格庵遺録(キョガムヨロク)は、16世紀朝鮮第13代王「明宗」の時の朝鮮大学者・風水地理学者・易術家である南師古(ナムサゴ)(雅号は格庵)(天文学者、1509―1571年)が、少年時に金剛山へ行き、仙人から天機を得て、著作した「とされる」預言書(予言書)だが、韓国のTV番組「PD手帳」で偽書であることが明らかにされた。

概要 編集

現存する本は1944年に「李桃隠」という人物が筆写した「とされる」物で、漢文ではなく、日本統治時代以降に普及した「漢字・ハングル混合文」で書かれており、ハングルの綴りが最近の物であり、更には、明治の日本人が考案した「科学」や「共産」といった単語が使われている。日韓併合朝鮮戦争が起こることや、更には、電車飛行機の登場まで予言している。

真相は、格庵遺録は1977年に、「李鑛世」(「李桃隠」と同一人物とされる)によって、ソウルの韓国国立中央図書館に寄贈されたことで、初めて世に出たもので、李鑛世は「天父教」というキリスト教系新宗教団体に属しており、格庵遺録は『「天父教」の教主である「朴泰善[1]が救世主である』ことを証するために書かれたものであった。

格庵遺録は1991年以降、内容を一部租借した上で利用されたこともある。[2]

韓国新宗教歴史研究所が、『南師古預言書には、文という姓を持った者が、以北から南韓に来るという記録も何もない』事実を明らかにし、抗議したところ、世界基督教統一神霊協会側は『文鮮明は南師古預言書を見たことがないし見る必要もない』と返答した。

脚注 編集

  1. ^ 「鄭得恩」(丁得恩)に血分けをして貰い、自称「救世主」となったともいわれている人物。
  2. ^ これは、朴泰善と文鮮明は共に、金百文イスラエル修道院で学んだために、教義に共通点が多かったので可能なことであったという説もあるが憶測であり確証はない。