「シュタンデスヘル」の版間の差分

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シュタンデスヘルとされた貴族家門は約80家存在したが、個々の家門には数百人の成員が属していた。シュタンデスヘル家門はほぼ南ドイツ地域に集中しており、ドイツ連邦の他地域には少なかった。シュタンデスヘルは侯([[フュルスト]])または[[プリンス|プリンツ]]の称号を持つ場合は「諸侯家の殿下([[:en:Serene Highness|Durchlaucht]])」の敬称を、旧帝国伯家の当主たる伯爵の場合は「伯家の殿下([[:en:Illustrious Highness|Erlaucht]])」の敬称を許されていた。しかし「神の恩寵による([[:en:By the Grace of God|Gnade Gottes]])」の敬称に関しては、独立身分の王侯だけに許されることになり、シュタンデスヘルとドイツ連邦諸邦の王侯との差別化がなされた。シュタンデスヘルには資産と各個人に対して免税特権が付与され、司法においても旧神聖ローマ帝国の諸侯が享受していた「[[:de:Austrägalgerichtsbarkeit|Austrägalgerichtsbarkeit]]」と呼ばれる司法上の特別措置が適用された。
 
ドイツでは1918年まで「世襲の領主層(„Erbliche Landstandschaft“)が国家・地域の枢要な地位を占めた。シュタンデスヘルはドイツ諸邦の上院に世襲の議席を有していた。[[プロイセン貴族院]]([[:en:Prussian House of Lords|Preußisches Herrenhaus]])やヘッセン大公国議会([[:de:Landstände des Großherzogtums Hessen|Landstände des Großherzogtums Hessen]])の上院はその代表的な例である。シュタンデスヘルの領土は必ずしも新しく創設された領邦の国境の枠に収まるとは限らず、複数の領邦に領土が跨った結果、複数の国家の貴族院議員議席を所有する場合もあった。例えばライニンゲン侯家([[:de:Fürstentum Leiningen|Haus Leiningen]])の当主は、[[ヘッセン大公国]]と[[バーデン (領邦)|バーデン大公国]]の2カ国の貴族院議席を有していた。
 
シュタンデスヘル身分層の男子は兵役を免除されていたが、職業軍人となる場合は、通例は[[少尉]]の階級からの任官となるという優遇制度があった。