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[[Image:Couscous of Fes.JPG|right|250px|thumb|[[フェズ]]のクスクス]]
[[File:Couscous KKH.JPG|thumb|right|250px|魚のクスクス、[[ケルケナ諸島]]、チュニジア]]
'''クスクス''' ({{lang-ar|كسكس}}、{{lang-fr|couscous}}、{{lang-en|couscous}}、{{lang-he|קוסקוס}}、'''kuskus''')は、[[小麦粉]]から作る粒状の[[粉食]]、またその食材を利用して作る料理である。発祥地の[[北アフリカ]]から[[中東]]にかけての地域と、それらの地域から伝わった[[フランス]]、[[イタリア]]などの[[ヨーロッパ]]、および[[ブラジル]]など世界の広い地域で食べられている。
 
== 概要 ==
硬質[[コムギ|小麦]]の一種である[[デュラム小麦]]({{lang-en-short|''[[w:Triticum durum|Durum wheat]]''}})の粗挽[[小麦粉|粉]]に水を含ませ、調理後の大きさが約1mm大の小さな粒になるように丸めてそぼろ状にしたものである。またその粒を主食とし、肉やスープ類と共に食べる料理を総称してクスクスと呼ぶ場合もある。本稿では粒のクスクスをクスクス粒([[フランス語]]でスムール {{lang-fr-short|[[:fr:semoule|semoule]]}} とも言うが、わかりやすいようにこう書く)、料理としてのクスクスをクスクス料理と表記する。[[マグリブ]]地域の重要な料理であり、[[アルジェリア]]では「タアム」(طعام、''ta`aam''、「食べ物」)と呼ばれるほど、[[常食]]されている。アルジェリア人の認識では、アルジェリアを含むアフリカ諸国においては、クスクスと[[ウガリ]]は厳密に区別されるのではなく、現地では同じようなものとして扱われており、あえて区別するならトウモロコシ粉によるクスクスをウガリとも呼んでいる。
 
語源はマグリブ・アラブ語の「 كسكس 」(''kuskusu'')であるが、これは[[ベルベル語]]の「セクス」(''seksu''、「良く丸められたもの」という意味)が元になっている。[[アメリカ合衆国|米国]]では通常[[パスタ]]の一種として認識されているが、日本を含め他の多くの国では[[米]]や[[トウモロコシ|コーン]]、[[豆]]などの[[穀物|穀粒]]と同じように扱われることが多い。
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マグリブ地域外の[[イスラム諸国]]にクスクスが広まったのは、[[20世紀]]に入り[[アラブ人]]としての民族意識([[汎アラブ主義]])がアラブ諸国で高まり、アラブ人の伝統料理が見直されるようになってからのことである。また産油国が[[原油]]の輸出で潤うに従い、美食で知られるマグリブ地方の料理人が[[ペルシャ湾]]地方で雇用されるようになったことも一因である。イスラエル建国後にマグリブ出身の[[セファルディム]]移民が大量に流入してから、イスラエルでもクスクスがよく食べられるようになった。
 
== 関連項目 ==
{{Commonscat|Couscous}}
* [[リゾーニ]]
 
== 参考文献 ==
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* Paula Wolfert. ''Couscous and Other Good Food from Morocco.'' Perennial Library, New York, 1973.
* 鈴木貴久子「中世イスラームのパスタ」『オリエント』42-2、1999年.
 
== 関連項目 ==
{{Commonscat|Couscous}}
* [[リゾーニ]]
 
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