「五輪書」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
fmt
1行目:
『'''五輪書'''』(ごりんのしょ)は、[[宮本武蔵]]の著した[[兵法書]]で、宮本武蔵の代表的な著作である。武蔵晩年の寛永20年([[1643年]])から死の直前の正保2年([[1645年]])にかけて、[[熊本市]]近郊の金峰山にある[[霊巌洞]]で執筆されたとされる。
 
武蔵晩年の寛永20年([[1643年]])から死の直前の正保2年([[1645年]])にかけて、熊本市近郊の金峰山にある[[霊巌洞]]で執筆されたとされる。
== 写本 ==
自筆本である原本は焼失したと伝えられる。[[写本]]は細川家本を始め、楠家旧蔵本・[[九州大学]]本・丸岡家本・狩野文庫本、底本不明の『劍道祕要』収録などがある。
 
自筆本である原本は焼失したと伝えられる。写本は細川家本を始め、楠家旧蔵本・九州大学本・丸岡家本・狩野文庫本、底本不明の『劍道祕要』収録などがある。自筆本が現存せず、写本間での相違も多いことから、武蔵の死後に弟子が創作したという説もある。
 
== 概要 構成==
書名の由来は[[密教]]の[[五輪]]([[五大]])からで、それになぞらえて「地・水・火・風・空」の五巻に分かれる。
 
=== ;地の巻 ===
:自らの流を[[二天一流]]と名付けたこと、これまでの生涯、兵法のあらましが書かれている。「まっすぐな道を地面に書く」ということになぞらえて、「地の巻」とされている。
;水の巻
:二天一流での[[心の持ち方]]、[[太刀]]の持ち方や[[構え]]など、実際の剣術に関することが書かれている。「二天一流の[[]]を手本とする」剣さばき、体さばきを例えて、「水の巻」とされている。
=== ;火の巻 ===
:戦いのことについて書かれている。個人対個人、集団対集団の戦いも同じであるとし、戦いにおいての心構えなどが書かれている。戦いのことを火の勢いに見立て、「火の巻」とされている。
=== ;風の巻 ===
:他の流派について書かれている。「風」というのは、昔風、今風、それぞれの家風などのこととされている。
=== ;空の巻 ===
:兵法の本質としての「空」について書かれている。
 
=== 水の巻関連項目 ===
二天一流での[[心の持ち方]]、[[太刀]]の持ち方や[[構え]]など、実際の剣術に関することが書かれている。「二天一流の[[水]]を手本とする」剣さばき、体さばきを例えて、「水の巻」とされている。
 
=== 火の巻 ===
戦いのことについて書かれている。個人対個人、集団対集団の戦いも同じであるとし、戦いにおいての心構えなどが書かれている。戦いのことを火の勢いに見立て、「火の巻」とされている。
 
=== 風の巻 ===
他の流派について書かれている。「風」というのは、昔風、今風、それぞれの家風などのこととされている。
 
=== 空の巻 ===
兵法の本質としての「空」について書かれている。
{{Wikiquote|宮本武蔵}}
*[[オリンピック]]: - 五輪の旗を掲げるオリンピックを'''「五輪」'''と訳したのは[[読売新聞]]の川本信正記者。由来は「五輪書」からで、文字数が減らせることから他のマスコミに普及した。
 
== 関連項目 ==
*[[オリンピック]]:五輪の旗を掲げるオリンピックを'''「五輪」'''と訳したのは[[読売新聞]]の川本信正記者。由来は「五輪書」からで、文字数が減らせることから他のマスコミに普及した。
 
== 関連書籍 ==
*渡辺一郎 『五輪書』宮本武蔵 渡辺一郎 岩波書店〈岩波文庫 岩波書店 〉、ISBN 4003300211
**底本 細川家本
*三橋鑑一郎注 『劍道祕要』宮本武蔵 三橋鑑一郎 註 体育とスポーツ出版社 2002年 ISBN 4-88458-132-6
**[http://www.lib.nifs-k.ac.jp/HPBU/gorin/gorin'0.html 五輪之書]『劍道祕要』附録 武蔵實傳二天記 武徳誌発行所 明治42年9月(1909年) 鹿屋体育大学附属図書館の校訂
*魚住孝至校注 『定本五輪書』宮本武蔵 魚住孝至 校注 新人物往来社 ISBN 4-404-03238-2
**底本 細川家本 楠家旧蔵本、九州大学本、丸岡家本、狩野文庫本を参照
*大倉隆二訳・校訂 『決定版五輪書現代語訳』 宮本武蔵 大倉隆二 訳・校訂 草思社 ISBN 4-7942-1306-9
**九州大学所蔵本。福岡藩家老 吉田家。
*『決定版 宮本武蔵全書』[[松延市次]]訳・校訂、松井健二監修 『決定版 宮本武蔵全書』 弓立社 ISBN 4896673018
**楠家本
*松延市次編 『校本五輪書』編者・松延市次 (第一分冊 諸本一覧 2001年)(第二分冊 索引編・付ロシア語版『五輪の書』 2003年)(第三分冊 資料編 2001年)自家版
 
*『校本五輪書』編者・松延市次(第一分冊 諸本一覧 2001年)(第二分冊 索引編・付ロシア語版『五輪の書』 2003年)(第三分冊 資料編 2001年)自家版
 
== 外部リンク ==