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; {{USA}}
[[ファイル:USS Gerald R. Ford (CVN-78) underway on 8 April 2017.JPG|thumb|250px230px|「[[ジェラルド・R・フォード (空母)|ジェラルド・R・フォード]]」]]
: 第二次世界大戦後に建造された[[フォレスタル級航空母艦|フォレスタル級]]を皮切りに、[[キティホーク級航空母艦|キティホーク級]]/「[[エンタープライズ (CVN-65)|エンタープライズ]]」/[[ニミッツ級航空母艦|ニミッツ級]]/[[ジェラルド・R・フォード級航空母艦|フォード級]]と運用してきた空母は全て、超大型航空母艦(スーパー・キャリアー[[:en:Supercarrier]])である。さらに、2009年に最後の通常動力空母「[[キティホーク (空母)|キティホーク]]」が退役したことで、保有する空母は全て[[原子力空母]]となった。現在は11隻の空母が現役である。最新鋭艦の排水量は10万トンを超え、1隻で中小国の空軍以上の攻撃力を持つといわれる。原子力機関を搭載するため建造・維持・運用に莫大なコストを要求されるが、軍事上・外交上の切り札に位置づけられている。
: また、[[タラワ級強襲揚陸艦|タラワ級]]以降の[[強襲揚陸艦]]にはV/STOL機の運用能力が始めから付加されており、[[ハリアー II (航空機)|ハリアー II]]攻撃機により、必要に応じて補助空母的任務を遂行可能である。現在保有する強襲揚陸艦には[[F-35 (戦闘機)|F-35]]戦闘機のSTOVLタイプであるF-35Bへの対応改修も進められている。
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; {{UK}}
[[ファイル:HMS_QueenElizabeth_RO8-2.jpg|thumb|250px230px|「[[クイーン・エリザベス (空母)|クイーン・エリザベス]]」]]
: 艦載機がジェット機に代わって以降も、第二次世界大戦中に起工した空母に各種改装を行い運用していたが、財政難により維持するのは不可能となった。[[海洋国家]]であるイギリスにとって対潜航空兵力は依然として重要であり、代案としてペリコプターを運用する飛行甲板を備えた小型艦が計画された。そんな中で空軍で開発中の垂直離着陸機[[ホーカー・シドレー ハリアー|ハリアー]]に着目、通常機に劣り、搭載数も少ないが、戦力として有望と考えられた。結果、艦載機版[[BAe シーハリアー|シーハリアー]] に対応したスキージャンプ等の運用設備が追加された[[インヴィンシブル級航空母艦|インヴィンシブル級]]となり、ソ連のキエフ級と共に現代的な軽空母として高い評価を受ける。
: しかし、続く財政難により2010年に発展型の[[BAe ハリアー II|ハリアーII]]が運用終了、STOVL空母からヘリ空母へ変更して使用していたインヴィンシブル級も2014年に全て退役した。減少した攻撃戦力を補うため、[[イギリス陸軍|陸軍]]が新たに導入した[[WAH-64 アパッチ]]を[[ヘリコプター揚陸艦]]「[[オーシャン (ヘリコプター揚陸艦)|オーシャン]]」に搭載することで対応している。
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; {{ITA}}
[[ファイル:Cavour_(550)_-_Civitavecchia_harbour,_Italy_-_June_2011.jpg|thumb|250px230px|「[[カヴール (空母)|カヴール]]」]]
: ヘリコプター巡洋艦の代替として建造したV/STOL空母2隻を運用している。「カヴール」は近年のトレンドとして、多任務艦の能力を盛り込まれている。
: また、全通甲板を有する[[サン・ジョルジョ級強襲揚陸艦]](準同型艦の「サン・ジュスト」を含む)と「ジュゼッペ・ガリバルディ」の代替として、2017年から3万トン級強襲揚陸艦1隻の建造中である。
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; {{IND}}
[[ファイル:INS_Vikramaditya_13.jpg|thumb|250px230px|「[[ヴィクラマーディティヤ (空母)|ヴィクラマーディティヤ ]]」と「[[ヴィラート (空母)|ヴィラート ]]」]]
:イギリスより[[マジェスティック級航空母艦|マジェスティック級]]「ハーキュリーズ」と[[セントー級航空母艦|セントー級]]「[[ハーミーズ (空母・2代)|ハーミーズ]]」を購入し、V/STOL空母「[[ヴィクラント (空母・初代)|ヴィクラントI]]」、「[[ヴィラート (空母)|ヴィラート]]」として運用していたが2017年3月6日時点で両艦とも退役している。
:空母3隻保有を目指しており、まずヴィクラントIの代替として、旧ソ連の[[キエフ級航空母艦|キエフ級]]を購入・改装の上[[MiG-29K (航空機)|MiG-29K]]を搭載したSTOBAR空母ヴィクラマーディティヤを就役させている。続いてヴィラートの代替として、純国産のSTOBAR空母ヴィクラントII1隻を建造中である。さらにもう1隻、アメリカの技術協力を受けたスーパーキャリアクラスの国産空母の建造計画を構想している<ref>{{Cite news |title= 米、インド国産空母に技術協力 国防相会談|newspaper= 日本経済新聞|date= 2015-12-11|url= http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM11H1X_R11C15A2EAF000/|accessdate= 2015-12-12|format= |agency= |location= |publisher= |isbn= |issn= |oclc= |pmid= |pmd= |bibcode= |doi= |id= |page= |pages= |at= |language= |trans_title= |quote= |archiveurl= |archivedate= |ref= |postscript= }}</ref>。
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; {{EGY}}
[[ファイル:ENS Gamal Abdel Nasser LHD.jpg|thumb|250px230px|「[[ガマール・アブドゥル=ナーセル (揚陸艦)|ガマール・アブドゥル=ナーセル ]]」]]
:ロシアへの引渡しが中止となった下記の[[ミストラル級強襲揚陸艦]]2隻を購入。
:*[[ミストラル級強襲揚陸艦|ガマール・アブドゥル・ナセル級(ミストラル級)]] - 2隻
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; {{AUS}}
[[ファイル:Aerial photo of HMAS Canberra at RIMPAC 2016.jpg|thumb|250px230px|「LHD 02 キャンベラ」]]
: イギリスよりマジェスティック級「テリブル」、「マジェスティック」を「シドニー」、「メルボルン」として運用したが両艦とも退役している。「メルボルン」代替として、インヴィンシブル級を購入する計画もあったが頓挫している。現在はスペインの強襲揚陸艦「フアン・カルロス1世」の準同型艦2隻を運用している。V/STOL機の搭載は当面考えられていないが、スキー・ジャンプを備え、UAVの運用が考慮されている。
:*[[キャンベラ級強襲揚陸艦|キャンベラ級]] - 2隻
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; {{ESP}}
[[ファイル:Manoeuvring exercise 11 (22811737931).jpg|thumb|250px230px|「[[フアン・カルロス1世 (揚陸艦)|フアン・カルロス1世]]」]]
:アメリカのインディペンデンス級「[[カボット (空母)|カボット]]」を購入、「[[デダロ (空母)|デダロ]]」として運用後、その代替に[[制海艦]]構想の流れを汲んだV/STOL空母「[[プリンシペ・デ・アストゥリアス (空母)|プリンシペ・デ・アストゥリアス]]」1隻を運用していたが、両艦とも退役している。現在は2010年より、空母任務を考慮した強襲揚陸艦「フアン・カルロス1世」を運用しており、他国への準同型艦の販売も行っている。
:*[[フアン・カルロス1世 (揚陸艦)|フアン・カルロス1世]]
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; {{THA}}
[[ファイル:Chakri_Naruebet_2001.JPEG|thumb|250px230px|「[[チャクリ・ナルエベト (空母)|チャクリ・ナルエベト]]」]]
: スペインに発注して建造された世界最小のV/STOL空母(「プリンシペ・デ・アストゥリアス」の縮小発展型)を1隻保有している。財政難の折、活動は不活発の模様。ハリアーは全機が保管状態にあり、実質的にヘリ空母としての運用下にある。
:*[[チャクリ・ナルエベト (空母)|チャクリ・ナルエベト]]
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; {{KOR}}
[[ファイル:ROKS Dokdo (LPH 6111).jpg|thumb|250px230px|「[[独島級揚陸艦|独島級]]」]]
: 機動艦隊創設の一環として、本格的な全通甲板を採用した強襲揚陸艦「独島」を2007年に就役させた。3隻体制を目指しており、拡大発展型の韓国航空母艦(KCVX)等も構想されていたが、予算上の問題から3番艦及び空母の建造計画は破棄された。2番艦も予算や1番艦で発生した欠陥・事故から先送りされていたが、改良の上で2018年に進水、艤装が進められている。また、取り消しとなった3番艦についても建造事業再開が検討されている。
:*[[独島級揚陸艦|独島級]] - 1隻、1隻艤装中、1隻計画中
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; {{CHN}}
{{main|中国の空母建造計画}}
[[ファイル:Aircraft_Carrier_Liaoning_CV-16.jpg|thumb|250px230px|「[[遼寧 (空母)|遼寧]]」]]
: スクラップとして他国の退役空母を数隻購入していたが、その中で1998年に購入した旧ソ連が建造中止した「[[ヴァリャーグ (空母)|ヴァリャーグ]]」を、練習空母として建造再開、2012年9月25日に就役させた。
: 本格的な空母艦隊建設構想を固めており、2020年頃には通常動力空母2隻と、原子力空母2隻を整備する構想とされる。また、中国は将来的に強襲揚陸艦や軽空母の建造も視野に入れていると言われている。<ref>Defence News 4月22日</ref><ref>[[航空ファン (雑誌)]] 2011年11月号 p.60</ref>
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; {{JPN}}
{{main|海上自衛隊の航空母艦建造構想}}
[[ファイル:DDH-183_いずも_(11).jpg|thumb|250px230px|「[[いずも (護衛艦)|いずも]]」]]
 
: ほぼ全通飛行甲板を採用した[[おおすみ型輸送艦 (2代)|おおすみ型]]が建造されたが、本型にはヘリコプター搭載能力はなかった。対潜ヘリコプター3機を搭載・運用するヘリコプター搭載護衛艦 (DDH)の[[はるな型護衛艦|はるな型]]、 [[しらね型護衛艦|しらね型]]の代替として、それぞれヘリコプター11機を搭載可能なひゅうが型2隻とヘリコプター14機を搭載可能ないずも型2隻が2017年3月22日時点で就役している。
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; {{BRA}}
[[File:HMS_Ocean_MOD_45151277.jpg|thumb|250px230px|alt=「オーシャン_(ヘリコプター揚陸艦)|アトランティコ」]]
: 第二次大戦直後にイギリスから購入したコロッサス級「ヴェンジャンス」を「ミナス・ジェライス」して長らく運用。次いでフランスから購入したクレマンソー級「フォッシュ」を「[[サン・パウロ (空母)|サン・パウロ]]」として、空母も艦載機も旧式ながらCTOL空母を運用していた。しかし、2017年2月14日にサン・パウロの運用終了、運用空母はなくなった。
: 2018年にイギリスから退役した「[[オーシャン (ヘリコプター揚陸艦)|オーシャン]]」を購入することが決まり、イギリスにて改装が行われた後に「アトランティコ」として就役予定である。
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; {{FRA}}
[[ファイル:Porte-avions Charles de Gaulle - Crédit Marine Nationale.jpg|thumb|250px230px|「[[シャルル・ド・ゴール (空母)|シャルル・ド・ゴール]]」]]
: アメリカやイギリスから購入した旧型空母を運用後、国産の[[クレマンソー級航空母艦|クレマンソー級]]を2隻建造したが、退役済みである。現在はアメリカ以外で唯一の原子力空母シャルル・ド・ゴールを1隻運用している。空母2隻体制を目標としているが、シャルル・ド・ゴール級の2番艦は財政難や設計ミスのため中止されており、その後にイギリスの[[クイーン・エリザベス級航空母艦|クイーン・エリザベス級]]の準同型艦を[[フランス次期空母]]として2隻目の空母とする計画が持ち上がるが、こちらも 2013年に中止となった。なお、[[フランス海軍]]は現在も引続き空母による核戦略を中心に置いており、空母シャルル・ド・ゴールとその艦載機ともに戦術核兵器の搭載・運用能力を維持している。
: また、非空母型の[[フードル級揚陸艦|フードル級]]を代替するため、全通飛行甲板を採用したミストラル級の建造を進めている。
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; {{RUS}}
[[File:Russian_aircraft_carrier_Kuznetsov.jpg|thumb|250px230px|「[[アドミラル・クズネツォフ]]」]]
: [[ソビエト連邦]]崩壊まではV/STOL空母キエフ級を4隻保有し、STOBAR空母アドミラル・クズネツォフ級2隻、カタパルトを備えた原子力空母[[ウリヤノフスク級原子力空母|ウリヤノフスク級]]2隻の建造を進めていたが、冷戦終結間際に就役したアドミラル・クズネツォフ1隻を除き、全て退役又は建造破棄されている。さらに、ソビエト連邦の空母を建造してきた黒海造船工場がウクライナの独立により接収されてしまい、空母の建造能力も失われてしまう事態となった。ロシアで維持・運用されたアドミラル・クズネツォフは財政難から2000年代初頭は極めて活動状況が鈍かったが、2007年頃から再び活発に外洋行動を繰り返すようになった。また、空母機能を強化する近代化改装がいくつか予定されており、そのための国内造船所の設備拡張、改修も進められている。また、比較的状態の良かったキエフ級の一隻はロシアの[[セヴマシュ|セヴマシュ造船所]]でSTOBAR空母へ改修を受けインドへ売却、アドミラル・クズネツォフ級の1隻はウクライナへ移管後に中国へ売却され、再建造されている。
: 2005年初頭、[[ロシア海軍]]総司令官[[ウラジーミル・クロエドフ]][[上級大将]]は、2010年までに新空母設計案をまとめて建造開始、[[北方艦隊]]配備の1番艦を2016年竣工、続いて[[太平洋艦隊 (ロシア海軍)|太平洋艦隊]]配備2番艦を建造開始するという内容の新空母建造計画を発表した。2006年2月に後任のロシア海軍総司令官である[[ウラジーミル・マソリン]][[大将]]が将来、5、6隻以上の航空母艦を展開させる計画を発表。さらに2008年、[[ドミートリー・メドヴェージェフ]][[ロシア連邦大統領|大統領]]は2015年までに2隻以上の新規原子力空母建造計画に着手すると表明した。新型空母の建造は近日中の予定はないが、2030年頃の就役を見込んでいるとされており、電磁カタパルトと新型原子炉RITM-200を備えた将来原子力航空母艦プロジェクト[[ロシア将来航空母艦|23000E「シトルム」]]のコンセプトが発表されている。