「メカゴジラ」の版間の差分

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第1章『GODZILLA 怪獣惑星』、第2章『GODZILLA 決戦機動増殖都市』、および本編の前日譚にあたる小説『[[GODZILLA (アニメ映画)|GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ]]』に登場。
 
人類が異星種族ビルサルドの協力を受けてひそかに開発した、ビルサルドの科学力によって生み出された[[ナノマシン|自律思考金属体]]「ナノメタル」製ので構成された対ゴジラ決戦兵器{{refnest|group="出典"|<ref>{{Cite news|url=https://www.oricon.co.jp/news/2106921/|title=アニメ映画『GODZILLA』第二章5・18公開 コンセプトアート一部解禁|newspaper=ORICON NEWS|publisher=oricon ME|date=2018-03-05|accessdate=2018-03-05}}</ref>{{Sfn|全怪獣大図鑑|2021|p=355}}{{R|BOMG108|大解剖図鑑200}}}}。正式名称は「対ゴジラ超重質量ナノメタル製決戦兵器:メカゴジラ」。略称は「メカゴジラ」あるいは「MG」{{R|対ゴジラ超重質量ナノメタル製決戦兵器建造計画概要}}。
 
ビルサルドの科学技術の総力がつぎ込まれており、建造には3万トン以上の超重質量ナノメタルが使用されている。動力源はナノメタル粒子間連結組成による発電細胞用機関で、体内大量生成から高出力で発電した電力を常時大量蓄電し、行動用電力を随時放出する。制御はゴジラの電磁場による通信障害をA39ビルサルド方式電磁シールド技術で軽減、そのうえで散布ナノメタル粒子によるネットワークを形成し、内部AIから中央制御システムまでの半径50キロメートル圏内での常時接続を保証している{{R|対ゴジラ超重質量ナノメタル製決戦兵器建造計画概要}}。武装はナノメタルの自在変形機能を最大限活用したもので、ナノメタルの自在変形、自己修復・増殖機能により、破損部位の多くは瞬時復旧が可能{{efn|ただし、破損領域の数や破損面積と比例して復旧所要時間と復旧用電力は非線形に増加する。}}。
 
西暦[[2042年]]、拡大するゴジラの暴威に鑑み、恒星間移民船の建造を除く人類のすべてのリソースが注ぎ込まれる形で決行された「プロジェクト・メカゴジラ」により、当時世界で最も優れた工業生産力を維持していた極東自治区(旧・日本)の[[富士山麓]]にて建造が開始される{{R|メカゴジラ6章}}。富士山麓[[宝永山|宝永第一火口]]縁南方2キロメートル地点の地下200メートルに築かれた「地球連合軍・戦略技術研究所・ナノメタル研究センター併設メカゴジラ開発プラント」(通称:メカゴジラ建造工場)にて、専用の100GW級ビルサルディア型(ΩIII型[[磁場閉じ込め方式|磁場閉込方式]])熱[[核融合炉]]4基からの大電力供給を受けて地下ナノメタル生成棟・MG組立棟・AI製造棟を稼働させ、計736名の人員によって進められた{{R|対ゴジラ超重質量ナノメタル製決戦兵器建造計画概要}}。ゴジラを地上に押し留める「オペレーション・ロングマーチ」およびゴジラを地中深くに閉じ込める「オペレーション・グレートウォール」の間に機体そのものは完成するが、[[2046年]][[3月]]の「富士裾野決戦」で何らかの理由から起動に失敗し、ゴジラに[[遠州灘]]から熱線で工場を狙撃されて長期間喪失する{{refnest|group="出典"|{{R|メカゴジラ8章}}{{Sfn|全怪獣大図鑑|2021|p=355}}<ref>{{Cite web|url=http://godzilla-anime.com/investigation/|title=INVESTIGATION REPORT|work=アニメーション映画『GODZILLA 怪獣惑星』OFFICIAL SITE|accessdate=2017-11-18}}</ref>}}。
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* 推定範囲の直径:14{{nbsp}}[[キロメートル|km]]
 
ゴジラに破壊されたメカゴジラの唯一残っていた頭部メインユニットが、制御されないまま2万年を費やして自己増殖させたナノメタルを使い、制御システムをビルサルドが再構築していた武装迎撃システムである建造プラントとしての機能を発揮する巨大施設都市のような構造物{{R|大解剖図鑑200}}。略称は「MG-City」。当時の自身の建造が行われた開発プラントを模した外観および内部構造を持つが、壁面から床に至るまでのすべてがナノメタルで構成されている。打ち捨てられた工場を起点とし、富士山麓のメカゴジラ建造工場跡地を中心に北西へ直径14キロメートルほどの範囲に広がっており{{R|PRODUCTION DESIGN}}、地下にはナノメタル鉱脈が繋がっている。メカゴジラのメモリに残るかつてのメカゴジラ本体と開発プラントのパーツを当てはめての増築を繰り返しているため、メカゴジラの腕部分のパーツが廊下の壁になっている{{R|MECHA GODZILLA CONCEPT & DESIGN}}。ゴジラの目から逃れるためにナノメタル表面からガスを発散させて一種の熱光学迷彩となる雲を上空に展開すると同時に、「ゴジラを倒せ」という指示に従って施設に近づいたセルヴァムなどのG細胞生物をナノメタルを使ったトラップで排除し続けていた。
 
ナノメタルは有機生命体にも侵食効果を及ぼすため、セルヴァムの死体を侵食してG細胞に含まれる金属粒子を構造物の素材として増殖に利用している{{R|大解剖図鑑200}}。特別な指示がない限り生きた人型生物のことを襲うことはないが、生体反応が消失した時点で侵食が始まるため、内部には2万年前に逃げ遅れてナノメタルに取り込まれた人間たちの遺体が数多く残されている。さらには、施設内にいる人間を生きたままナノメタルを介して取り込むことにより、人間自身をシティそのものと一体化させる機能も有している{{efn|この事実にハルオたちは大きな衝撃を受け、地球人とビルサルドの間に不和を生んでいる。}}。環境維持コマンドは生存しているため、シティ内の大気の素性は2万年前とほとんど変わらないが、ナノメタルとの親和性が悪いフツア族はシティ内部に立ち入ろうとせず、彼らの鱗粉で治療された者も長時間シティに滞在していると体調を崩す。
 
マイナとミアナから施設の存在を知らされたハルオらが辿り着いた後は、人工知能ユニットにアクセスして旧格納庫にコントロールユニットを復元すると、ガルグが全体を[[コンピュータ・クラスター|クラスター制御]]してコントロールを管轄し、対ゴジラ・アース用の戦闘要塞として作り変えられた。必要な施設や設備はナノメタルの自己生成能力を応用して外部と内部のあらゆる箇所に自在に製造、設置することが可能になっており、以前にゴジラ・フィリウスを倒した「対ゴジラ戦術」をさらに拡大させた戦略に則ってシティ前方に大規模なトラップフィールドを敷設しつつ外装もゴジラ迎撃用の改良型レールガン砲台で武装し、そして誘導役となるパワードスーツを元にした有人機動兵器「ヴァルチャー」の開発も進められた。さらには、ナノメタルの粒子をシティ周辺に散布することによってゴジラの熱線を拡散反射する特殊な力場を形成し、シティ全体を守ることもできる。
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メカゴジラシティのイメージのスタートは「[[シャーレ]]の中で増殖する[[カビ]]や[[粘菌]]のような存在」で、山体崩壊した富士山の断面をシャーレに見立てている{{R|MECHA GODZILLA CONCEPT & DESIGN}}ほか、プログラムが壊れたまま繰り返したハードウェアもイメージになり、街の全体像はカビがランダムに広がってシナプスのように伸びてコロニーを形成していく様子をモチーフにしている{{R|PRODUCTION DESIGN}}。プラントのデザインは「[[公害]]が多発し、技術とか経済発展が最優先だった時代の工場」をイメージしている{{R|MECHA GODZILLA CONCEPT & DESIGN}}。
 
なお、監督の瀬下はインタビューにて、当初の構想では「メカゴジラシティが飛び立って巨大メカゴジラになる」「メカゴジラシティが最後に合体して、全高1km1キロメートルのメカゴジラになってますよ」というものもあったと発言している<ref>{{Cite web|和書|url=http://godzilla-anime.com/interview/|title=静野監督 × 瀬下監督 × 虚淵玄『三部作完結記念』特別インタビュー|website=アニメーション映画『GODZILLA 星を喰う者』OFFICIAL SITE|publisher=東宝|accessdate=2021-03-14}}</ref><ref>{{Cite news|url=https://gigazine.net/news/20181108-godzilla-the-planet-eater-interview/|title=「GODZILLA 星を喰う者」虚淵玄・静野孔文・瀬下寛之鼎談インタビュー、あのラストはどのように生み出されたのか?|newspaper=GIGAZINE|publisher=OSA|date=2018-11-08|accessdate=2021-03-14}}</ref>。
 
== モンスター・ヴァースのメカゴジラ ==
『[[ゴジラvsコング]]』に登場。
 
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** プラズマ光弾:腕部の4連ガトリング砲状の装備から発射される光弾。核融合炉から瞬間的に取り出したプラズマをエネルギー弾として発射する。
** プラズマキャノン:核融合炉からプラズマを連続で取り出し、腹部の砲口から発射するもの。強力な兵装だが、核融合炉の炉心の状態が不安定になるというデメリットが存在する。
** ワイヤークローアタック:前腕部からワイヤークローを射出し、ホバー駆動システムの出力を最大にして[[ジャイアントスイング]]の要領で投げ飛ばす攻撃。ゴジラの巨体すら投げ飛ばすことが可能。
 
== パチンコ・パチスロ機 ==
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<ref name="BOMG108">{{Harvnb|バトル・オブ・メカゴジラ|2022|p=108|loc=「Column アニメ版メカゴジラ」}}</ref>
<ref name="BOMG132">{{Harvnb|バトル・オブ・メカゴジラ|2022|pp=132 - 133|loc=「機龍20周年インタビュー 西川伸司」}}</ref>
<ref name="大解剖図鑑200">{{Harvnb|大解剖図鑑|2023|p=200|loc=「メカゴジラ」}}</ref>
<ref name="oricon_2200049">{{Cite news|url=https://www.oricon.co.jp/news/2200049/full/|title=『ゴジラvsコング』全世界興収500億円突破 “あのロボット怪獣”の場面写真解禁|newspaper=ORICON NEWS|publisher=oricon ME|date=2021-07-13|accessdate=2021-07-13}}</ref>
}}
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* {{Cite book|和書|date=2021-07-02|title=ゴジラ 全怪獣大図鑑|publisher=[[講談社]]|series=講談社 ポケット百科シリーズ|isbn=978-4-06-523491-4|ref={{SfnRef|全怪獣大図鑑|2021}}}}
* {{Cite book|和書|title=バトル・オブ・メカゴジラ|publisher=[[双葉社]]|series=双葉社スーパームック|date=2022-08-18|isbn=978-4-575-45910-4|ref={{SfnRef|バトル・オブ・メカゴジラ|2022}}}}
* {{Cite book|和書|date=2023-08-25|author=西川伸司|authorlink=西川伸司|title=西川伸司が紐解く怪獣の深淵 ゴジラ大解剖図鑑|publisher=グラフィック社|isbn=978-4-7661-3784-2|ref={{SfnRef|大解剖図鑑|2023}}}}
* 小説
** {{Cite book |和書|title=GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ|author=監修:[[虚淵玄]]、著者:[[大樹連司]]|date=2018-4-25|publisher=[[角川書店]]|isbn=978-4-04-106345-3|ref={{SfnRef|プロジェクト・メカゴジラ|2018}}}}