欲望の翼
『欲望の翼』(原題:阿飛正傳、英題:Days of Being Wild)は、1990年制作の香港映画。
欲望の翼 | |
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タイトル表記 | |
繁体字 | 阿飛正傳 |
簡体字 | 阿飞正传 |
拼音 | Āh Fēi Zhèng Zhuàn |
粤語拼音 | Aa3 Fei1 zing3zyun6 |
英題 | Days of Being Wild |
各種情報 | |
監督 | ウォン・カーウァイ |
脚本 | ウォン・カーウァイ |
製作 | ローヴァー・タン |
製作総指揮 | アラン・タン |
出演者 |
レスリー・チャン マギー・チャン カリーナ・ラウ アンディ・ラウ ジャッキー・チュン トニー・レオン |
音楽 |
ザビア・クガート ロス・インディオス・タバハラス |
撮影 | クリストファー・ドイル |
編集 | パトリック・タム |
美術 | ウィリアム・チョン |
配給 |
プレノン・アッシュ ハーク(デジタルリマスター版) |
公開 |
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上映時間 | 97分 |
製作国 |
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言語 |
広東語 上海語 英語 北京官話 タガログ語 |
概要編集
1960年の香港を舞台に、若者たちの恋愛模様を描いた群像劇。ウォン・カーウァイ監督の監督第2作にあたり、前作が平均的なアクション映画だったのに対して、本作では、撮影監督のクリストファー・ドイルによるスタイリッシュな映像、村上春樹などの影響を受けた詩的なモノローグの多用、明快な起承転結を持たない構成、説明を極力省き観客の想像に委ねる話法など、ウォン監督独自の作家性がここで確立されており、初期の代表作とみなされている。
もともと前後篇二部構成の予定だったが予算とスケジュールを前編で使い切ってしまい、本作のみが完成した。ラストシーンで唐突に登場し九龍城砦の一室で身支度をするトニー・レオンは、後編の主人公となる予定だった。結局、続編は製作されず、レオンの役が何者であったかは不詳のままだが、のちの『花様年華』と『2046』で演じた役に、名前や設定が一部受け継がれており、この2作が実質的な続編ともいわれる。
レスリー・チャン演じる主人公が口にする、「脚のない鳥は飛び続け、疲れたら風の中で眠り、生涯で1度だけ地上に降りる。それが最後の時」は、テネシー・ウィリアムズ作『地獄のオルフェウス』の一節。
第10回香港電影金像奨で最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀主演男優賞(レスリー・チャン)を、第28回金馬奨で最優秀監督賞を受賞した。
日本では、1991年の第4回東京国際映画祭で、『デイズ・オブ・ビーイング・ワイルド』の邦題で上映された後、1992年に『欲望の翼』の邦題で劇場公開された。
2005年以降、日本での上映権が消失していたが、デジタルリマスター版が2018年2月3日からBunkamuraル・シネマほか日本全国で順次上映された[1]。
ストーリー編集
1960年の香港。サッカー競技場の売店の売り子スー・リーチェン(マギー・チャン)は、ある日ヨディ(レスリー・チャン)という青年に口説かれる。1度は断ったスーだったが、やがてヨディに惹かれ始める。だが、結婚を望むスーに対してヨディにはそのつもりはなく、傷ついたスーはヨディの元を去る。やがてヨディはクラブのダンサーのミミ(カリーナ・ラウ)と付き合い始めるが、ヨディの親友(ジャッキー・チュン)はミミに恋心を抱き、傷ついたスーを慰めた警官(アンディ・ラウ)は彼女に惹かれていく……。
キャスト編集
スタッフ編集
- 脚本・監督:ウォン・カーウァイ
- 製作:ローヴァー・タン
- 製作総指揮:アラン・タン
- 美術:ウィリアム・チョン
- 撮影:クリストファー・ドイル
- 編集:パトリック・タム
- 音楽:ザビア・クガート、ロス・インディオス・タバハラス
脚注編集
- ^ ウォン・カーウァイ監督作「欲望の翼」リマスター版上映は2月に、予告編も到着映画ナタリー 2018年1月16日
外部リンク編集
- デジタルリマスター版公式サイト
- 欲望の翼 - allcinema
- 欲望の翼 - KINENOTE
- Days of Being Wild - オールムービー(英語)
- Yokubou no tsubasa - IMDb(英語)