「ラブコメディ」の版間の差分

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欧米でいう[[ロマンティック・コメディ]](romantic comedy)が非日常の特殊な状況における[[主人公]]たちの恋愛心理の機微を一回性の物語で描くのに対して、むしろ[[シチュエーションコメディ]]の要素を積極的に取り込み、現実にありそうな日常の設定の一部分を極端に逸脱した状況を仮想設定したうえで主人公の恋愛関係に焦点をあて、毎回異なった状況下で周囲を巻き込んだ事件や混乱が繰り返されるドタバタ喜劇([[スラップスティック]]コメディ)的要素の強い作品が主流を占める。
 
元来[[少女漫画]]の世界では、ドタバタ喜劇的要素を伴った[[恋愛漫画]](特に『[[おくさまは18歳]]』(原作1969 - 70年連載)は典型的なスタイルを生み出した作品とされる)を指していた用語だったが、1970年代の終わりから1980年代の前半に[[週刊少年サンデー|サンデー]]の『[[うる星やつら]]』([[高橋留美子]]、1978 - 87年連載)、[[週刊少年マガジン|マガジン]]の『[[翔んだカップル]]』([[柳沢きみお]]、1978 - 81年連載)、[[少年ビッグコミック|ビッグコミック]]の『[[みゆき (漫画)|みゆき]]』([[あだち充]]、1980 - 84年連載)、[[週刊少年マガジン|マガジン]]の『[[翔んだカップル]]』([[柳沢きみお]]、1978 - 81年連載)などの作品のヒットによって[[少年漫画]]の世界にも近似の手法が確立した時代に、「ラブコメ」という略称とともに広く一般に定着した。サンデー(小学館)などは後述の『[[タッチ (漫画)|タッチ]]』等ラブコメ作品が多めでラブコメ路線とも呼ばれた。
 
なお作品によっては、『うる星やつら』([[サイエンスフィクション|SF]]とラブコメの融合)や、『[[タッチ (漫画)|タッチ]](スポーツ(野球)とラブコメの融合)や、『[[YAWARA!]]』(スポーツ(野球・柔道とラブコメの融合)や、『[[らんま1/2]]』(格闘とラブコメの融合)のように、[[格闘漫画|格闘]]・[[スポーツ漫画|スポーツ]]などの他の要素が融合している場合もある。また、他のテーマを主題とする作品や他ジャンルにおいて、作品に明るい雰囲気を付けるためにラブコメディ的要素を持ち込む場合もある。他に、[[週刊少年ジャンプ|ジャンプ]]の『[[きまぐれオレンジ☆ロード]]』などのように、笑えるコメディ要素は薄くても明るく軽めなノリで、あまりシリアスではない作風の[[恋愛]]ものお色気もの作品もラブコメディのジャンルに該当される。
 
「ラブコメ」と称される作品には、前述のように[[ギャグ漫画|ギャグ]]的要素の強いスラップスティックコメディやシチュエーションコメディをベースとする作品から、ギャグ・コメディ要素は少なくストーリー性の強い青春活劇をベースとする作品まで幅広く存在するが、恋愛や明るさ・[[ハッピーエンド]]という要素を含んでいるという点では共通しており、安定的に人気の定番ジャンルの一つとなっている。また、少しでもこれらの要素が含まれていればラブコメディの範疇に含める場合もある。コメディ要素の強めなラブコメディには、パロディとの親和性も高いものもある。