「失敗国家」の版間の差分

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=== 評価方法 ===
[[File:Fragile State Index 2015.svg|thumb|center|600px|各国を得点のカテゴリー毎に色で分類した図(2015年版)]]
評価方法は、国家の[[統治]]が脆弱化する要因となる12の指標(Indicators)をFFPが各10点満点の総計120点で採点し、点数が高い国ほど国家体制が「脆弱」であると評価する。この指標は、2005年度から2013年年度までは'''失敗国家指標'''({{lang|en|The Failed States Index}}; FSI)、2014年度以降は'''脆弱国家指標'''([[w:Fragile States Index|{{lang|en|The Fragile States Index}}]]; FSI)と呼ばれている。
 
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各国のランキング、及び各国が獲得した指標毎の点数は、2006年度版から年毎にFFPのホームページで公開されている<ref>[http://fundforpeace.org/fsi/data/ Global Data: Fragile States Index]</ref>。また、[[英語版ウィキペディア]]にある『[[w:List of countries by Fragile States Index|List of countries by Fragile States Index]]』では最新版を基準として2013年度までの総得点の推移を見ることができる。
 
2018年度のランキングにおける最下位、即ち最も安定した([[持続可能性]]を有する)国とされているのは8年連続[[フィンランド]](178位)で総得点は17.9点である。逆に最高位、即ち最も失敗した(脆弱な)国とされているのは4回目の首位となった2年連続[[南スーダン]](1位)で総得点は113.4点である。2006年度以降にランキング最下位となった経験のある国はフィンランド(8回)と[[ノルウェー]](5回)の2か国で、逆に最高位となった経験のある国は[[ソマリア]](7回)・南スーダン(4回)・[[スーダン]](2回)の3か国である。
 
2018年度の主要国のランキングをみると、[[G7|G7参加国]]は[[イタリア]]が143位、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]が154位、[[日本]]が158位、[[イギリス]]が159位、[[フランス]]が160位、[[ドイツ]]が167位、[[カナダ]]が168位と軒並み下位ではあるものの、ドイツ・カナダ以外は「持続可能」ではなく、「安定」に分類されている。また、G7以外の[[G20|G20参加国]]は[[トルコ]]が58位、[[ロシア]]が69位、[[インド]]が72位、[[南アフリカ共和国]]が85位、[[中華人民共和国|中国]]が89位、[[メキシコ]]が94位、[[サウジアラビインドネシア]]が9991位、[[インドネシサウジアラビア]]が9199位、[[ブラジル]]が106位、[[アルゼンチン]]が141位、[[大韓民国|韓国]]が156位、[[オーストラリア]]が170位と順位差が激しく、分類も「警報」に近い「要注意」から「持続可能」まで幅広い。
 
その他の国のランキングを見るしては、[[ソマリア内戦]]が続きランキング最高位になった回数経験7回と一番多いあるソマリアが2位、[[2015年イエメン内戦|イエメン内戦]]が続く[[イエメン]]が3位、[[シリア内戦]]が続く[[シリア]]が4位、[[ダルフール紛争]]が続きランキング最高位になった経験があるスーダンが7位、[[アフガニスタン紛争]]が続く[[アフガニスタン]]が9位、[[ISIL]]による[[テロ]]が続発する[[イラク]]が11位、[[宗教紛争]]・[[民族紛争]]が続く絶えない[[パキスタン]]が20位、[[ロヒンギャ]]を始めとする[[少数民族]]との紛争が続く絶えない[[ミャンマー]](ビルマ)が22位、[[北朝鮮の個人崇拝|強力な個人崇拝]]と[[朝鮮民主主義人民共和国に対する制裁|国際社会の制裁]]が続く[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]が28位、事実上の[[絶対王政]]下で権力の腐敗が進む[[スワジランドティニ]]が40位、[[経済政策]]の失敗による[[ハイパーインフレーション]]が慢性化している[[ベネズエラ]]が46位、[[タイ軍事クーデター (2014年)|クーデター]]で発足した[[軍事政権]]が持続していの統治にある[[タイ王国|タイ]]が77位、ランキング最下位経験2か国と隣接する[[スウェーデン]]が170位、ランキング最下位となった経験のあるノルウェーが177位にそれぞれランクインしている。
 
=== FSIから見える日本の脆弱性(失敗状態) ===
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この数値は、「安定」カテゴリーの「より多い安定」ランクに属するもので、同じランクに属する他の国は点数が低い順に[[スロベニア]]、[[シンガポール]]、フランス、イギリス、[[ウルグアイ]]、韓国、[[マルタ]]、アメリカ、[[チェコ]]、[[リトアニア]]の11か国あり、日本はイギリスとウルグアイの間に位置している。また、FSIランキングの首位(南スーダン)と最下位(フィンランド)の点数と比較すると、南スーダンに対し-78.9点、フィンランドに対し+16.6点となっている。
 
日本は2006年度から2008年度までFSIの総合得点が30点未満の「持続可能」ランクに属していたが、[[リーマン・ショック]]の影響から2009年度以降は総合得点が30点以上となり、「持続可能」の1ランク下の「安定」ランクに属することになった。更に、2012年度は[[東日本大震災]]の影響により総得点が過去最高の43.5点(前年比+12.5点)を記録し、G7の中で[[カナダ]]に次いで2番目に安定した国から[[イタリア]]に次いで2番目に脆弱性く抱えた国に2017年度まで転落した。翌2013年度に得点は36.1点(前年比-7.4点)にまで減少したが、同年以降は36点前後([[平均値]]:35.9点)で点数が推移している。
 
最新版(2018年度)における各指標の値は下記の通りである。個別の指標で2.5点以上とされたものは太字で記載している。また、前年からの点数の変化を()内に記載している。