「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」の版間の差分

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この作品は、[[プレイエル]]社が開発した半音階ハープ(クロマティック・ハープ)のために作曲された。従来のハープが[[全音階]]に調律され、[[半音階]]にペダル操作を必要としたのに対し、半音階ハープは弦の数を増やして半音階の演奏を容易にしようとしていた。結局この楽器は普及に至らず、エラール社の開発したダブル・アクション方式のペダル・ハープが、改良を重ねて今日用いられるハープになっている。
 
しかし発明当時、この半音階ハープは注目を集め、[[1900年]]には[[ブリュッセル王立音楽院]]でこの楽器の講座が開かれた。プレイエル社はこの楽器の普及のため、1904年に音楽院でのコンクールのための楽曲をドビュッシーに依頼した。それを受けてドビュッシーは、同年4月から5月にかけてこの作品を作曲した。ただし、ドビュッシー自身は半音階ハープを特に気に入ったわけでなく、むしろペダル・ハープの方が優れていると考えていたようである。今日ではこの作品もペダル・ハープで演奏される。
 
なお、エラール社は対抗して[[モーリス・ラヴェル|ラヴェル]]にペダル・ハープの優位を示すための作品を依頼し、『[[序奏とアレグロ (ラヴェル)|序奏とアレグロ]]』が生まれた。