「アイギュプトス (ギリシア神話)」の版間の差分

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'''アイギュプトス'''({{lang-grc-short|'''Αἴγυπτος''', ''Aigyptos''}}, {{lang-la|Aegyptus}})は、[[ギリシア神話]]の人物で、[[エジプト]]の王である。また、エジプトの国名の語源ともなった。エジプト王[[ベーロス]]と河神[[ナイル]]の娘[[アンキノエー]]の子で、[[ダナオス]]と双子の兄弟。アルギュピュエーとの間に[[リュンケウス]]とプローテウスをもうけた。他、多くの女性と結婚し50人の息子の父となった。
 
父ベーロスはアイギュプトスに[[アラビア]]を、ダナオスに[[リビア]]を与えたが、後にアイギュプトスはメラムプース人の地を征服し、自分にちなんで[[アイギュプトス]](エジプト)と呼んだ。しかしその後アイギュプトスは王権をめぐってダナオスと対立した。ダナオスとその娘たち([[ダナイデス]])はアイギュプトスの息子たちを恐れて[[ギリシア]]の[[アルゴス (ギリシャ)|アルゴス]]に逃げ、アイギュプトスの息子たちはアルゴスにやって来てダナオスに娘たちとの結婚を求めた<ref>アポロドーロス、2巻1・4~1・5。</ref>。[[アイスキュロス]]によると、ダナオスとその娘たちはアイギュプトスの息子たちとの結婚を強要されたのでアルゴスに逃げたという<ref>アイスキュロス『[[救いを求める女たち (アイスキュロス)|救いを求める女たち]]』。</ref>。
 
[[ヒュギーヌス]]によるとアイギュプトスは父の王権を独占するためにダナオスとその娘たちの殺害を企み、自分の息子たちとダナオスの娘たちとの結婚を持ちかけた。しかしダナオスはアイギュプトスの企みに気付き、アルゴスに逃げた。アイギュプトスはダナオスの逃亡を知ると、息子たちに彼らを追わせ、殺すまで帰ってくるなと命じた。そのため息子たちはアルゴスにやって来て攻撃し、ダナオスに娘たちとの結婚を認めさせた。しかしダナオスは娘たちに彼らを殺すよう命じたので、結婚後、[[リュンケウス]]を除くすべての者が殺された<ref>ヒュギーヌス、168、170。</ref>。