主人は冷たい土の中に
「主人は冷たい土の中に」(あるじはつめたいつちのなかに、原題:Massa's in De Cold Ground)は1852年にアメリカ合衆国の作曲家、スティーブン・フォスターが作詞・作曲した歌曲である。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9b/Massa%27s_in_de_Cold_Ground.jpg/240px-Massa%27s_in_de_Cold_Ground.jpg)
概要
「故郷の人々(スワニー河)」が発表された翌年の1852年に発表された。プランテーションの年老いた主人が亡くなり、奴隷として働いていた黒人らが、優しく皆に慕われていた主人を偲んで嘆き悲しむという内容。フォスターが南部に旅行した際に書かれたプランテーション・ソングの一つであり、表題の"Massa"("Master"の訛り)を始めフォスターの他のプランテーション・ソングと同様に黒人英語が歌詞に多用されている。
この楽曲の旋律はジョセフ・C・ラドゲイト(1864年 - 1947年)が新規に歌詞を付けて1898年に発表した賛美歌"A friend of Jesus!"(聖歌519/新聖歌426「世には良き友も」)に転用されている[1]。
日本における紹介
この楽曲は昭和初期に日本で紹介され、現在も広く歌われている。最初期のSPレコードは「お優しかった御主人様」の表題で[2]、後に直訳の「主人は冷たい土の中に」が広く用いられるようになったがその他にも様々な訳題が存在する[3]。
訳詞は武井君子による「静かに眠れ」の副題が付いたものが広く知られており音楽の教科書にも採用されている他[4]、勝承夫や水田詩仙の訳詞も存在する。また、加藤義清作詞の「春風」はこの楽曲の旋律を転用しているが歌詞は原曲と無関係なものになっている[5]。映画『東京物語』のラストシーンで原節子が演じるヒロインの紀子が口ずさむ歌がこの「春風」である。
歌詞
原曲は詞・曲とも著作権保護期間満了。
英語 | 日本語(訳) |
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脚注
- ^ A friend of Jesus!(Hymnary.org)
- ^ 第37回 大震災で被災したSPレコード(昭和館)
- ^ フォスターの「主人は冷たい土の中に」のCDを探している。「静かに眠れ」というタイトルの曲と同じ曲かもしれない。(国立国会図書館・レファレンス協同データベース)
- ^ 簡易ピアノ伴奏 中学生の音楽(ドレミ楽譜出版社)
- ^ 主人は冷たい土の中に(世界の民謡・童謡)