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== 国際温度目盛(ITS-90) ==
[[国際単位系]]においては温度には熱力学温度を使用し、単位としてケルビンを使用することになっている。しかし熱力学温度は理想化された系の性質から定義される温度であるから、実際に計測することは容易ではない。そこで熱力学温度と実用上一致し、測定しやすい温度として'''国際温度目盛'''(こくさいおんどめもり、ITS、International Temperature Scale)が定められている。現在使用されている温度目盛は1990年に定められたもので[[:en:ITS-90|ITS-90]]と呼ばれている。国際温度目盛はある領域の温度をする計測方法とそれを校正するための定義定点からなる<ref>{{PDFlink|[https://www.nmij.jp/~nmijclub/ondo/download/its-90/ITS-90J.pdf 計量研究所「1990年国際温度目盛 (ITS-90)〔日本語訳〕」1991年10月]}}</ref>
 
=== 計測定義方法 ===
* 0.65 K - 5.0 K : ヘリウムの[[蒸気圧]]と温度の関係式によって定義される。
* 3.0 K - 24.5561 K : 定義定点で校正されたヘリウム3またはヘリウム4の[[シャルルの法則|定積気体温度計]]によって計測定義される。
* 13.8033 K - 1 234.93 K : 白金抵抗体の273.16 K定義定点校正された[[電気測温抵抗|白金抵抗温度計]]との抵抗比によって計測定義される。
* 1 234.93 K - : [[プランクの放射温度計式|プランクある波長放射則]]に基づいて、定義定点校正された[[放射計]]によって計測定義される。
 
=== 定義定点 ===
* [[ヘリウム]]の蒸気圧点: 3 K - 5 K での値を校正に使用
* 平衡水素([[水素#オルト水素とパラ水素|オルト水素とパラ水素]]が平衡にある水素)の[[三重点]]: 13.8033 K
* 平衡水素の蒸気圧点: 17.035025 K - 17.045 K 20.2726 K付近 - 20.28 K の値が定義されている
* ヘリウム気体温度計の示度: 16.9 K - 17.01 K 20.32 K付近 - 20.4 K の値を校正に使用
* [[ネオン]]の三重点: 24.5561 K
* [[酸素]]の三重点: 54.3584 K
* [[アルゴン]]の三重点: 83.8058 K
* [[水銀]]の三重点: 234.3156 K
* [[三重点#水の三重点|水の三重点]]: 273.16 K (熱力学温度目盛のもう一つの定義定点)
* [[ガリウム]]の標準気圧下(101 325 Pa)の融解点: 302.9146 K
* [[インジウム]]の標準気圧下の凝固点: 429.7485 K
* [[スズ]]の標準気圧下の凝固点: 505.078 K
* [[亜鉛]]の標準気圧下の凝固点: 692.677 K
* [[アルミニウム]]の標準気圧下の凝固点: 933.473 K
* [[]]の標準気圧下の凝固点: 1 234.93 K
* [[]]の標準気圧下の凝固点: 1 337.33 K
* [[]]の標準気圧下の凝固点: 1 357.77 K
 
== 温度測定法 ==