「七度狐」の版間の差分
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『'''七度狐'''』（しちどぎつね/ななたびきつね）または『'''七度狐庵寺潰し'''』（しちどぎつねあんでらつぶし）は[[上方落語]]の演目の一つ。原話は、[[寛政]]10年
主な演者として、[[笑福亭松鶴 (5代目)|5代目笑福亭松鶴]]、[[桂小文治 (2代目)|2代目桂小文治]]、[[桂米朝 (3代目)|3代目桂米朝]]や[[桂枝雀 (2代目)|2代目桂枝雀]]、[[笑福亭仁鶴 (3代目)|3代目笑福亭仁鶴]]などがいる。
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{{ネタバレ}}
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[[喜六と清八]]のコンビが、[[お蔭参り|伊勢参り]]の途中でとある煮売屋
「あのなぁ、酒はあるか？ 何々、『'''村さめ'''』と『'''庭さめ'''』と『'''じきさめ'''』？」
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「呑まん方がましや、そんな酒。ぎょ～さん酒ん中へ水回すんやろ？」
<br />「そんなことはしませんで、水ん中へ酒回します」
=== 発端 ===
変な酒を飲まされ、頭にきた二人は手近にあった《イカの木の芽和え》を失敬すると、スタコラと茶店を逃げ出した。
「ハァ…ハァ…、もういいやろう。はやいとこと食べよ」
<br />「空になったら如何するん？」
<br />「足が付いたらいかんさかいなぁ。せや、見えんとこ放ってしまえ」
という訳で、喜六がすり鉢を向こうの草むらへひぃふの三、ポ～ン！ そこで寝ていた[[キツネ|狐]]の頭にガン！！
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=== 仕返し ===
「清ぇやん、何を思案してんねん？」
<br />「うーん…。道を間違ごぉたかいなぁ思て」
<br />「頼りないなぁ。どないするん？」
考え込んでいる清八の前には、大きな川が流れている。確か、前に通ったときは川なんかなかったはずだ。
「ちょっと、そこの石放り込んでみ」
<br />「え？」
<br />「[[洪水]]か何かで急にできた川かも知れん。深さを調べる」
<br />「ちょっと待ってや。そぉ～れ！」
バサバサッ…。
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「見てみぃ。お前とこの麦畑、'''旅人が二ぁり裸んなって踏み荒しとぉる'''ぞ！」
<br />「おぉかた狐にでも騙されてんのじゃろ、これ！ 旅の衆ッ！」
村人に呼びかけられ、ハッとわれに返ると川が消えている。代わりに広がるは麦畑…。
「この辺にはなぁ、いっぺん仇されたら七へん騙して返す、【七度狐】といぅ悪い狐が居るんじゃ」
<br />「へぇ、おおきにえらい済んまへん。早よ行こ早よ行こ」
=== その夜 ===
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「こらぁ野宿やな」
<br />「野宿？ 参ったなぁ。こんなとこ歩いてて何も出て来ぇへんやろか？」
<br />「うーん…『'''カメ'''』が出る」
<br />「カメ？」
<br />「あぁ。頭に『'''お'''』の字を付けて、『お』を長ごぉ引っ張って『かめ』と言ぅねん」
<br />「お～かめ…、'''[[オオカミ|狼]]'''やないか！？」
<br />「そうなるな」
<br />「『ソウナルナ』やないで、ホンマ！」
喜六がパニックになっているのを尻目に、清八がふと上を見ると…明かりがチラチラと見えた！
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「寺も宵の口は寂しゅございますが、夜が更けると幽霊で賑やかになります」
<br />「何の賑やかや!?」
'''[[阿弥陀如来|阿弥陀]]様の前の、お灯明さえ消えなければ'''幽霊は出ない。そういって尼さんは出かけてしまった。
「おい、もぉ油何ぼも入ってないで」
<br />「そらいかん、継ぎ足しぃな！」
喜六が油と間違えて'''[[醤油]]'''を注いでしまったせいで、とうとう灯は消えてしまった…。
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「出た、出た出た…、わたしらあんにお金お借りしたもんと違います。伊勢参りの旅のもん、旅のもん！」
<br />'''「旅のもん？伊勢参りか、だったら伊勢音頭を唄え」'''
とんでもない事になったが、もはや歌わないわけにはいかないだろう。
「伊勢わぁ～津でもぉ～つ 津わぁ～伊勢でぇもぉつぅ～♪」
<br />'''「よ～い、よ～い！」'''
<br />「あんたは黙ってなはれ」
=== 終幕 ===
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「さぁ～っ、掴んだ！ 放すなよ」
<br />「放すもんかい」
お百姓が思いっきり引っ張ると、狐の尻尾が…'''抜けた'''!!
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「と見たら、畑の大根を抜いとぉりました」
== 狐
[[堺]]の魚屋が、広田の森で「家出してきた」と言うお嬢さんとであった。
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魚屋が手を伸ばすと、鯛がいきなり目をむいて「これでも古いか？」
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