「分子間力」の版間の差分
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{{出典の明記|date=2011年6月}}
'''分子間力'''(ぶんしかんりょく
* [[イオン間相互作用]]
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分子間の万有引力 10<SUP>-35</SUP>(参考)
== イオン間相互作用 ==
{{Main|イオン間相互作用}}
イオン間相互作用とは、帯電した[[イオン]]の間で生じる相互作用である。同種の電荷は反発し、異なる電荷は引き合う。
== 水素結合 ==
{{Main|水素結合}}
水素結合は、[[フッ素]]や[[酸素]]や[[窒素]]、など[[電気陰性度]]の高い原子に水素が[[共有結合]]している場合に起こる。この場合、[[極性分子]]が生じる。水素原子は1よりも小さな正電荷に帯電し、その結果、付近の別の分子に含まれる酸素など負に帯電した原子と相互作用を起こすのである。この結果、2つの分子を結びつける安定した結合が生じる。重要な例として[[水]]分子を挙げる。
H
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水素原子と窒素原子の間の水素結合によって、[[デオキシリボ核酸|DNA]]分子内の2つのらせん構造同士が結び付いている。
== 双極子相互作用 ==
双極子相互作用は、[[永久双極子]]となっている2つの分子間で働く力である。[[水素結合]]は、双極子相互作用の特に強いものと考えることもできる。[[1921年]]に[[ウィリアム・ヘンドリック・ケーソム]](Keesom)が最初に数学的に記述したことから、ケーソム相互作用とも呼ばれている。
双極子相互作用は、イオン間相互作用と同じ理由で生じるが、電荷の一部だけが影響を及ぼすため、力が弱い。双極子相互作用の例として[[塩化水素]]がある。
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H-Cl-----H-Cl
== ファンデルワールス力 ==
{{Main|ファンデルワールス力}}
電荷的に中性な原子や分子においても分子間力が作用する。[[気体]]が冷却されて[[液体]]や[[固体]]になるのは、分子間力が存在するためである。水滴が[[ガラス]]に付いたり[[接着剤]]がものをくっつけたりするときの力も分子間力であるから、単に分子の間の力に限定するのも好ましくはない。分子間力は最初に[[オランダ]]の[[ファン・デル・ワールス]]によって、[[相転移]]の研究のために導入された。そのため、分子間力自体をファンデルワールス力と呼ぶこともある。
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(ロンドン分散力)Cl-Cl------Cl-Cl(誘発双極子)
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{{Main|ロンドン分散力}}
古典的な[[電磁気学]]では電荷的に中性な物質が自発的に分極するという現象は説明できない。一方、[[量子力学]]的には基底状態にあっても揺らぎが発生することが期待される。すなわち量子力学的には電子の分布も揺らぎが発生することが期待される<ref>量子力学的な電子の揺らぎが[[ロンドン分散力]]であり、場の揺らぎによる引力が[[カシミール効果]]である</ref>。この様な量子力学的な揺らぎにより電荷が誘導されることが[[フリッツ・ロンドン]]により理論的に示された。それゆえ量子力学による励起双極子を原因とするファンデルワールス力〈分子間力〉はロンドン分散力と呼ばれる。分子間力としては最も弱いが分子間の万有引力(重力)に比べればはるかに強く、分子間重力は無視できる。重力を考慮する必要があるとすれば地球ー分子間の重力である。物理化学は地球上の環境を特別視しないが有機化学・無機化学では地球上の化学反応が重要となるため地球の重力場の影響を考慮する必要がある。
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{{Reflist}}
[[Category:
[[Category:力 (自然科学)]]
[[ar:قوى بين جزيئية]]
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