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==概要==
本書は[[醍醐天皇]]に侍医・権医博士として仕えた深根輔仁が[[延喜]]年間(901年 - 923年)に編纂した。[[唐]]の『[[新修本草]]』を範に取り、その他漢籍医学・薬学書に書かれた薬物に[[倭名]]を当てはめ、日本での産出の有無及び産地を記している。当時の学問水準より比定の誤りなどが見られるが、平安初期以前の薬物の和名をことごとく記載しておりかつ来歴も明らかで、本拠地である中国にも無いいわゆる逸文が大量に含まれ、散逸医学文献の旧態を知る上で、また中国伝統医学の源を探る上でも貴重な資料である。また、[[丹波康頼]]の『[[医心方]]』にも引用されるなど後世の医学・博物学に影響を与えた。また、[[平安時代]]前期の国語学史の研究の上でも貴重な資料である。
 
その後、長く不明になっていたが、[[江戸幕府]]の医家[[多紀元簡]]が[[紅葉山文庫]]より上下2巻全18編の古写本を発見して再び世に伝えられるようになった。多紀元簡により発見された古写本の現時点の所在は不明であるが、多紀が[[寛政]]8年([[1796年]])に校訂を行って刊行し、6年後に民間にも出された版本が存在する他、古写本を影写した[[森立之]]の蔵本が台湾の[[故宮博物院]]に現存する。