煤煙

物質の燃焼に伴って発生する煙と煤のこと

煤煙(ばいえん)とは、物質の燃焼に伴って発生する(すす)のことである。多くの場合、石炭石油燃料・燃料ガス・木質などを燃料として燃やすと発生する。粒子状物質(微粒子)が含まれる。

工場から排出されるばい煙

このような粒子状物質(発生ガスを含む)を吸い込むと健康へ悪影響を及ぼす。どのような燃料でも不完全燃焼や1000°C以下などの燃焼では、健康被害をおよぼす物質の発生は濃厚であり、大気汚染の原因となる。かつて四大公害の1つである四日市ぜんそくの主因となった。

大気汚染防止法では、「物の燃焼等に伴い発生する硫黄酸化物ばいじん、有害物質(カドミウム塩素及び塩化水素フッ素フッ化水素及びフッ化ケイ素及びその化合物窒素酸化物、その他政令で定める物質)」のことを煤煙と定義し、粉塵自動車排出ガスと共に規制している。

「煤」が当用漢字および常用漢字外の字であるため、法令ではばい煙と書かれる。

木炭の燃焼では、高温度で作製されたものであれば、粒子状物質の発生は比較的少ない。ただし発生ガスとしては、低酸素濃度条件下で一酸化炭素が発生しやすい。

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