削除された内容 追加された内容
m link:山川出版社 / 先頭2重コロンリンク機能停止対応 ( {{main}} ) → m:Tech/News/2017/41/ja
m link:標高m / 脚注内リンク切れ外部リンク対処 1件
5行目:
<!-- 実効支配地域であり、いわゆる「占領地」とは意味合いが異なる。以下、以前の図中コメントからのCO部「緑がパキスタン占領地、橙はインド占領地、斜線部は中国占領地、」-->
 
'''カシミール'''あるいは'''カシュミール'''({{lang-hi|कश्मीर}}, {{lang-ks|کٔشِیر / कॅशीर}}, {{lang-en|Kashmir}}, {{lang-ur|کشمیر}})は、[[インド]]北部と[[パキスタン]]北東部の国境付近にひろがる山岳地域である。[[標高8000m]]8000[[メートル|m]]級の[[カラコルム山脈]]があり、パキスタンとの国境には世界第2の高峰[[K2]]がそびえる。
 
== 概要 ==
カシミールの帰属をめぐって、インドとパキスタンの対立が絶えない係争地である。対立の背景には、[[イスラム教]](パキスタン)と[[ヒンドゥー教]](インド)の宗教的な対立がある。日本の学校教育用地図帳では、パキスタンから中国へ割譲された地域を除き、印中パ三国の主張するすべての地域を所属未定とし、実効支配線(停戦ライン)のみ描く手法がとられている。
 
中世には[[カシュミール・スルターン朝|カシミール・スルターン朝]]が支配し、その時代に住民の多くがムスリムに改宗した<ref>{{Sfn|小谷『世界歴史大系 南アジア史2―中世・近世―』、汪之|2007|p.=133</ref>}}
 
=== インド ===
52行目:
[[1947年]][[8月]]、それまでイギリス植民地の[[イギリス領インド帝国]]として一つのまとまりだった広大な地域が、植民地独立を契機に、ヒンドゥー教徒が多数派であるが[[多民族国家|多民族]]・多宗教の国是([[マハトマ・ガンディー|ガンディー]]の「一民族論」)を掲げる[[インド連邦_(ドミニオン)|インド]]と、イスラム教徒は別個の民族と見なす[[ジンナー]]らの「二民族論」に基づきイスラム教を[[国教]]とする[[パキスタン_(ドミニオン)|パキスタン]]の2つの国家に大きく分裂した。
 
この[[インド・パキスタン分離独立]]によって、それぞれ藩王国はいずれかの側に帰属することを迫られていた。しかし、カシミール藩王は自身がヒンドゥー教徒、対して住民の80%はムスリム(イスラーム教徒)という微妙な立場にあり、独立を考えていた。パキスタンが武力介入してきたことで、カシミール藩王はインドへの帰属を表明し、インド政府に派兵を求めた。これが[[第一次印パ戦争]]([[印パ戦争]])の発端である<ref
name="2001_03_06_03.pdf">{{Citation|和書
| url = http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Download/Report/pdf/2001_03_06_03.pdf</ref><ref>http://www.geocities.jp/paz_del_mundo/kasimirh1.htm</ref><ref>http://www.gijodai.ac.jp/csas/knowledge/kashmir.html</ref>。
| title = 第3章 カシミール問題の現状 -武装闘争の発生と変容-
以後、この地域についてはパキスタンとインドが領有を主張し、これまで大小の軍事衝突([[カシミール紛争]])を繰り返し、[[第二次印パ戦争]]、[[第三次印パ戦争]]、{{仮リンク|カールギル戦争|en|Kargil War|label=カールギル紛争}}まで争っている<ref>http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Download/Report/pdf/2001_03_06_03.pdf</ref><ref>http://www.geocities.jp/paz_del_mundo/kasimirh1.htm</ref><ref>http://www.gijodai.ac.jp/csas/knowledge/kashmir.html</ref>。
| format = PDF
| author = 井上あえか
| publisher = [[日本貿易振興機構]]
| deadlinkdate = 2017年12月11日
| archivedate = 2017年5月16日
| archiveurl = https://web.archive.org/web/20170516111711/http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Download/Report/pdf/2001_03_06_03.pdf
}}</ref><ref>http://www.geocities.jp/paz_del_mundo/kasimirh1.htm</ref><ref>http://www.gijodai.ac.jp/csas/knowledge/kashmir.html</ref>。
以後、この地域についてはパキスタンとインドが領有を主張し、これまで大小の軍事衝突([[カシミール紛争]])を繰り返し、[[第二次印パ戦争]]、[[第三次印パ戦争]]、{{仮リンク|カールギル戦争|en|Kargil War|label=カールギル紛争}}まで争っている<ref>http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Download/Report/pdf/{{R|2001_03_06_03.pdf</ref>}}<ref>http://www.geocities.jp/paz_del_mundo/kasimirh1.htm</ref><ref>http://www.gijodai.ac.jp/csas/knowledge/kashmir.html</ref>。
 
現在はほぼ中間付近に{{仮リンク|管理ライン|en|Line of Control}}(LOC)が引かれている<ref>http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Download/Report/pdf/{{R|2001_03_06_03.pdf</ref>}}。現在(2000年代後半)、インドは[[ジャンムー・カシミール州]]を、パキスタンは[[アザド・カシミール|アーザード(自由)・カシミール州]]と[[ギルギット・バルティスタン州]](旧称:北方地域)を、中国は[[アクサイチン]]及び[[:en:Shaksam Valley|Shaksam Valley]]を実効支配している<ref>http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Download/Report/pdf/{{R|2001_03_06_03.pdf</ref>}}<ref>http://www.geocities.jp/paz_del_mundo/kasimirh1.htm</ref><ref>http://www.gijodai.ac.jp/csas/knowledge/kashmir.html</ref>。
 
1990年代に入るとパキスタンの支援を受けた過激派のテロが頻発し、治安部隊の過剰ともいえる反撃が続いた<ref>http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Download/Report/pdf/{{R|2001_03_06_03.pdf</ref>}}
 
[[2002年]]の州議会選挙の時、ジャンムー・カシミールのヒンドゥー勢力が州を三分割してジャンムー州を建設すべきとの主張をした。また、ラダック地域では自治権拡大の要求が起きている。