「エストバキア連邦」の版間の差分

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XECA (会話 | 投稿記録)
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1996年、1994年に発見された小惑星ユリシーズの地球衝突が確定的である事が発表される。発表時点での国際天文学連合(IAU)の予測では、突入時に分散した小惑星の破片による被害は、ユージア大陸を中心とした地域とされていた。しかし、探査衛星による継続調査が行われ、その結果を受けた1998年7月の被害予測パターンの月次更新報告では、ユリシーズによる被災範囲は当初よりも大幅に拡大し、北極を挟んでアネア大陸の東部にまで破片が降り注ぐ可能性が示唆された。
 
発表当初(公式発表以前の協議も含めれば更に以前)より対策を練っていたユージア大陸の各国とは異なり、突然の報にエストバキア連邦を始めとしたアネア大陸各国は計り知れない衝撃を受け、各地では大規模デモの寸前まで至った。それまで講じられていた対策では広がった被害予想地域に対処する事は不可能である為、ユリシーズの落着まで残り1年という短い期間でアネア大陸の各国が独自に対策を採る必要に迫られ、時間・資源・技術の何れもが絶対的に不足していたからである。
 
エストバキア連邦でも、隕石迎撃の手段として超大型レールガン「シャンデリア」と、その弾体であるミサイルコンテナ「スタウロス」を開発してはいた。しかし、開発が技術的問題から開発が難航した上に、各国が独自に進めていた迎撃システムの兵器転用の危険性が指摘され、世界的に開発差し止めを求める動きが広まった。シャンデリアは技術上完成の目処が立たないまま、砲身の一部が建造されるに留まり、エストバキア連邦はユリシーズの破片の落着を受けて甚大な被害を被った。
 
=== 軍閥の誕生 ===
ユリシーズの被害によって産業やインフラが破壊され、国内は慢性的な物資不足となり、行き場を失った大量の被災者は難民と化した。官僚や政治家は混乱した国内から次々と脱出してしまい、政府機能は麻痺状態に陥った。治安は悪化の一途を辿り、国民生活の困窮は頂点に達していた。やがて、統治能力を失った政府に代わり、各地の軍人によって軍閥と呼ばれる組織が結成され、エストバキア連邦は計6つの軍閥によって分割統治される事となった。
 
=== 軍閥による内戦 ===