「クジラ学」の版間の差分

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「哺乳類」はリンネの作出した概念なので
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初期のクジラ学に関する研究の多くは死体や[[神話]]に基づいて行われていた。そのため[[解剖学]]については、大きさや大まかな外見についてしか分かっていなかった。なぜならクジラは一生の大半を海中で過ごすからであり、当時の科学者にはそれ以上研究を行う術がなかった。1500年代になってやっと、クジラが“魚”ではなく“獣”の仲間であることが明らかとなった。
 
アリストテレスは、陸の獣や人間に近い特徴がクジラ類には多い(鰓がなく、鼻孔で呼吸をし、胎生で、授乳をするなど)ことを重視していたが、年上の[[プリニウス]]は魚であると考えており、多くの科学者はこちらの意見を支持していた。アリストテレスの主張が受け入れられるのは、16世紀にピエール・ベロンらが現れるまで待たねばならなかった。かれらは、クジラは哺乳類よう獣と同様に[[肺]]と[[子宮]]を持っていると主張した。1758年に[[スウェーデン]]の[[カール・フォン・リンネ]]が『自然の体系』(Systema naturae)の中で「哺乳類」(mammalia)という概念提唱、哺乳類について論じてから、クジラは哺乳類もその仲間であると一般に認められるようになった。
 
わずか数十年後、[[フランス]]の[[動物学]]者であり[[古生物学]]者である[[ジョルジュ・キュヴィエ]]はクジラを後足のない哺乳類に分類した。骨格は既に組み合わされ自然歴史[[博物館]]に展示されていたので、動物学者は詳細に観察し、絶滅した動物の化石と比較することができ、結局クジラは古代の陸生哺乳類の子孫であるという結論に至った。