巨大な花崗岩からなり、山頂直下の岩屋には一品宝珠大権現を祀るがあり、栗生集落の嶽参りの山として参拝の対象とされた[2]

登山ルート 編集

安房から林道を登り、淀川登山口 (1,370m)から宮之浦岳へ向かう登山道に入り、淀川小屋 (1,380m)、小花之江河 (1,630m)および花之江河 (1,640m)を経て山頂に至る[3]。淀川からの宮之浦岳登山道は栗生岳山頂直下を経由するが、山頂に立つには巨大な岩を登らなければならない。

本来の参道は栗生集落から栗生歩道を経由して、花之江河で淀川からの登山道に合流する経路である。

脚注・参考文献 編集

  1. ^ 古代文化研究所
  2. ^ 太田五雄 『屋久島の山岳 近代スポーツ登山65年の歴史と現在』 八重岳書房、1993年
  3. ^ 足利武三、吉田昭市、瀬尾央 『新版・空撮登山ガイド 四国・九州の山々』 山と渓谷社、1996年