「向山源太夫」の版間の差分

蔵米百俵取りの旗本、向山吉之丞の長子として生まれ、文化14年に家督を継ぐ。小普請組から天保元年に書物御用出役に任ぜられ、天保9年に奥右筆に転ず。幕府保管文書のうち、興味をひくものを私に筆録し始める{{Efn|これが後に『誠斎雑記』となる。}}。[[天保の改革]]にさいし、旧慣先例の調査に功績ありとして、天保14年に勘定奉行に抜擢<ref>{{Cite book|和書|author=大口勇次郎|year=2002|title=国史大辞典 第13巻|publisher=吉川弘文館|pages=592p}}</ref>。勝手方御用となり、老中・[[土井利位]]の財政改革に協力するが、土井の失脚と共に勘定方を免ぜられる。安政2年5月、新設された[[箱館奉行]]支配組頭に就任し、開港準備、蝦夷地経営にあたる。安政3年に西蝦夷と樺太の調査のため、[[松浦武四郎]]を同行させ、樺太の全島調査を終えた頃に病にかかり、ヲトシマナイ（[[宗谷村]]）に戻って8月10日に死去{{Efn|11日に火葬を終え、12日に骨を拾いトドマツ7本を植えて墓印とした、と松浦武四郎の日誌に記された<ref>{{Cite book|和書|author=松浦武四郎研究会・編|year=1988|title=簡約松浦武四郎伝|publisher=松浦武四郎没後100年記念事業協賛会|pages=208p}}</ref>。}}。12月14日、箱館の[[称名寺 (函館市)|称名寺]]で葬儀。享年56歳。