人形峠

これはこのページの過去の版です。Tan28 (会話 | 投稿記録) による 2014年6月4日 (水) 15:01個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (Category:日本の原子力関連施設を追加 (HotCat使用))であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

人形峠(にんぎょうとうげ)は、岡山県苫田郡鏡野町上齋原鳥取県東伯郡三朝町木地山との間に位置し、両県の県境を成す。標高は739m。

人形峠の位置(日本内)
人形峠
人形峠

概要

現在の峠はウラン鉱床発見前は「打札(うちふだ)」と呼ばれていた。それまで「人形峠」と呼ばれていたところは、近くの「人形仙」にある。

名前の由来は、峠で旅人を襲う化け物(大蜘蛛説と説がある)退治の際に、おとりとして人形を使ったと言われる伝説に由来する。

人形峠鉱山

鳥取県側には1955年に発見されたウラン鉱床がある。一時はウラン濃縮原型プラントも建設され、盛んに国産資源活用の道も探られた。しかし、品質が低く採算に合わないため、採掘は中止。2001年にはウラン濃縮原型プラントも閉鎖。閉山までに採掘された鉱石は約9万トンで、濃縮され取り出されたウランは84トンであった。それらは燃料に加工され純国産燃料として1979年(昭和54年)の出荷を手始めに日本各地に出荷され、主に実験などに利用された。現在は日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターが開設され、研究が行われている。

人形峠のウラン探鉱活動で生じた残土は、2008年4月から日本原子力研究開発機構によってレンガに加工され、2010年12月13日までに約145万個が製造された。一般向けには「人形峠製レンガ」として販売している。このレンガにはごく微量のウランが含まれているが、レンガの放射線量は平均0.22μSv/h花崗岩と同じ程度のため安全としており、現在までに各地で花壇や歩道の整備などに使われている。また、妖精の森ガラス美術館ではウラン化合物を利用してウランガラスの製作を行っている。

主要鉱物は次の2種類。

人形峠を題材にした作品

通過する交通路

関連項目

参考文献

  • 沼野忠之 『岡山の鉱物』 日本文教出版〈岡山文庫〉、1980年、ISBN 4-8212-5092-6
  • 沼野忠之 「地下資源・鉱山の昔と今」『自然への想い 岡山 - 昔を探り、今を見つめて』 倉敷の自然をまもる会編、山陽新聞社、1993年、46-56頁、ISBN 4-88197-458-0

外部リンク

座標: 北緯35度18分49.4秒 東経133度55分49.7秒 / 北緯35.313722度 東経133.930472度 / 35.313722; 133.930472