「三重項状態」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
弁天小憎 (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
1行目:
{{no footnotes|date=2010年12月}}
[[量子力学]]において、'''三重項'''(さんじゅうこう)とはスピン 1 の系の量子状態をいい、スピンの特定方向成分の値は {{Val|-1}}, {{Val|0}} 及び {{Val|+1}} のいずれかとなる。
 
[[物理学]]において、'''[[スピン角運動量|スピン]]'''とは物体に内在する[[角運動量]] を言い、ある点の回りを回る[[重心]]運動に起因する[[軌道角運動量]]とは区別される。[[量子力学]]において、スピンは[[原子]]、[[陽子]]、[[電子]]などの原子スケールの系において特に重要である。 このような粒子および量子系のスピン(粒子スピン)は、非古典的な性質を持っており、スピン角運動量は幾何学的な意味での回転運動とは独立だが、抽象的な意味での「内在的」角運動量とみなせる。
[[軌道角運動量]]とは区別される。[[量子力学]]において、スピンは[[原子]]、[[陽子]]、[[電子]]などの原子スケールの系において特に重要である。 このような粒子および量子系のスピン(「粒子スピン」)は、非古典的な性質を持っており、スピン角運動量は幾何学的な意味での回転運動とは独立だが、抽象的な意味での「内在的」角運動量とみなせる。
 
日常で触れるほとんど全ての分子は{{仮リンク|一重項状態|en|Singlet state}}にあるが、[[酸素|酸素分子]]は例外である。室温において、 {{Chem|O|2}} は三重項状態で存在し、化学反応が開始できるよう一重項状態へ遷移するには禁制遷移を経る必要があり、平衡論的には強力な酸化剤であるにもかかわらず速度論的には不活性となっている。酸素分子を一重項状態にして速度論的にも酸化剤とするためには、光化学的・熱的に活性化する必要がある。<span class="cx-segment" data-segmentid="39"></span>
44 ⟶ 43行目:
* {{仮リンク|一重項状態|en|Singlet state}}
* {{仮リンク|二重項状態|en|Doublet state}}
* {{仮リンク|[[ジラジカル|en|Diradical}}]]
* [[角運動量]]
* [[パウリ行列]]