母の地図』(ははのちず)は、1942年9月3日公開の日本映画[1]。製作は東宝映画。サイズはモノクロスタンダード。時間は109分。

あらすじ 編集

浅間山麓の名家・岸家も今は没落し、幾里野(きりの)たちは次男がいる東京へ引き揚げることになった。借家住まいであったが、家族揃っての生活が嬉しかった。空想家の長男・平吾は満洲で一旗あげようと、母に借金をして大陸へと旅立つ。ある日、三女・桐江を見染めた専務の令息が結婚を申し込む。悩みを知った次男の親友・北野は桐江のためにと身を引き、新京に行くことを決意する。それでも、桐江を東京駅のホームで待っていたが、失意の中、満洲へ旅立つ。ある夜、平吾から事業の目鼻がつき出し、男児も誕生したという電報が届く。幾里野は桐江に自分たちも満洲にいって生活を立て直そうという。ある晴れた朝、山野を走る列車に新しい希望に満ちた2人の姿があった。

キャスト 編集

スタッフ 編集

本編
脚本 植草圭之助
音楽 早坂文雄
撮影 中井朝一
美術 戸塚正夫
録音 下永尚
照明 平岡岩治
編集 長沢嘉樹
チーフ助監督 杉江敏男
現像 西川悦二
潤色、監督 島津保次郎
映像制作 東宝撮影所
配給 東宝映画

脚注 編集

  1. ^ 赤川次郎は『三毛猫ホームズの談話室』(光文社文庫)の大林宣彦監督との対談で「怖いなと思うのは、今もそうかもしれないということです。あの映画を観た時に思ったんです。戦争は知らないうちに始まってしまうんだなと」語っている。「満州に行くのがハッピーエンドなんです」と驚いている。

外部リンク 編集