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[[ファイル:Ring17.jpg|right|250px|thumb|[[アーサー・ラッカム]]が描いたビフレスト。]]
'''ビフレスト'''<ref>『エッダ 古代北欧歌謡集』などにみられる表記。</ref>（'''ビフロスト'''<ref>『北欧の神話伝説(I)』になどにみられる表記。</ref>、'''ビヴロスト'''とも。{{lang-non|Bifröst}}）は、[[北欧神話]]において、神々が地上から[[アースガルズ]]へとかけた'''虹の橋'''を指す<ref>『エッダ 古代北欧歌謡集』234頁。</ref>。名前は「ぐらつく道」を意味する<ref>『エッダ 古代北欧歌謡集』61頁。</ref>。
== 概要 ==
ビフレストは[[ラグナロク]]のときに、その前後を炎が包む[[スルト]]を先頭にした[[ムスペル]]の子達が[[ウマ|馬]]で渡ることで、燃え尽きるとされている<ref>『エッダ 古代北欧歌謡集』234、247頁。</ref>。
普段は[[門番]]の[[ヘイムダル]]が橋の袂で番をしている<ref>『エッダ 古代北欧歌謡集』247頁。</ref>。
虹の色は外側が赤く見えるが、これは[[巨人 (伝説の生物)|巨人]]たちの侵攻を防ぐために火が燃えているからだとされている<ref>『エッダ 古代北欧歌謡集』237頁。</ref>。
[[ギリシア神話]]にも虹の橋が登場する。[[虹]]の[[女神]][[イーリス|イリス]]は、神々の使いとして虹の橋を渡って天地を行き来する。しかし彼女はヘイムダルのような有力な神ではない。[[松村武雄]]は、虹の神の性別、関連する神の重要度の違いに、[[ギリシャ人]]と北欧人の虹に対する考え方の相違が表れていると指摘している<ref>『北欧の神話伝説（I）』284-285頁。</ref>。
== ビルレスト ==
『[[古エッダ]]』の『[[グリームニルの言葉]]』第44節では「'''ビルレスト'''」（{{lang-non|Bilröst}}、「欺く道」の意）という名の橋への言及がある。「橋の中で最高のものだ」と語られる<ref>『エッダ 古代北欧歌謡集』56頁。</ref>。
この橋は『[[ファフニール|ファーヴニル]]の歌』第15節にも登場する。[[シグルズ]]が[[スルト]]と[[アース神族]]の戦う島の名を質問したのに対し、ファーヴニルは島の名前と、彼らが渡った後に橋ビルレストが破壊されることを答えている<ref>『エッダ 古代北欧歌謡集』139頁。</ref>。
どちらも名前と役割がビフレストに類似しているが、ビルレストが虹でできているとはいわれていない。
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
<div class="references-small">{{Reflist|2}}</div>
== 関連項目 ==
{{Commons|Category:Bifröst}}
*[[虹の橋]]
*[[流星のビヴロスト/sincerely]] - 楽曲名の一部に用いられている。
== 参考文献 ==
* V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』[[谷口幸男]]訳、[[新潮社]]、1973年、ISBN 978-4-10-313701-6。
* 松村武雄編『北欧の神話伝説（I）』[[名著普及会]]〈世界神話伝説大系29〉、1980年改訂版、ISBN 978-4-89551-279-4。
{{北欧神話}}
{{DEFAULTSORT:ひふれすと}}
[[Category:北欧神話の地名]]
[[Category:橋の文化]]
[[Category:古ノルド語の語句]]
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