「ヴェルクマイスター音律」の版間の差分

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'''ヴェルクマイスター音律'''(ヴェルクマイスターおんりつ、{{lang-en-short|Werckmeister temperaments}}、ヴェルクマイスター整律)は、[[アンドレアス・ヴェルクマイスター ]]によって彼の著作に記述されたいくつかの[[音律]]である<ref>Andreas Werckmeister: ''Orgel-Probe'' (Frankfurt & Leipzig 1681), excerpts in Mark Lindley, "Stimmung und Temperatur", in ''Hören, messen und rechnen in der frühen Neuzeit'' pp. 109–331, Frieder Zaminer (ed.), vol. 6 of ''Geschichte der Musiktheorie'', Wissenschaftliche Buchgesellschaft (Darmstadt 1987).</ref><ref>A. Werckmeister: Musicae mathematicae hodegus curiosus oder Richtiger Musicalischer Weg-Weiser (Quedlinburg 1686, Frankfurt & Leipzig 1687) {{ISBN|3-487-04080-8}}</ref><ref>A. Werckmeister: Musicalische Temperatur (Quedlinburg 1691), reprint edited by Rudolf Rasch {{ISBN|90-70907-02-X}}</ref>。この音律は紛らわしい2種類の方法で番号付けがされている。一つ目はヴェルクマイスターの1691年の論文において「[[ウェル・テンペラメント|よく調整された]]」ものとして提示された順番を示すもので、もう一つは彼の[[モノコード]]乗のラベリングを示している。モノコードラベルはIIIから始まる([[純正律]]がI、クォーターコンマ[[ミーントーン]]がIIとラベルされているため)。
 
調律I(III)、II(IV)、III(V)は[[五度圏]]と[[長三度]]の表によって視覚的に提示されており、 小さな{{仮リンク|コンマ (音楽)|en|Comma (music)|label=コンマ}}単位でそれぞれの整律を与える。ヴェルクマイスターは[[オルガン]]製造職人の記法 ^ を下向きの調整(音程を狭める)に、v を上向きの調整(音程を拡げる)に使用した(これは直観に反しているように見える。パイプの末端の形状を整える円すい調律具の使用に基づいている)。純正五度は単純にダッシュである。ヴェルクマイスターは[[シントニックコンマ]]と[[ピタゴラスコンマ]]のどちらが意図されているかについて明示していない。それらの間の差(いわゆる{{仮リンク|[[スキスマ|en| Schisma}}]])はほとんど聞き取れず、ヴェルクマイスターは五度の間で均等に割り振ることができる、と述べた。
 
最後の「セプテナリウス」調律は(コンマを使った手法によってこの調律を近似しようという一部の現代の著者らの試みをよそに)コンマの観点から考え出されていない。その代わりに、ヴェルクマイスターはモノコード上の弦長を直接的に示し、その弦長からそれぞれの五度がどのように調整されるべきかを計算した。