夜の名曲(よるのめいきょく)は、新日本放送 → 毎日放送(現:MBSラジオ)で、1952年9月8日から1959年6月29日の間毎日、23時30分から24時00分(原則。実際には、曲目終了まで。)まで放送された、クラシック音楽のレコードを放送する番組である[1][2]福音電機(現:パイオニア)の一社提供。

夜の名曲
ジャンル 音楽番組(クラシック音楽
放送期間 1952年9月8日[1] - 1959年6月29日[2]
放送時間 毎日 23:30 - 24:00(30分)(原則。実際には、曲目終了まで。)[2]
放送局 新日本放送 → 毎日放送
テーマ曲 ヴィオッティ作曲 ヴァイオリン協奏曲第22番 第1楽章[2]ペーター・リバール(ヴァイオリン) クレメンス・ダヒンデン指揮 ヴィンテルトゥール交響楽団[注 1]
提供 福音電機(現:パイオニア)
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概要 編集

以下の文は、1961年に毎日放送が発行した、「毎日放送十年史」の69,70ページに、当番組について詳しく記されているので、それを基にまとめた記述である。

1952年、開局して間もない当時の新日本放送のレコード音楽番組の1つで、同年3月10日から開始した番組「世界の交響楽団」と並んで、SPやLPのクラシックレコードを放送していた。当初、「世界の交響楽団」は、クラシック・オーケストラの演奏又は伴奏による曲(交響曲、管弦楽曲、協奏曲、声楽曲等)を扱っていたのに対し、この番組は、器楽による独奏・重奏・室内楽・オーケストラ伴奏でない声楽曲を扱っていた[2]

毎日23時30分に放送を開始し、原則は30分の放送であるものの、この番組が1日の放送の最後の番組であることから、1曲の完全な放送を行うことを原則としていた為、随時、曲目の終了まで、放送時間を延長していた[2]

「世界の交響楽団」が1955年7月26日に終了すると、その番組で扱っていたオーケストラ関係の曲も扱うようになった。それからは週に1回、現代音楽特集も組み、東京地区の評論家や前衛的な作曲家、現代音楽愛好の演奏家の解説により、新しい音楽を紹介した[2]

又、この番組の出現を契機として、番組を制作した新日本放送→毎日放送(1958年6月1日社名変更)の本社や支社に於いて、海外のレコードの蒐集が活発に行われたことで、番組の内容が益々充実したという[2]

番組のテーマ曲には、ヴィオッティ作曲 ヴァイオリン協奏曲第22番 第1楽章の始めを使ったのが聴取者には好評で[2]、北は北海道の稚内から南は鹿児島県まで、この番組が充分に聴取できたとの投書と共に、番組のテーマ曲の問い合わせも頻々ともたらせれた[2]

テーマ曲 編集

ヴィオッティ作曲 ヴァイオリン協奏曲第22番 第1楽章[2]

ペーター・リバール(ヴァイオリン) クレメンス・ダヒンデン指揮 ヴィンテルトゥール交響楽団米ウェストミンスター原盤)[注 1][3]

注釈 編集

  1. ^ a b 同音源が収録されている、1987年5月25日に当時のワーナー・パイオニア(現:ワーナーミュージック・ジャパン)から発売されたCD(CD番号:32XK-14)の、西条卓夫による日本語ライナーノーツに記載。同CDの録音データには、1950年の録音と記されている。

脚注 編集

  1. ^ a b 毎日放送 編『毎日放送十年史』毎日放送、1961年12月15日、69頁。NDLJP:2496354/95 
  2. ^ a b c d e f g h i j k 毎日放送 編『毎日放送十年史』毎日放送、1961年12月15日、70頁。NDLJP:2496354/96 
  3. ^ "Viotti: Violin Concerto No. 22, A Minor - Nardini: Violin Concerto, E Minor" Violin:Peter Rybar,Orchestra:Winterthur Symphony Orchestra,Conductor:Clemens Dahinden, Label:Westminster WL 50-49(米Discogsのサイト)(2024年2月22日閲覧)