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== 古ゲルマン ==
10世紀以前の[[古ゲルマン]]世界での公的生活は、まだキリスト教的な直線時間意識には規定されていなくおらず<ref name="abekinya">{{Cite book|和書|chaper=時間|author=安部謹也|title=世界大百科事典|year=1988}}</ref>、円環的な時間意識が支配的であった<ref name="abekinya" />。[[ゲルマン人]]が「timi」(時)と言うと、正確な計測という考え方はみられず、あくまで季節などかなり長い時の経過を意味した<ref name="abekinya" />。ar(年)というのも、毎年繰り返される収穫の意味であった。まず現実の[[農耕]]生活における、具体的な、人間と自然の規則正しい関係があり、それが人間の意識や行動を規定していたのであり、《繰り返し》が時間のあたりまえの姿だったのである<ref name="abekinya" />。ゲルマン人の円環的時間意識のもとの[[死生観]]では、人間は死後[[冥界]]に入るが、この冥界というのは[[この世]]と並行して存在しており、この世と[[コミュニケーション|交流]]可能な世界であり、死者は現世とつながりつつ冥界で生きる、とされた<ref name="abekinya" />。
 
== 11世紀以降のゲルマン世界 ==