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アダルトゲームの歴史2010-02-24T11:39:38(UTC)
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[[th:เอะโระเก]]
[[zh:日本成人遊戲]]
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当稿では性的表現があるために成人向けに販売されている[[コンピュータゲーム]]ソフト、すなわち'''アダルトゲーム'''([[和製英語]]:'''Adult game''')の、歴史に関する部分を解説する。
 
特に断わりのない場合は、日本国内の事象に関して説明していることに注意してほしい。
 
== 主なアダルトゲームの年表 ==
1998
* [[同級生2]](放送)
* [[Night Walker -真夜中の探偵-]](放送)
* [[下級生 (ゲーム)]]Windows95(Win)版
* [[センチメンタルジャーニー (アニメ)]]
1999
* [[To Heart]](プレイステーション版)
* [[下級生 (アニメ)]](テレビアニメ化)
2000
* [[サクラ大戦]](ドリームキャスト版)
2001
* [[こみっくパーティー]](ドリームキャスト版)
* [[サクラ大戦 活動写真]](劇場映画)
2002
* [[Kanon (ゲーム)]](PS2版)
* [[Piaキャロットへようこそ!!3]]
* [[みずいろ]](ドリームキャスト版)
2003
* [[らいむいろ戦奇譚]]
* [[グリーングリーン (ゲーム)]]
* [[D.C. 〜ダ・カーポ〜]]
* [[ぽぽたん]]
* [[ヤミと帽子と本の旅人]]
* [[君が望む永遠]](ドリームキャスト版)
* [[真月譚 月姫]](放送)
2004
* [[北へ。〜Diamond Dust Drops〜]](放送)
* [[ゆめりあ]]
* [[月は東に日は西に 〜Operation Sanctuary〜]](ドリームキャスト版)
* [[Wind -a breath of heart-]](PS2版)
* [[To Heart 〜Remember my Memories〜]](放送)
* [[下級生2]] 〜瞳の中の少女たち〜(放送)
* [[魔法少女リリカルなのは]]
* [[Φなる・あぷろーち]]
* [[W〜ウィッシュ〜]]
* [[遙かなる時空の中で3]]
* [[マイネリーベ〜優美なる記憶〜]](PS2版)
* [[Fate/stay night]]
2005
* [[AIR (ゲーム)]] (放送)
* [[AIR (ゲーム)]] (映画)
* [[好きなものは好きだからしょうがない!!]](放送)
* [[IZUMO (ゲーム)]](PS2版)
* [[らいむいろ戦奇譚]](放送)
* [[マブラヴ]](DVD版)
 
== 創生期(1980年代) ==
[[1982年]]に販売された光栄マイコンシステム(現[[コーエー]](KOEI))が[[8ビットパソコン]]用ソフトとして発売した『[[ストロベリーポルノシリーズ|ナイトライフ]]』が「性」を取り扱った最初のソフトウェアとなる。ただし同ソフトウェアは「夫婦生活をサポートする」ための[[ツールソフトウェア|ユーティリティ]]であり、[[避妊#生理的変化を利用した避妊|受胎期間の計算]]や[[性交体位|体位]]の解説を行うなど、[[性的興奮]]を目的としたものではなかった。
 
しかし「性」という日本社会では「秘め事」として余り表立って扱われることのない内容に関した同ソフトウェアが確実な売り上げを出し、ソフトウェア業界にはその方面の需要が潜在的に存在していることが印象付けられた。このため、より性的な内容に特化したソフトウェアの開発が進み、翌1983年には10本以上のアダルトゲームが販売された。
 
=== 1980年代前半 ===
初期である1980年代前半には、前述の光栄マイコンシステム、[[エニックス]](現[[スクウェア・エニックス]])など後に[[コンシューマーゲーム]]で名をはせるソフトメーカーから、技術的ハードルが低いことにもちなんでPSK([[パソコンショップ高知]])・[[九十九電機]]のような現在のパソコンショップも、アダルトゲームの製作・販売を行っていた。また、[[1980年代]]半ばからアダルトゲームの制作販売を専門とするジャスト、[[エルフ (ブランド)|エルフ]]、[[アリスソフト|チャンピオンソフト]]、[[F&C|キララ]]等のソフトメーカーが現れ始めた。
 
1980年代は[[PC-9800シリーズ|PC-9801]]シリーズを初めとする国産パソコンによって[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]市場が拡大しており、拡大する市場を狙って勃興したソフトウェアメーカーにより様々なコンピュータメーカーが[[ゲームソフト]]を開発・発売したが、この中でアダルトゲームも数多く製作された。しかしこれらのアダルトゲームは、性的な内容に絡めているとはいえ、当時の8ビットパソコンの性能的限界もあって、グラフィックや、まして音声で性的興奮を煽るようなものではなく、単に性的な事象を、映像と文章で連想させる程度であった。
 
この時代には、[[8ビット御三家]]に代表される家庭向けに特化し機能的に充実したパソコンが登場、[[フロッピーディスク]]のような記憶媒体に容量的な余裕がある媒体が標準的に利用でき、またグラフィック表示機能が強化された製品も出回るようになって、画像面でより直接的な性的興奮を煽るものが制作されていった。
 
ただ[[PC-9801シリーズ]]初期モデルを含むこの当時のパソコンでは、8色ないし16色といった表示能力から、専ら[[塗り絵]]ないし[[アニメ]]調の絵との親和性が高い半面、[[写真]]のように取り込み画像の再現性は著しく制限を受けた。この結果、選択的にアニメ調の絵で性的表現を追求する方向が生まれたと見ることも可能である。この当時の描画方法が、扱える情報量や処理能力の関係から、[[ビットマップ画像]]など[[ラスタ形式]]ではなく、ドローイング(有態にいえば塗り絵形式)に頼ったものであったことにもちなむだろう。
 
=== 1980年代中盤 ===
現在主流の[[アドベンチャーゲーム|アドベンチャー]]形式のアダルトゲームは、『[[天使たちの午後]]』([[1985年]] [[ジャスト (ブランド)|JAST]] )に始まる。当時はまだ話の途中でゲームオーバーになり、話の流れはだれしも一様であった。
 
同時代には、このアドベンチャーゲーム形式のほかに現代でも[[脱衣麻雀]]に残る「ゲームのご褒美として性的な画像が出る」というゲームも多く、この中には[[シューティングゲーム]]や[[ブロック崩し]]など、ゲームの内容とは無関係に性的画像を表示させるものも多く、要は性的画像が表示されるというその一点のみをもってアダルトゲームに分類され、専用のコーナーに陳列されていた製品群もみられる。
 
その後の1980年代中ごろより、一般のゲームでも当たり前にビジュアルシーンが導入されるようになり、アダルトゲームも絵だけではなくゲーム性を重視する作品が次第に増えてきた。1980年代後半には、RPGでは『[[カオスエンジェルズ]]』([[1988年]] [[アスキー (企業)|アスキー]])、アドベンチャーでは『[[殺しのドレス (Ides)|殺しのドレス]]』([[1987年]] [[フェアリーテール (ブランド)|フェアリーテール]])が登場する。
 
=== 関連するジャンルの発生 ===
ゲームセンターにおいて、業務用ゲーム『[[スーパーリアル麻雀]]PII』([[1987年]] [[セタ (企業)|セタ]] )がヒットし、「脱衣もの」というジャンルが確立されたのもこの頃である。
 
== 1990年代前半 ==
1988年-91年頃には16bitパソコンの技術がある種の集大成を迎えた。ハ-ドウェア的にはPC-9801シリーズが日本国内で販売されているPCのシェアで圧倒的となる。1986年発売のPC-9801VM21以降はグラフィック、効果音、記憶媒体の性能がそれ以前に比べ向上し、またの事実上のOS統一化などによる移植性の向上、製作に関する機器(スキャナ、グラフィックソフト)の値下がり等が作り手側にとってゲームが製作しやすい環境となった。デジタル的だった色合いもアニメ的な色合いが出しやすくなった。
 
そのためか製作本数が以前より増え多種多様なアダルトゲームが販売されるがその中で一部の作品が過激化し始めた。そして、アダルトゲーム制作企業の社長がわいせつ図画販売目的所持で逮捕される事件が発生した([[沙織事件]])。こうしたことから、業界による自主規制団体が立ち上げられることとなり、[[コンピュータソフトウェア倫理機構]]が設立された([[アダルトゲームと表現の規制]]も参照)。
 
この流れの中で非アダルトの[[美少女ゲーム]]『[[プリンセスメーカー]]』([[1991年]] [[ガイナックス]])と、『[[卒業 (ゲーム)|卒業 ~Graduation~]]』([[1992年]] [[ジャパンホームビデオ]])が登場した事で、パソコンゲームに[[育成シミュレーションゲーム]]という新たなジャンルが加わり、「美少女が題材でも面白いゲームが作れる」・「CGでもマンガ・アニメに劣らない魅力的な美少女が表現できる」ことが提示された。この事がアダルトゲームにも大きな変化をもたらした。
 
この流れの中で頭角を現したのが[[エルフ (ブランド)|エルフ]]で、[[1992年]]12月にリリースされた『[[同級生 (ゲーム)|同級生]]』は10万本を越えるベストセラーとなった。この作品は当初[[シミュレーションゲーム]]の要素を取り入れた[[ナンパゲーム]]として企画されていたが、各ヒロインに個性とHシーンに至るまでの恋愛[[ドラマ]]を盛り込んだ結果、それまでのアダルトゲームのイメージを覆す[[恋愛ゲーム]]として評価された。
 
そして『同級生』のドラマ性を参考にして開発された『[[ときめきメモリアル|ときめきメモリアル ~forever with you~]]』([[1994年]] [[コナミ]])がコンシューマー市場にて大ヒットした事により、[[コンピュータゲーム]]において[[美少女ゲーム]]が次第に市場に認知され、その中でアダルトなシーンまで踏み込むものとしてアダルトゲームが知られるようになる。
 
== 1990年代中頃 ==
この時期はハード的にはPC-9801シリーズとPC/AT互換機の端境期に、ソフト的にもDOS系のOSからGUIのWINDOWSへの移行期となっていた。この頃のアダルトゲームは「どうゲームとして面白くするか」が試行錯誤された時期であった。その中で、プレイヤーの選択によって異なる物語と結末が訪れるマルチシナリオ・マルチエンディング形式のゲーム『[[弟切草 (ゲーム)|弟切草]]』([[1992年]] [[チュンソフト]] )が[[スーパーファミコン]]で発売されヒットする。この作品のシステムはアダルトゲームにも大きな影響を及ぼした。
 
アダルトゲームで初のマルチシナリオ作品は『[[河原崎家の一族]]』([[1993年]] [[シルキーズ]])である。その後、[[菅野ひろゆき]]により、『[[DESIRE ~背徳の螺旋~]]』([[1994年]] [[シーズウェア]] )・『[[EVE burst error]]』([[1995年]] シーズウェア)、『[[この世の果てで恋を唄う少女YU-NO]]』([[1996年]] エルフ)と発展してゆく。
 
また、マルチシナリオ以外ではファンタジーアドベンチャーとウォーシミュレーションの融合『[[ドラゴンナイト4]]』([[1994年]] エルフ)と、本格的ダンジョンRPGの『[[闘神都市]]II』(1994年 [[アリスソフト]])がリリースされ、以降[[1995年]]にエルフが迷宮脱出推理アドベンチャーの『[[遺作 (ゲーム)|遺作]]』、アリスソフトがマルチシナリオの『[[夢幻泡影]]』をリリース、[[1996年]]にはエルフが前述の『YU-NO』を、アリスソフトが[[地域制圧型シミュレーション]]『[[Rance|鬼畜王ランス]]』をリリースと、エルフとアリスソフトの2社を中心とした開発競争が繰り広げられ、「東のエルフ、西のアリス」と呼ばれるようになった。
 
しかし、この中で発展を遂げてゆくのは、より恋愛物語色を強めた『同級生』の後継作『[[同級生2]]』(1994年)で、以降のアダルトゲームはセックス描写を含む恋愛物語要素やシナリオを重視した、選択肢と[[イラスト]]が付いた読み物とでも言うようなトレンドに傾いてゆく。
 
また、まだパソコンが高価だった時代に、「[[SM調教師瞳]]」([[スーパーファミコン]])や「[[しあわせうさぎ]]」(PCエンジン)などの家庭用ゲーム機対応の「裏ソフト」と呼ばれる物が発売されたのもこの頃である。
 
== 1990年代後半 (ビジュアルノベルの出現と大衆化) ==
技術面では[[1995年]]の[[Windows95]]シリーズのヒットやパソコンの低価格化によるパソコンユーザーの増加と、技術開発や記録媒体の大容量化による画像、音楽表現能力の著しい向上が見られるようになる。市場面では、テレビアニメ『[[美少女戦士セーラームーン (アニメ)|美少女戦士セーラームーン]]』・『[[新世紀エヴァンゲリオン]]』の大ヒットと、いわゆる「[[オタク]]」と呼ばれる層の、漫画・アニメ市場が拡大した時期でもある。アダルトゲームがオタク文化と呼ばれる文化の一翼を担い、純粋に性的興奮を目的とした[[アダルトビデオ]]等とは異なる道を進むようになるにはこの頃である。
 
この流れを作った初めの作品は『[[Piaキャロットへようこそ!!|Pia♥キャロットへようこそ!!]]』([[1996年]] [[カクテルソフト]])である。ゲームシステムは『[[ときめきメモリアル]]』の簡易・縮小版とでもいうものであったが、徹底して美しさ・エロさより可愛らしさを追求したキャラクター作りと等身大のラブストーリーが話題を呼び、翌[[1997年]]に発売された続編『[[Piaキャロットへようこそ!!2|Pia♥キャロットへようこそ!!2]]』で10万本以上の大ヒット作となった。この作品の人気は後に[[秋葉原]]から始まったオタク文化の代名詞的存在、『[[コスプレ系飲食店|メイド喫茶・コスプレ喫茶]]』のアイディア母体にもなっている。
 
ゲーム性をばっさりと切り捨て、ビジュアルとストーリーに特化した「[[ビジュアルノベル]]」と呼ばれる形式の作品が出るのもこの頃である。コンシューマソフト『弟切草』が文章・絵・音を組み合わせ、選択肢をプレイヤーに選ばせることでストーリーとエンディングが変化していく、[[マルチエンド]]方式の「サウンドノベル」を売り出した。[[1996年]][[Leaf]]は、「弟切草」を参考に、ビジュアルノベル第一作 『[[雫 (アダルトゲーム)|雫]]』を制作。インターネットが普及してない時代であったが、[[パソコン通信]]や口コミで広まり、ヒットする。続いて、同じコンセプトの『[[痕]]』を同年発売してロングセラーを記録することになる。『雫』『痕』のヒットにより、ゲーム性からストーリー性への変更が業界に定着し、発売されるゲームのほとんどがビジュアルノベル形式になる。
 
翌[[1997年]]に出た『[[To Heart]]』 が、日常を舞台として女性と仲良くなり付き合う過程を楽しむ、いわゆる[[恋愛ゲーム]]を発売した。『To Heart』はアダルトゲームという枠を飛び越え、コンシューマ化・[[アニメ]]化・[[漫画]]化などの[[メディアミックス]]により、大衆に広く知られる作品となった。プレイヤーの好みのキャラクターを用意するため、幼馴染・活発・無口・外国人などの定型的なキャラクターの先駆けでもある。
 
[[Leaf]]とは別の方向でストーリー重視を打ち出して成功したのが『[[ONE 〜輝く季節へ〜]]』([[1998年]] [[Tactics (ブランド)|Tactics]] )で、ラブストーリーに感動できる要素と泣ける要素を盛り込み、それを音楽によって高める演出の秀逸さで人気を集めた。この方向はのちに製作スタッフの一部が[[ビジュアルアーツ]]に移り旗揚げした新ブランド[[Key]]の第一作『[[Kanon (ゲーム)|Kanon]]』([[1999年]])、第二作『[[AIR (ゲーム)|AIR]]』([[2000年]])が立て続けに大ヒットとなり、俗に「[[泣きゲー]]」と呼ばれる「純愛系」のジャンルが形成されていく。
 
『Pia♥キャロットへようこそ!!』・『To Heart』・『Kanon』の三作品の大ヒットは、[[コミックマーケット]]を中心とした[[同人]]・[[コスプレイヤー]]達の興味を引き、ここから女性ユーザーを獲得する事に成功、アダルトゲームはアダルト・ポルノ業界で異色の存在となってゆく事になった。三作品の大ヒットは、以後の業界の流れをつくりだし、恋愛ゲーム主流となった。メディアミックスも活発になっていくのもこの頃である。同時に、メディアミックスの進行は、大衆化するために、日常シーンとアダルトシーンの簡単な切り離しが起こった。結果として、アダルトゲームの根本であるアダルトシーンが従になり、おざなりなアダルトシーンをつけくわえただけの作品も乱発されることになった。
 
== 2000年代前半 ==
2000年代にはいると、アダルトゲームは漫画・アニメに次ぐキャラクター産業の色彩を帯びるようになり、主題歌を歌う歌手がアルバムを発売したり、テレビアニメ・漫画・ラジオ・カードゲームなど他の業界でもアダルトゲームを元にした商品が製作されることになる。(後述の[[アダルトゲームのメディアミックス展開]]も参照)。また、日本国外への進出も、[[姫屋ソフト]]、[[Studio e.go!]]など一部メーカーによって、早い段階<!-- 具体的な時期はいつでしょうか? -->からアメリカ、台湾等日本国外の市場を意識した商法も行われている。
 
[[2000年]]冬の[[コミックマーケット]]で登場したオリジナル[[同人]]アダルトゲーム『[[月姫 (ゲーム)|月姫]]』([[TYPE-MOON]])のヒットと前後して多くの同人サークルが商業ブランド化されたり、老舗ブランドの会社から一部スタッフが独立して新会社が立ち上げられたり、他業種・近隣業種の企業による参入などが相次いだ。
 
1990年代後半から拡大した「泣きゲー」とは正反対に、嫉妬・すれ違い・失恋・修羅場といった恋愛における「負」の部分も描き出す作品が出始めたのがこの時期である。実写ドラマさながらのドロドロの三角関係を描いた『[[君が望む永遠]]』(2001年 [[アージュ]])は「[[鬱ゲー]]」というジャンルを開拓したとともに、本来の意味でのアダルトの為のゲームと呼べるものがユーザーに受け入れられたことをアダルトゲーム市場の成熟と捉える向きもある。
 
純愛系ではソフ綸の規制強化を逆手に取るように、[[義妹]]・[[幼馴染]]・[[いとこ]](主に従兄妹)がメインヒロインの作品が急増。その中で『[[みずいろ]]』([[2001年]] [[ねこねこソフト]])、『[[D.C. 〜ダ・カーポ〜]]』([[2002年]] [[CIRCUS (ブランド)|CIRCUS]])が相次いでヒットした。
 
一方老舗のメーカーで[[エルフ (ブランド)|エルフ]]は鬼畜・凌辱物の『[[臭作]]』([[1998年]])・『[[鬼作]]』([[2001年]])といった純愛以外の作品や、[[ライトノベル]]作家[[あかほりさとる]]原作で、萌え重視・メディアミックス重視の『[[らいむいろ戦奇譚 ~明治日本、乙女 防人ス。~]]』([[2002年]])を送り出す。もう一方の雄[[アリスソフト]]はあくまでエロさとゲーム性を重視した作風の『[[大悪司]]』([[2001年]])、『[[Rance#Rance VI -ゼス崩壊-|ランスVI-ゼス崩壊-]]』([[2004年]])といった作品や、[[希望小売価格]]が2800円の『[[妻みぐい]]』([[2002年]])で低価格路線を打ち出して新たな流れに対抗した。
 
== 2000年代中盤~現在 ==
戦闘シーン、登場人物、武器、ストーリーを重視した萌えゲーならぬ[[燃えゲー]]も出始める。『[[斬魔大聖デモンベイン]]』([[2003年]] [[ニトロプラス]])は巨大ロボットに搭乗し、悪の組織と死闘を繰り広げるというストーリーで、『[[あやかしびと]]』([[2005年]] [[propeller]])は人間にして[[妖怪]]の能力を持ったキャラクターの生き様を描いている。恋愛ゲームでは主人公がプレイヤーを投影しているため、顔が見えなかったり、個性が薄かったりすることがあった。また恋愛ゲームという性質上、男性キャラクターに割く割合がせまかった。「燃えゲー」では戦闘シーンが主におかれ、主人公も含めた男性キャラクターが活躍し、人気投票で女性キャラクターよりも上位にくることもあった。
 
また(2004年)は[[TYPE-MOON]]の『[[Fate/stay night]]』が大ヒット。ここにおいても製作者がアダルトシーンは「サービス」と言い切るように、アダルトシーンの軽視は行われている。
 
より売れる作品をつくるために、方向性を変える会社もでてきた。好例が同じ会社、同じシナリオライターが制作した『[[姉、ちゃんとしようよっ!]]』([[2003年]] [[きゃんでぃそふと]])からその続編である『[[姉、ちゃんとしようよっ]]2』(2004年 きゃんでぃそふと)、そして『[[つよきす]]』(2005年 きゃんでぃそふと)への内容の変移であろう。性的描写が多く、ストーリー軽視傾向にあった1期作に比べ、2期、『つよきす』へと移り変わるにあたって、ゲーム自体のサイズは増えているにもかかわらず、性的描写が量的に少なくなる傾向にあり、また比較的後半におかれていた。『つよきす』は地上波でアニメ化・コンシューマ化など、前者とは違いメディアミックスにより、大衆化もした。陵辱ゲームで有名だった[[スタジオメビウス]]は、純愛ゲーム『[[SNOW]]』(2003年)を発売し、ヒットした。
 
一風変わった作品をつくるブランドもあった。[[ライアーソフト]]は[[近親相姦]]をテーマにした『[[腐り姫]]』(2002年)・[[おとぎ話]]、[[イギリス文学]]をモチーフにした『[[Forest]]』(2004年)を発売した。[[Cyc (ブランド)|Black Cyc]]はアダルトと[[グロテスク]]が混在した『[[夢幻廻廊]]』(2005年)・『[[ゴア・スクリーミング・ショウ]]』(2006年)などの作品をつくった。
 
技術の進歩により、ビジュアルノベルを発展させた作品も産まれてきた。『[[School Days]]』([[2005年]] [[オーバーフロー]])は全編アニメーションで構成した。『[[マブラヴ オルタネイティヴ]]』([[2006年]] [[アージュ]])は、画像効果などの演出に力を入れた。それまでの平面から立体に画面を変え、[[3次元コンピュータグラフィックス|3D]]恋愛ゲーム「[[らぶデス2 〜Realtime Lovers〜|らぶデス]]」シリーズ([[TEATIME]])もつくられた。
 
== 外部リンク ==
* [http://www.shii.org/geekstories/eroge.html A History of Eroge] 日本のアダルトゲームの歴史を要領良くまとめてある(英語)
 
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[[Category:各年のアダルトゲーム|*]]
[[Category:アダルトゲームのメーカー・ブランド|*]]