洗足式
洗足式(せんぞくしき)とは、足を洗うキリスト教の儀式。
最後の晩餐のとき、イエス・キリストが弟子たちの足を洗い、「主であり、師であるわたしがあなたがたの足を洗ったのだから、あなたがたも互いに足を洗い合わなければならない。」(ヨハネによる福音書13:1-17、新共同訳聖書)と命じた聖句によるものである。
概要編集
聖木曜日に東方教会(正教会・東方諸教会)、西方教会(ローマ・カトリック教会、聖公会、ブレザレン教会、アナバプテスト、メノナイト、セブンスデー・アドベンチスト教会、ペンテコステ派の教会など)の、多くの教派で実践される。ただし教派としては行う習慣を有していても、個々の教会単位では諸々の事情から行われていないケースも多い。
イエス・キリストが生きていた時代では、足を洗う行為は奴隷が主人に行うものであり、信徒同士で足を洗うことは謙遜を覚える行為とされる。
また家族を回復させる聖霊運動である父の学校にも、時期を問わず夫が妻の足を洗う洗足式がある。[1]
なお、東京にある洗足学園音楽大学の名称は、いわゆるミッションスクールではないが、この「あなたがたも互いに足を洗い合わなければならない」というキリストの教えに基づく。これは、創立者、前田若尾が、熱心なキリスト教徒であったことによる。
事例編集
2018年3月29日 - フランシスコ (ローマ教皇)は、犯罪を犯して収監されていた受刑者12名に対して自ら洗足式を行った[2]。
脚注編集
- ^ 父の学校
- ^ “ローマ法王、受刑者の足洗う イタリアの刑務所で「洗足式」”. AFP (2018年3月30日). 2018年3月30日閲覧。
参考文献編集
- 『キリスト教大事典』教文館