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'''エフェクター'''(Effector)({{lang-en-short|effector}})とは、[[タンパク質]]に選択的に結合してその生理活性を制御する[[小分子]]である。エフェクター分子は、[[酵素]]活性、[[遺伝子発現]]、[[細胞シグナル伝達]]等を増減させる[[リガンド]]として働く。また、エフェクター分子は、いくつかの[[伝令RNA|mRNA]]分子([[リボスイッチ]])を直接制御する。
 
特に細胞シグナルの伝達カスケード等、タンパク質がエフェクター分子の機能を果たす場合もある。
 
''effectorEffector''という用語は、[[生物学]]の別の分野でも用いられることがある。例えば、[[ニューロン]]のeffector endは、[[樹状突起]]が[[筋肉]]や器官と繋がる方の端を表す。
 
==エフェクターの例==
'''アロステリックエフェクター''' (Allosteric effector) は、その活性を変化させるために、[[転写 (生物学)|転写]]に関わる制御タンパク質に結合することができる<ref>{{cite book|first=Anthony J. F. Griffiths|title=Introduction to genetic analysis|publisher=Freeman|location=New York, NY|isbn=1-4292-7634-7|pages=410–411|edition=10. ed.}}</ref>。このようにして、[[アクチベーター]]タンパク質は[[DNA]]に結合できるようになり、[[リプレッサー]]を不活性化し、[[RNAポリメラーゼ]]がDNAに結合できるようにする。
 
'''バクテリアルエフェクター''' (Bacterial effectors) は、[[細菌]]細胞から宿主の細胞に注入される[[病原体]]である。注入は、[[III型分泌装置]]等の特殊な分泌装置によって行われる<ref name="Cambronne">{{Cite pmid| 16734660}}</ref>。
 
==エフェクターのタイプ==