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[[Image:747 400LCF DREAM LIFTER.jpg|thumb|right|300px|ボーイング747LCF ドリームリフターのスイングテイル]]
 
初期の貨物機は、専用の設計で作られたものは少なく、[[郵便機|郵便輸送]]など貨物便として用いられた機体はあったものの、旅客・貨物の双方の輸送が行えるものが主流であった。
 
貨物機が発達したのは、[[第二次世界大戦]]後のことである。これは、航空輸送が活発となって航空機が大型となってきておりたことと、民間分野においても航空機による大型貨物や大量の物資の輸送に対する需要が出てきたことに加え、[[旅客機]]は整備されたキャビンを持つようになってきたこともあり、貨物を運ぶにあたっては、機内を専用設計としたほうが有利であったことによる。
 
現代の貨物機は旅客機を改設計し、機内を改装したものが多い。機種にもよるが、外見的にはキャビン窓や[[非常口#旅客機|非常用脱出口]]がない代わりに荷物積み降ろし用の大型のカーゴドアを持つといった程度の違いしかない。構造的には、重い荷物に対応するためメインデッキの床が強化され、また[[ペイロード (航空宇宙)|ペイロード]]を増やすために主翼付け根部分(翼胴接合部)の強化およびそれに伴う着陸重量の増加に見合う[[降着装置]]の強化などが行われる。軍用輸送機では、積み下ろしの利便性から[[高翼機|高翼配置]]が主流となっているが、民間貨物機では旅客機ベースの設計のため低翼配置が主流となっている。
 
また、[[ボーイング747]] の一部や [[エアバス ベルーガ|A300-600ST ベルーガ]]などのよう機首部分が[[チルト]]アップする「ノーズドア」を持つものや、[[カナディア]][[:en:Canadair CL-44|CL-44]]、ボーイング747-LCF などに見られる胴体後部が横方向に折れて開く「[[スイングテール]]」を持つものが存在する。
 
貨物機は旅客機より多くのペイロード<ref>ボーイング747貨物型で貨物重量100トン以上、これは旅客機における乗客、手荷物、[[機内食]]や飲料 / 便所の水などの合算重量の2倍を超える。</ref>を積載するため、
* 燃料消費が多くなる
* 最大ペイロードの限界まで積載した場合、[[最大離陸重量]]を超過しないよう、機種によってはタンク容量の半分程度しか[[ジェット燃料|燃料]]を搭載できない
という理由(相乗効果)により、一般に旅客機よりも航続距離が短い。このため、例えば[[極東]] - [[ヨーロッパ|欧州]]路線では、現在ほとんどの旅客機が体制崩壊後の[[ビエト邦|ソ連]][[ロシア]])上空を経由して 13 - 14 時間のフライトを実現しているが、貨物機ではこの距離をノンストップで飛行することが難しい(最新型機747-400F では一部可能となった)。したがって現在でも極東 - 欧州路線の貨物機は[[テッド・スティーブンス・アンカレッジ国際空港|アンカレッジ]]で[[給油]]を行う旧来のルートが健在である。
 
== 貨物機の一覧 ==