「河川争奪」の版間の差分

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通常、浸食する河川が浸食される河川まで達していない段階では、分水界は稜線上にある。しかし、浸食の進行にともなって、隣接河川の形成する谷の中に奪う側の谷頭が入り込んでしまう。この分水界の形態を'''谷中分水界'''(こくちゅうぶんすいかい)という。谷中分水界は、今まさに河川争奪が行われようとしていることを表している。
 
河川争奪が起こると、奪う側では急勾配の谷が形成されるのに対し、奪われる側では比較的平坦な地形となることが多い。こうした地形を'''片峠'''(かたとうげ)または'''片坂'''(かたざか)という。片峠の存在は、その地域で河川争奪が発生していた可能性が高いことを物語る。
 
河川争奪が発生する前に、奪われる側の河川が幅の広い谷を形成していたが、河川争奪により上流域を奪われ、河川規模が小さくなることがある。この場合、小さな河川規模にもかかわらず幅の広い谷が残存することとなる。こうした谷を'''無能谷'''または'''不適合谷'''という。無能谷の存在もまた、その地域で河川争奪が行われた可能性を強く示唆するものである。