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'''クラス地方'''（[[スロベニア語]]：'''Kras'''、[[イタリア語]]：Carso）あるいは'''カルスト地方'''（[[ドイツ語]]：Karst）は、[[スロベニア]]西南部から[[イタリア]]北東部にかけての[[台地]]を指す地域名称。[[ヴィパーヴァ]]谷、[[ブルキニ]]（[[:sl:Brkini|Brkini]]）の丘陵、[[トリエステ湾]]に囲まれた地域であり、その西縁は[[イタリア人]]と[[スロベニア人]]の伝統的な民族境界となっている。

カルスト地方はその[[洞窟]]（[[鍾乳洞]]）で有名である。スロベニアにある[[ヴィレニカツァ鍾乳洞]]{{enlink|Vilenica}}は、観光用に開放された洞窟として長い歴史を持ち、[[シュコツィアン洞窟群]]はユネスコの[[世界遺産]]に指定されている。イタリアにある[[グロッタ・ジガンテ]]{{enlink|Grotta Gigante}}は、世界一大きな観光洞窟としてギネスブックに認定されている。

[[ボーラ]]と呼ばれる[[地方風]]を含め、カルスト台地の自然環境は、この地の農業に、単純だがくっきりとした形を与えている。カルスト地方は、[[テラン (ワイン)|テラン]]{{enlink|Teran}}の名で知られる濃厚な色をした赤[[ワイン]]や、生ハム（[[プロシュット]]）でも有名である。

[[Image:Kraševci-Valvasor.jpg|thumb|300px|カルスト地方の農民。17世紀に[[ヤネス・ヴァイカルト・ヴァルヴァソル]]（[[:en:Janez Vajkard Valvasor|Janez Vajkard Valvasor]]）によって描かれた ''[[:en:The Glory of the Duchy of Carniola|The Glory of the Duchy of Carniola]]'' の挿絵]]

カルスト台地の面積は429km2、ちょうど100の集落があり、1万9000人が住んでいる。 大部分はスロベニアの[[プリモルスカ地方]]に属する。地域の中央部に位置する町は、スロベニア側の[[セジャーナ]]である。主要な集落は[[ディヴァーチャ]]、[[ドゥトヴリェ]]（[[:en:Dutovlje|Dutovlje]]（、[[セジャーナ]]市）、[[コメン]]である。台地の北縁にあるシュタニェル（[[:en:Štanjel|Štanjel]]（、コメン市）は、丘のまわりに家屋が密集する中世風の家並みが美しく、観光の拠点になっている。[[リピツァ]]（[[:en:Lipica|Lipica]]（、セジャーナ市）の馬の牧場は[[リピッツァナー]]の故郷であり、観光地としても有名である。

イタリア側には[[ヴィッラ・オピチナ]]（[[:en:Villa Opicina|Villa Opicina]]（、[[トリエステ|トリエステ市]]）、[[ドゥイーノ{{enlink]]（[[:en:Duino|Duino}}（]]、[[ドゥイーノ＝アウリジーナ|ドゥイーノ＝アウリジーナ村]]）、[[ナブレジナ]]（[[:en:Nabrežina|Nabrežina]]（、ドゥイーノ＝アウリジーナ村）などの集落がある。

Image:Štanjel street.JPG|シュタニェル（[[:en:Štanjel|Štanjel]]）の村

Image:View from Štanjel.JPG|Štanjelシュタニェルから眺めるカルストの眺め

Image:Duino castello 09022008 01.jpg|ナブレジナ（[[:en:Nabrežina|Nabrežina]]）の崖

Image:Lokev,Slovenija.jpg|セジャーナ郊外の Lokev ロケフ（Lokev）の村