「ガラパゴスコバネウ」の版間の差分

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|status = EN
|status_ref = <ref group="a" name="iucn">[http://www.iucnredlist.org/ The IUCN Red List of Threatened Species]
* BirdLife International 20132012. [http://www.iucnredlist.org/apps/redlist/details/22696756106003671/0 ''Phalacrocorax harrisi'']. In: IUCN 20132012. IUCN Red List of Threatened Species. Version 20132012.21.
</ref>
|目 = [[ペリカン目]] {{Sname||Pelecaniformes}}
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|属 = [[ウ科|ウ属]] ''Phalacrocorax''
|種 = '''ガラパゴスコバネウ''' ''P. harrisi''
|学名 = ''Phalacrocorax harrisi''<br />([[ウォルター・ロスチャイルド_(第2代ロスチャイルド男爵){{AUY|Rothschild]], [[1898年|1898]]}})
|シノニム = ''Nannopterum harrisi''
|和名 = ガラパゴスコバネウ
|英名 = [[w:Flightless_Cormorant|Flightless cormorant<br />Galapagos cormorant]]
}}
 
'''ガラパゴスコバネウ'''(''Phalacrocorax harrisi'')は、[[鳥類|鳥綱]][[ペリカン目]][[ウ科|ウ科ウ属]]に分類される鳥類。別名'''コバネウ'''。
 
== 分布 ==
[[エクアドル]]に属する[[ガラパゴス諸島]]([[イサベラ島_(エクアドル)|イサベラ島]]北部および西部、[[フェルナンディナ島]])<ref name="fn1"> 竹下信小原秀・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 「ガラパゴスコバネウ」『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ3 中央・南アメリカ』小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著[[講談社]]、[[2001年]]、56-57、182頁。</ref><ref name="fn2"> 『絶滅危惧動物百科4 カザリキヌバネドリ―クジラ(シロナガスクジラ)』 財団法人自然環境研究センター監訳、[[朝倉書店]]、[[2008年]]、42-43頁。</ref>[[固有種]]。
 
== 形態 ==
全長89-100センチメートル<ref name="fn2"/>。翼長25センチメートル<ref name="fn2"/>。[[体重]]2.5-4キログラム<ref name="fn2"/>。ウ科最重種<ref name="fn2"/>。メスよりもオスの方が大型になる<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/>。全身の羽衣は黒褐色<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/>。翼は短く、短い風切羽がまばらに生える<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/>。[[性的二形]]はウの仲間では大きい方だが、オスの方が大きな[[嘴]]を持つという程度である
 
[[虹彩]]は明緑色や緑青色、青<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/>。嘴や足は黒い<ref name="fn1"/>。喉に白い裸出部がある<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/>。[[胸骨]]の竜骨突起は退化し発達しない<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/>。
 
幼鳥は虹彩が褐色<ref name="fn2"/>。
 
== 分類 ==
他の数種と共に''Leucocarbo'' 属や''Compsohalieus'' 属に含められる場合もある。
 
== 生態 ==
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食性は動物食で、[[魚類]]、[[腕足類]]などを食べる<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/>。足を動かして潜水し海底にいる獲物を捕え<ref name="fn1"/>、水面にあがってから食べる<ref name="fn2"/>。
 
12つがい以下の小規模な集団繁殖地(コロニー)を形成する<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/>。3-9月に海岸の岩棚などに海草を積み上げた巣を作り、2-4個の卵を産む<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/>。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は5週間<ref name="fn2"/>。雛は孵化してから8週間で巣立つが、巣立ってから4週間は巣の周辺で生活し父親から食物を与えられる<ref name="fn2"/>。ヒナの羽毛が生えそろうのは約2か月後である。多くの巣では羽毛が生えそろうまで生き残るヒナは1羽のみである。性的成熟には2年ほどかかる
 
定住性が強く、生まれ育った場所から半径1km以内で生涯を終えるものが多い{{要出典|date=2011年1月}}。生息地である2島、イサベラ島とフェルナンディナ島の間の往来もほとんど観察されない。
 
== 人間との関係 ==
繁殖個体数が800羽以下だが、ほぼ安定している<ref name="fn1"/>。例として[[1982年]]の[[エルニーニョ・南方振動|エルニーニョ現象]]によって生息数が400羽まで減少したが、18か月後に1,000羽まで増加した<ref name="fn2"/>。人為的に移入されたノイヌやノネコ、ネズミによる捕食、油による海洋汚染、漁業による混獲、観光客による撹乱などによる生息数の減少が懸念されている<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/>。
 
本来地上性の捕食者がいなかった環境で飛翔能力を捨てた種であり、地上での移動能力も高いとは言えないため、後に人為的に持ち込まれた移入種による影響は大きい。[[2004年]]の調査では、総個体数はおよそ1500羽ほどであった{{要出典|date=2011年1月}}。
 
[[2006年]]現在、ガラパゴス諸島全体は[[国際連合教育科学文化機関|ユネスコ]]の定める[[世界遺産]]に登録されており、[[1964年]]に野生生物の保護・調査を目的に設立された[[チャールズ・ダーウィン研究所]]の管理の下、本種も厳重な保護を受けている。
 
== 画像 ==