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'''スターバックス'''({{lang-en-short|Starbucks Corporation}}、{{Nasdaq|SBUX}})は、[[1971年]]に[[アメリカ合衆国]][[ワシントン州]][[シアトル]]で開業した、世界規模で展開する[[コーヒー]]の[[チェーンストア|チェーン]]店である。
 
[[2015年]]現在においておよそ90の国と地域で営業展開し、店舗数は22,519店<ref group="注釈">{{Cite web|url=https://www.starbucks.com/about-us/company-information/starbucks-company-timeline|title=Starbucks Company Timeline|publisher=Starbucks |accessdate=2017-02-02 }}</ref>。
 
== 概要 ==
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[[1982年]]に後の会長兼CEOの[[ハワード・シュルツ]]が入社。シュルツは、コーヒー豆のみならず、[[エスプレッソ]]を主体としたドリンク類の販売を社に提案した。[[1985年]]にスターバックスを退社したシュルツは翌年にイル・ジョルナーレ社を設立し、エスプレッソを主体としたテイクアウトメニューの店頭販売を開始。これがシアトルの[[学生]]や[[キャリアウーマン]]の間で大人気となり、瞬く間に[[流行]]した。シュルツは[[1987年]]にスターバックスの[[店|店舗]]と[[商標]]を購入。
 
イル・ジョルナーレ社をスターバックス・コーポレーションに改称し、スターバックスのブランドでコーヒー店[[チェーンストア|チェーン]]を拡大した。同業他社もこれにならい、同様のスタイルのコーヒー店が急増した。
 
当時の[[アメリカ合衆国|アメリカ]]では[[イタリア]]流の[[ファッション]]や[[食事]]が流行しつつあり、イタリア式[[コーヒー]]の[[エスプレッソ]]を主体とするこれらの「[[シアトル系コーヒー]]店」はブームに乗ってすぐに北米全土に広がり、シアトルスタイルというコーヒーやコーヒー店のスタイルとして定着した。
 
=== 店名の由来 ===
店名の由来は、第一候補だった[[ハーマン・メルヴィル]]の小説『[[白鯨]]』に登場する[[捕鯨船]]ピークォド号({{lang|en|Pequod}})の名を退け、副長のスターバック一等航海士({{lang|en|Starbuck}})とシアトル近くの[[レーニア山]]にあったスターボ({{lang|en|Starbo}})採掘場から採られた<ref>{{Cite book ja-jp |author = ハワード シュルツ、ドリー・ジョーンズ ヤング |translator = 小幡照雄、大川修二 |year = 1998年 |title = スターバックス成功物語 |publisher = [[日経BP社]] |isbn = 978-4822241131 |asin = 4822241130 |pages = 42 |ref = 成功物語}}</ref><ref>{{Cite book |author = Howard Schultz |title = Pour Your Heart Into It: How Starbucks Built a Company One Cup at a Time |date = 1999-01-06 |publisher = Hyperion |language = 英語 |isbn = 978-0786883561 |asin = 0786883561 |ref = Starbucks Built}}</ref>。日本では'''スタバ'''とも略される<ref>『[[現代用語の基礎知識]]2001年版』に若者用語として掲載。</ref>。
 
企業[[ロゴタイプ|ロゴ]]には船乗りとの縁が深い[[セイレーン]]([[ギリシャ神話]]における、上半身が[[人間]]の[[女性]]で、[[下半身]]が[[鳥]]の姿をしている{{Refnest|group="注釈"|{{要出典範囲|date=2018年8月|後世ではセイレーンの下半身は魚の姿で描かれることが多く、スターバックスのロゴマークでも、二又に分かれた[[魚類|魚]]の[[鰭]]が確認できる}}。}}とされている[[海]]の[[怪物]])が用いられている。ロゴが変るたびにセイレーンの姿が変化していており、1987年までは2本の尾がしっかりと描かれていたが、92年には少し枠に隠れ、2011年には外枠のSTARBUCKS COFFEEの文字がなくなった<ref name="logo">{{Cite book|和書|editor = 高橋書店編集部|year = 2013|title = ロゴの秘密|publisher = [[高橋書店]]|isbn = 978-4-471-19122-1|pages=102-103}}</ref>。なお、シアトルにある第1号店のPike Place店は、開店来の色調(茶色)とデザインを採用しており、ほかのチェーン店とは異なる。
 
=== 店舗の特徴 ===
[[File:Starbucks Toyama Canal Park.jpg|thumb|スターバックス・[[富山市|富山]][[富岩運河環水公園|環水公園]]店(2008年度のストアデザイン賞受賞)]]
* ソファ落ち着いた照明など長居したくなるようなインテリア
* 通りに面したオープンテラス
* 店内全面禁煙
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なども積極的に取り入れられた。これらの方針は、[[欧米]]ではスターバックス以前にも比較的広く見られたが、[[日本]]進出時にも提携した[[サザビーリーグ|サザビー]](SAZABY)によってほぼそのまま導入された。いずれも当時の日本の[[喫茶店]]と一線を画した目新しいものだったため、日本ではスターバックスの特徴として挙げられることがある。"[[Third place]]"(家庭でもなく職場でもない第3の空間)コンセプトのもと、米国の店舗では長時間の自習やパソコン利用を制限することはなく<ref name="Stay as long as you want">[http://news.cnet.com/8301-19882_3-10310495-250.html Starbucks: Stay as long as you want] CNET 2009年8月15日</ref>、[[WiFi]]利用も時間制限・接続先制限なしで無料であるが、日本では客の長居やパソコン利用を制限する店舗が存在する<ref>{{Cite news |title= 長時間の自習やPC利用お断り 京の大手コーヒー店で増加|newspaper= [[京都新聞]]|date= 2013-02-21|url= http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20130221000068|accessdate= 2014-06-20|archiveurl= https://web.archive.org/web/20131209012408/http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20130221000068|archivedate= 2013-12-09}}</ref>など、必ずしも米国と同様の店舗運営を行っているわけではない。
 
店内の家具は本社が家具メーカーに特注したものであり、市販はされていない<ref>{{Cite web |url= http://www.viesso.com/articles/modern-furniture/where-does-starbucks-get-their-furniture.html|title= Where Does Starbucks get their Furniture?|accessdate= 2014-06-20|author= Chris|date= 2012-10-02|publisher= Viesso|language= 英語}}</ref>。なお二人用の丸テーブルの表面には[[チェスボード]]のマス目が描かれており、店員に頼めばチェスの駒を貸してもらえるサービスがある(日本では非実施)。ただし近年では無地のテーブルに置き換え、マットタイプの盤とシリコン製の駒の貸し出しに変えた店舗も多い<ref>[http://www.chess.com/forum/view/chess-equipment/starbucks-offers-chess-sets STARBUCKS offers chess sets] - Chess.com{{リンク切れ|date=2018年8月}}</ref>。
 
米国の店舗には[[:en:AT&T Internet Services|AT&Tインターネットサービシス]](SSID: attwifi)(SSID:attwifi)または[[グーグル]](SSID: Google(SSID:Google Starbucks)の[[公衆無線LAN]]アクセスポイントが設置されており、Wi-Fiが無料で利用出来できる<ref group="広報">[http://www.starbucks.com/coffeehouse/wireless-internet Wi-Fi (United States)]</ref><ref group="広報">{{Cite web |url= http://news.starbucks.com/article_display.cfm?article_id=809|title= Starbucks Teams up with Google to Bring Next-Generation Wi-Fi Experience to Customers|accessdate= 2014-06-20|date= 2013-07-31|work= StarBucks Newsroom|publisher= Starbucks|language= 英語|archiveurl= https://web.archive.org/web/20130809100225/http://news.starbucks.com/article_display.cfm?article_id=809|archivedate= 2013-08-09}}</ref>。
 
ダイニングエリアの[[配線用差込接続器|コンセント]]は、ノートブックパソコンの利用や携帯電話の充電用に開放されている。日本でも2009年12月より[[NTTブロードバンドプラットフォーム]]と提携し大都市圏の店舗からアクセスポイントの設置を開始、2010年12月までに全国の店舗に設置を行う予定で、これにより[[東日本電信電話|NTT東日本]]の[[フレッツ・スポット]]と[[NTTドコモ]]のMzone(現[[docomo Wi-Fi]])による公衆無線LANサービスが利用可能となる<ref group="広報">{{Cite press release |title= スターバックス コーヒー店内にて公衆無線LANサービス提供開始 ~ 2009年11月1日より111店舗にて ~|publisher= スターバックスコーヒージャパン|date= 2009-10-27|url= http://www.starbucks.co.jp/press_release/pr2009_1027.php|accessdate= 2014-06-20|archiveurl= https://web.archive.org/web/20091030120846/http://www.starbucks.co.jp/press_release/pr2009_1027.php|archivedate= 2009-10-30}}</ref>。また、2010年6月からは[[ソフトバンクモバイル]]、[[ソフトバンクテレコム]]と共同で[[ソフトバンクWi-Fiスポット]]の運用を開始、順次全国展開する予定となっている<ref group="広報">
{{Cite press release |title= スターバックス コーヒー店舗内で高速通信が可能な公衆無線LANサービス「ソフトバンクWi-Fiスポット」が利用可能に〜6月1日から、順次全国へ拡大〜|publisher= スターバックスコーヒージャパン|date= 2010-05-17|url= http://www.starbucks.co.jp/press_release/pr2010_0517.php|accessdate= 2014-06-20|archiveurl= https://web.archive.org/web/20100820190659/http://www.starbucks.co.jp/press_release/pr2010_0517.php|archivedate= 2010-08-20}}</ref>。
 
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[[世界産業労働組合]] (IWW) に加盟する{{仮リンク|スターバックス労働組合|en|Starbucks Workers Union}}がある<ref group="広報">[http://www.starbucksunion.org/ IWW Starbucks Workers Union] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20041217015017/http://www.starbucksunion.org/ |date=2004年12月17日 }}</ref>。
 
カリフォルニア州のサンディエゴ郡裁判所は、[[バリスタ (コーヒー)|バリスタ]]に支払われた[[チップ (サービス)|チップ]]の一部がシフト・スーパーバイザー(交代勤務監督)にも渡っているのは違法だとして、スターバックスに対して約1億ドルを10万人のバリスタに返還するよう命じている<ref>[https://web.archive.org/web/20080324210344/http://ca.news.yahoo.com/s/capress/starbucks_tipping_suit Judge orders Starbucks to pay more than $100 million in back tips] The Canadian Press (2008-03-21), Yahoo! Canada News</ref>。同様の訴訟はほかの州でも起こされている。
 
2009年7月テキサス州[[エルパソ (テキサス州)|エルパソ]]で採用した身長の低い従業員研修3日で解雇された。この従業員は業務で椅子か小型の脚立の使用を申し出たものの、会社側はこれを拒否して解雇した。2011年5月、米国連邦政府の雇用機会監視監督機関である雇用機会均等委員会(EEOC)は、障害をもつ従業員にたいして相応の便宜を図ることを拒んだとして、テキサス州西部地区連邦地方裁判所に、同社における差別禁止ポリシーの確立と解雇された従業員に対する給与および懲罰的損害賠償金の支払いを求めて提訴した<ref>[http://www.eeoc.gov/eeoc/newsroom/release/5-16-11d.cfm Starbucks Sued by EEOC for Disability Discrimination] 米国雇用機会均等委員会</ref>。2011年8月16日、スターバックスは757万5,000ドルを解雇した元従業員に支払うことおよび障害者雇用についての改善策を取ることに同意した<ref>{{Cite press release |title= Starbucks To Pay $75,000 To Settle EEOC Disability Discrimination Suit|publisher= [[:en:Equal Employment Opportunity Commission|U.S.Equal Employment Opportunity Commission]]|date= 2008-11-18|url= http://www.eeoc.gov/eeoc/newsroom/release/8-18-11.cfm|language= 英語|accessdate= 2014-06-20}}</ref>。
 
== 世界展開 ==
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=== 日本 ===
1992年(平成4年)12月、新東京国際空港(現成田国際空港)第2ターミナルの制限区域内に、米大手ホテルチェーン、マリオット・インターナショナルなどが出資したフードコート内の店舗として開業したが、わずか9月で撤退している。
 
[[1995年]]([[平成]]7年)に日本法人が設立され、[[角田雄二]]が代表取締役社長に就任<ref group="広報">[http://www.starbucks.co.jp/assets/images/ir/images/news/03041215.pdf 代表取締役の異動に関するお知らせ] スターバックス コーヒー ジャパン</ref>。[[1996年]](平成8年)[[8月2日]]、[[東京]][[銀座]]に、[[北米]]地区以外では初めてとなる日本1号店を出店{{Refnest|group="注釈"|{{要出典範囲|date=2018年8月|[[1994年]](平成6年)ごろに[[成田国際空港|新東京国際空港]](当時)内に実験的に出店されたことがある}}。}}。チェーン店ながらも洗練された店内おしゃれなメニュー品目欧風のオープンテラスの併設などから大きな人気を呼んだ。
 
当時の日本の[[喫茶店]]としては珍しく、店内を全面[[禁煙]]にしていたことも特徴である{{Refnest|group="注釈"|{{要出典範囲|date=2018年8月|ただしオープン当初は、喫煙席を用意した店舗もあった}}。}}。喫煙する客のために、屋外のオープンテラスは喫煙可としている。特に[[女性]]層を中心に好評を呼び、日本の[[カフェ]]ブームが進むきっかけとなった。
 
[[2003年]](平成15年)[[4月]]、[[茨城県]][[守谷市]][[けやき台 (守谷市)|けやき台]]のショッピングセンター[[西友]]楽市に[[ドライブスルー]]を併設した日本国内初の店舗を開設(米国では1994年ごろから出店している)。郊外店舗を中心に増やし、2008年(平成20年)3月現在で53店舗を展開している。
 
[[2006年]](平成18年)7月31日、[[千代田区]][[霞ヶ関]]の[[経済産業省]]内に出店。中央省庁への初出店となった<ref group="広報">[http://www.starbucks.co.jp/press_release/pr2006-323.php プレスリリース 経済産業省に「スターバックス コーヒー」をオープン] スターバックス コーヒー ジャパン、2006年7月26日</ref>。[[市谷本村町]]の[[防衛省]]庁舎厚生棟にも店舗があり、出店時の契約により、ほとんどの商品が定価の1割引きで提供される。職員や出入り業者はもちろん、防衛省見学コースの参加者も利用できる。なお、両店とも店舗検索には掲載されていない。
 
[[2008年]](平成20年)[[3月]]、茨城県[[つくば市]]の[[筑波大学]]中央図書館エントランスホールに店舗を開設。日本の大学の附属図書館に専門店が設置されるのは初めてである。
 
[[2010年]](平成22年)[[5月12日]]、全国で初めて[[仙台市|仙台]][[クリスロード]]店が地域活動の場として開放された<ref>{{Cite news |title= 地域活動にスタバ開放 仙台クリスロード店・全国初|newspaper= [[河北新報]]|date= 2010-05-14|url= http://www.kahoku.co.jp/news/2010/05/20100514t15030.htm|accessdate= 2014-06-21|archiveurl= https://web.archive.org/web/20100517050637/http://www.kahoku.co.jp/news/2010/05/20100514t15030.htm|archivedate= 2010-05-17}}</ref>。ほかにも出店した地域の祭りに協賛するなど、[[メセナ]]を積極的に行っている。
 
通常の店舗だけでなく、医療施設内にも出店がみられる。[[2009年]](平成21年)時点では、一般病院内に3店、[[大学病院]]に23店を出店している。これらの多くは患者や見舞い客のみならず一般客も集客できる立地にあることが多い。
 
他にそのほか、空港(一般区域・[[制限区域]])、JR駅構内、高速道路[[サービスエリア]]、[[TSUTAYA]]店内などにも出店している。また、[[六本木ヒルズ森タワー]]にある[[ゴールドマン・サックス]]の日本法人には、[[ゴールドマン・サックス]]の社員専用の店舗が設置されている<ref>ホイチョイ・プロダクションズ『気まぐれコンセプトクロニクル』(小学館、2007年)890頁</ref>。
 
2013年3月、渋谷区千駄ヶ谷から[[品川区]][[上大崎]](新目黒[[東急不動産|東急ビル]])に日本法人の本社を移転している。旧本社は6階建てだったのに対して、新本社は4階建までのフロアで延べ床面積が1.5倍ある。
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同年5月11日、本社1階に[[目黒 (東京都)|目黒]]店を開業、日本国内における店舗数が1,000軒となった。一国で1,000店に達した例はアメリカ、カナダ以外では初<ref>[http://www.fashionsnap.com/news/2013-05-13/starbucks-meguro-wa/ スターバックス「和」がコンセプトの新型店 本社ビルにオープン] - [[Fashionsnap.com]] 2013年05月13日 20:50 JST版</ref>。
 
同年12月18日、日本国内985店舗(当時)でもっとも標高の高い場所にある「横手山山頂店」(標高2307m)2,307m)を[[長野県]][[志賀高原]]の横手山スキー場のリフト山頂駅舎の2階でオープンした。[[スキー場]]への出店も同社初となる。近くの[[ヒュッテ]]がパンを販売しているため、提供するのは11種類の飲み物のみ。オープン時の契約では2014年5月までの期間限定店舗であり、営業本部は地域活性化に向け通年営業に切り替える方向で話を進めていたが<ref>[[信濃毎日新聞]]([[2013年]][[12月4日]]付紙面掲載)</ref><ref>{{Cite news |title= 標高日本一のスタバ 志賀高原横手山山頂にオープン|date= 2013-12-17|url= http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131217/biz13121718140018-n1.htm|accessdate= 2014-06-21|publisher= [[MSN産経ニュース]]}}{{リンク切れ|date=2018年8月}}</ref>営業合意にいたらなかったため当初の予定通りの期日で閉店した(現在はクランペットカフェとなっている)。
 
2010年代に入ってり、47都道府県のうちこれまで店舗がなかった[[山陰地方]]へ展開。これまで店舗がなかった理由は食材の[[流通]]上[[コスト]]がかかってしまうことが要因と説明されていた<ref>[[J-WAVE]]「[[HELLO WORLD (ラジオ番組)|HELLO WORLD]]」2010年11月22日放送「スターバックス特集」より。{{出典無効|date=2018-08-24 |title=番組内での各種情報は、信頼できる紙媒体またはウェブ媒体が紹介するまで、出典として用いないで下さい。Wikipedia:検証可能性に基づき除去される場合があります。}}</ref>が、食材流通ルートの確保にめどがついたため、2013年3月に島根県[[松江市]]のJR[[松江駅]]構内にある[[シャミネ]]松江店が山陰1号店として開店し、オープン日の売り上げが日本国内店舗における最高額を記録した<ref>{{Cite news |title= 松江のスタバ、開店初日の売り上げが全国店舗の最高を記録|date= 2014-04-03|url=http://sankei.jp.msn.com/life/news/130403/trd13040319090005-n1.htm|accessdate= 2014-09-13|publisher= [[MSN産経ニュース]]}}{{リンク切れ|date=2018年8月}}</ref>。これに続いて出雲大社店が開店した。島根県への出店により鳥取県が唯一出店のない県となったが、[[鳥取県]]にも[[鳥取駅]]南口への出店が検討されていると報道された<ref>{{Cite news |title= “空白”解消 スタバもできます 鳥取県出店を検討|newspaper= [[日本海新聞]]|date= 2014-01-15|url= http://www.nnn.co.jp/news/140115/20140115050.html|accessdate= 2014-06-21|archiveurl= https://web.archive.org/web/20140116130939/http://www.nnn.co.jp/news/140115/20140115050.html|archivedate= 2014-01-16}}</ref>。[[2015年]][[4月22日]]の正式発表を経て2015年5月23日にシャミネ鳥取店がオープンし<ref group="広報">[http://www.starbucks.co.jp/press_release/pr2015-1215.php?nid=nw_03_pc 鳥取県1号店を5月23日にオープン] スターバックス コーヒー ジャパン、2015年04月22日</ref>、1996年の日本1号店開店以来およそ19年で全47都道府県に店舗が展開された。
 
年に100店程度を新規出店しており、2018年時点で約13001,300店を展開する。大手チェーン企業であるが、[[京都市]]では日本家屋を改装するなど(京都二寧坂ヤサカ茶屋店)など、外観や内装は地域の事情に合わせている。日本に約30人の店舗デザイナーがおり、アメリカ本社の方針でもある「Local Relevant」(Relevant(地域への関り)を重視した戦略をとっている<ref>「そこだけのスタバ、全国に/個性際立つ店、独自に設計」『[[日経MJ]]』2018年1月24日(デザイン面)</ref>。
 
2014年9月23日(米国時間)、スターバックス・コーポレーションは、スターバックスコーヒージャパンを完全子会社化することを発表<ref group="広報">[http://investor.starbucks.com/phoenix.zhtml?c=99518&p=irol-newsArticle&ID=1970557 Starbucks Poised For Continued Growth and Innovation in Japan Through Full Ownership Of Company’s Second-Largest Market] 2014年9月23日、スターバックス・コーポレーション</ref>。日本における合弁相手であるサザビーリーグは、同社が保有するスターバックスジャパン株式の全部につき、公開買付けに応じることに合意した。2014年10月31日、サザビーリーグ保有株をスターバックス・コーポレーション傘下のSolar Japan Holdings 合同会社が取得し、スターバックスコーヒージャパンはスターバックス・コーポレーションの子会社となった<ref group="広報">[http://www.starbucks.co.jp/assets/images/ir/images/news/irnews20141028-1.pdf 親会社、その他の関係会社及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ] 2014年10月28日、スターバックス コーヒー ジャパン</ref>。さらにサザビーリーグ以外の株主および新株予約権者を対象とした2回目の公開買付けを行い、同年12月にはスターバックス・コーポレーションが間接的に93.62%パーセントの株式を取得<ref group="広報">[http://www.starbucks.co.jp/assets/images/ir/images/news/irnews20141224-1.pdf 支配株主等であるSolar Japan Holdings 合同会社による当社株券等に対する公開買付け(第二回)の結果に関するお知らせ]</ref>。二段階買収の手続きを経て、2015年3月26日をもってスターバックス・コーポレーションはスターバックスコーヒージャパンを完全子会社化した<ref group="広報">[http://www.starbucks.co.jp/assets/images/ir/images/news/irnews20150220-1.pdf 定款の一部変更及び全部取得条項付普通株式の取得に関する承認決議並びに全部取得条項付普通株式の取得に係る基準日設定に関するお知らせ]</ref>。
 
==== 日本店舗の画像 ====
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=== 日本以外 ===
[[Image:Starbucks leeds.jpg|thumb|left|[[イギリス]][[リーズ]]にあるスターバックス。都市の景観に合わせてロゴの配色が変更されている]]
[[イギリス]]や[[アジア]]各地にも店舗を展開し[[2005年]]現在30国に上る。
 
全世界的な展開から、欧州などでは[[マクドナルド]]と並び[[アメリカ帝国]]的[[資本主義]]の象徴として、[[反グローバリゼーション|反グローバリズム]]の標的の一つとされ、批判されることも多い。
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[[オーストラリア]]では、2000年から[[シドニー]]などに出店していたが、2008年までに1億[[オーストラリアドル]](約95億円)以上の負債を抱えるに至った。
不採算店舗を閉店し対応していたが、2014年6月に残存店舗の地元企業への売却が決定し、事実上の撤退に追い込まれた<ref>{{Cite news |title= スタバ、豪から“撤退” 地場コーヒー文化に勝てず|date= 2014-06-19|url= http://www.47news.jp/CN/201406/CN2014061901001300.html|accessdate= 2014-06-21|agency= [[共同通信]]|publisher= [[47NEWS]]}}{{リンク切れ|date=2018年8月}}</ref><ref>[http://thepage.jp/detail/20140703-00000013-wordleaf スターバックスがオーストラリアから撤退する理由] - THE PAGE 2014.07.03 14:48版</ref>。
 
== ロゴマークと訴訟 ==
<!--[[画像:Starbucks in Yuyuan by d'n'c.jpg|thumb|ロゴマーク]]-->
スターバックスがかつて使用していた緑の二重円の[[ロゴタイプ]](ロゴ)については、世界各国で類似の商標が登場しており、[[訴訟]]に発展しているものも少なくない。
 
日本では[[ドトールコーヒー]]系の「[[エクセルシオール カフェ]]」が、[[1999年]]の誕生当初にスターバックスによく似たロゴを使用していたため、[[2000年]]にスターバックス側が[[不正競争防止法]]に基づきロゴの使用差し止めを求める[[仮処分]]申請を申し立てた。結局同年8月に両社の間で和解が成立し、エクセルシオールカフェ側がロゴの外側の円の色を青に変更している。
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韓国では地元コーヒーチェーン企業であるエルプレヤが[[2003年]]8月に[[商標]]登録した「スタープレヤ」のロゴに対して、スターバックス側が商標侵害だとして、特許裁判所に類似商標訴訟を起こしたが、裁判所は[[2006年]][[10月11日]]、「侵害の事実は認められない」として訴えを退けた。スターバックス側は判決を不服とし最高裁(大法院)に上告したが、最高裁は[[2007年]]1月にスターバックス側敗訴の確定判決を下した<ref>{{Cite news |title= スターバックス「類似商標」訴訟、国内企業の勝ち|newspaper= [[中央日報]]|date= 2007-01-12|url= http://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=83593&servcode=400&sectcode=400|accessdate= 2014-06-21}}</ref>。
 
同様の裁判は[[上海]]でも行われている。スターバックスは同社の中国語名「星巴克」やロゴなどを真似たとして、上海でコーヒー店を展開していた地元業者を商標権の侵害で告訴した。スターバックスは[[2005年]]に下級審で勝訴したものの、地元業者はこれを不服とし日本での最高裁にたる上海市高級人民法院に上訴。高級人民法院は商標権侵害を認め、スターバックス側の勝訴が確定した<ref>[http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20070105AT2M0502L05012007.html NIKKEI NET]{{リンク切れ|date=2018年8月}}</ref>。
 
なおスターバックスでは[[2011年]]1月に、外側の帯および社名の文字表記を廃し、元々もともと内側にあった女性像を拡大した新たなロゴマークを発表。同年3月から順次導入を始めている。これは「今後スターバックスの名前でコーヒー以外の商品を提供していく可能性がある」ことがおもな理由だが、古くからのファンからは批判も出た<ref>[http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-18899520110106 米スターバックスがロゴ変更、ファンからは非難の声が噴出] - ロイター・2011年1月6日</ref>。
 
== スターバックス カード ==
発行国内のスターバックス全店で使える[[プリペイドカード]]・ギフトカードである。他国の店舗での互換性はなく、それぞれ発行国店舗のみでの利用となる。
 
アメリカとカナダの店舗では、登録を行ったスターバックスカード利用者は、来店(購入)ごとにシロップ追加、ドリップコーヒーのおかわりが無料となる。2010年6月までは登録を行ったカード利用者に限り2時間までWiFi(AT&T Wi-Fi Access)利用が無料であった(2010年7月からはすべての客に時間制限なしで開放されている)<ref group="広報">{{Cite press release |title= Starbucks Turns on Free Wi-Fi for Customers July 1st|publisher= Starbucks|date= 2010-01-29|url= http://news.starbucks.com/article_display.cfm?article_id=411|language= 英語|accessdate= 2014-06-21|archiveurl= https://web.archive.org/web/20130903224910/http://news.starbucks.com/article_display.cfm?article_id=411|archivedate= 2013-09-03|quote=}}</ref>。カードはスーパーマーケットなどでも販売(会員制倉庫型卸売店などでは額面の7割から9割の価格で販売)されている。また、「スターバックスカード・デュエットビザカード」と呼ばれる年会費無料のクレジットカードをスターバックスとの提携で[[JPモルガン・チェース|チェース]]が発行しており、このカード利用時には、加えて代金の10%が割引となる。
 
イギリスの店舗でも同様に、オンラインで登録を行ったカード利用者は店舗内の公衆無線LAN(BT openzone)が制限なしに利用でき、シロップなどのオプションは過剰でない限りすべて無料になるうえ、スターバックスカードでドリンクを購入するとドリンク単体の割引が受けられる。また、フィルターコーヒー(トールサイズ)が1ポンドになるなど(この場合のオプションも無料)、スターバックスカードのサービスは世界でも北米と並ぶトップレベルである。
 
日本では、現金またはクレジットカードによる10001,000円以上の入金で発行でき、繰り返しチャージが可能である。プレミアムや増量、Wi-Fiなどのサービスは一切かず、小銭が不要であるとか、キャッシュカード決済の手間がいという利点のみである。(ただし、キャンペーン期間中に50005,000円以上のチャージでドリンク無料チケットがもらえるなどの特典はある))。残高は店頭やスターバックスカードサポートセンター、ウェブサイトで確認でき、同時に利用期限が更新される(金額の増減を伴わなくとも3年の有効期限が延長される。2012年6月6日以降、有効期限は廃止され無期限となっている)。絵柄は年々変更され、期間限定タイプや懸賞で当たるタイプなどもある。こういった限定の絵柄はオークションでも高価で取引されている。また、贈呈用としてカードを納める封筒もある。カードのタイプは[[デニーズ (日本)|デニーズ]]と同じタイプであるが、デニーズでは利用できない(逆も同様)。
 
日本を含めたほとんどが[[磁気カード]]だが、台湾のみ[[ICカード]]である。台湾では、同じ[[統一企業]]グループが経営する[[セブン-イレブン]]で発行されている「[[icash]]」と同じタイプだが、セブン-イレブンでは利用できない。逆に、セブン-イレブンで発行された「[[icash|icash2.0]]」カードは同店舗で使用可能である。
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== その他 ==
* 日本のスターバックスでは、銀座の1号店をはじめとした各地でコーヒーセミナーを開催している。1回2時間程度で、コーヒーの基礎知識から正しい淹れ方や飲み比べなどを通して、コーヒーをより身近に親しむことができるプログラムとなっている。初級、中級、上級にクラス分けされていており、すべてのプログラムを受講すると修了証<!--http://www.starbucks.co.jp/seminar/images/noflash_01.jpg-->がもらえる。
 
* 通常、飲み物は紙製やプラスチック製の使い捨てコップで提供されるが、陶器製のカップが利用されることもある(購入者の同意の上)。また、上述のように持参したタンブラーや[[カップ]]類に入れてもらうことも可能。持参したタンブラーやカップ類は、使用前後に洗浄もしてもらえる(割引と同様に、スターバックス販売製品以外でも洗浄してもらえる)。
 
* [[神奈川県]][[鎌倉市]][[御成町 (鎌倉市)|御成町]]にある鎌倉御成町店は、漫画家[[横山隆一]]邸のあった跡地に建てられた。そのため、店内で横山の代表作であるフクちゃんの4コマ漫画を展示している。
 
* [[2001年]][[9月11日]]の[[世界貿易センター爆破事件|世界貿易センタービル崩壊]]直後、3名の救急隊員が世界貿易センタービルから3ブロック離れた"Battery Park City Starbucks"で飲料水をもらおうとしたところ、ボトル・ウォーター代として130ドルを請求されたため、実費で購入した。これが企業風土を示すものだと、スターバックスは全米から批判を浴びてのちに謝罪した<ref>{{Cite news |title= Starbucks apologizes for charging rescuers for water|newspaper= [[USA Today]]|date= 2001-09-25|url= http://usatoday30.usatoday.com/news/nation/2001/09/25/starbucks.htm|accessdate= 2014-06-21|agency= [[AP通信|AP]]|language= 英語}}</ref>。
 
* 英語の[[ショートメッセージサービス|SMS]]における[[スラング]]では、スターバックスは「*$'s」と省略されている<ref>[http://wired.jp/wv/archives/2002/07/15/%E6%90%BA%E5%B8%AF%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%82%B8%E7%8B%AC%E7%89%B9%E3%81%AE%E3%80%8C%E8%A8%80%E8%AA%9E%E3%80%8D%E3%82%92%E7%BF%BB%E8%A8%B3%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%82%8C%E3%82%8B/ 携帯メッセージ独特の「言語」を翻訳してくれるウェブサイト] ([[WIRED.jp]]) </ref>。[[アスタリスク|*]]がstar、[[$]]が[[アメリカ合衆国ドル#俗称|buck]]を示している。
 
* [[香港]]のスターバックスの店舗において、テナントとして入居するビルの[[便所|トイレ]]の水道水を用いてコーヒーを淹れていたことが地元メディアに報道された。地元の衛生当局が、水道水を使用しないよう警告を出し、同社は[[蒸留水]]の使用に切り替えたが、市民からは批判の声が多数出ている<ref>{{Cite news |title= トイレの水道水でコーヒーいれる 香港のスタバ|date= 2013-05-31|url= http://sankei.jp.msn.com/world/news/130531/chn13053120270004-n1.htm|accessdate= 2014-06-21|agency= 共同通信|publisher= MSN産経ニュース|archiveurl= https://web.archive.org/web/20130531225617/http://sankei.jp.msn.com/world/news/130531/chn13053120270004-n1.htm|archivedate= 2013-05-31}}</ref>。
 
* [[韓国]]のスターバックスの店舗において、メニューにショートサイズの価格を載せなかったことから、消費者団体が「消費者の選択権を制限している」として食品衛生法違反で告発した。これを受けて、スターバックス・コリアは、全サイズの価格を載せたパンフレットメニューを準備したり、ショートサイズがある旨の文字を商品名と同じ文字サイズに変更して大きく書くなどの改善を行った<ref>{{Cite news |title= 「安いショートサイズをメニューから隠した」スターバックス・コリアを告発|newspaper= [[ハンギョレ]]|date= 2015-01-27|url= http://japan.hani.co.kr/arti/politics/19471.html|accessdate= 2015-08-28}}</ref>。
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* レシートの店舗名の横に番号(#xxxx)が記載されており、店舗ごとに固有の番号が付与されている。契約順に番号が付与され、#1は銀座松屋通り店。公式サイトの店舗のURL末尾のid番号が店舗番号に対応している。
 
* 創業時からスタックスは「出会いの場」を提供することを企業の使命としていた。しかし2018年4月12日、コーヒーを買わずに知人を待っていた黒人客2人が逮捕された。すぐに釈放されたが、逮捕の様子がネット上に拡散される。人種差別だと非難が殺到し、5月29日に全米約80008,000店を閉鎖して従業員約17万50005,000人に対し研修を行うことを決めている。<ref>[http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52974 人種差別企業とネットで拡散したスターバックスの後悔]</ref>
 
 
 
* [[2017年]]1月27日、[[中東]]と[[アフリカ]]の7国の国民の入国を制限する[[大統領令13769号]]が署名された。それを受けて今後5年間に1万人の[[難民]]を雇用すると発表したところ、[[不買運動]]が起きたが小さい影響で済んだ<ref>{{Cite web|url=https://jp.reuters.com/article/starbucks-refugee-idJPKBN16K06P|title=米スタバ、難民雇用方針に反発するボイコットの影響ない|publisher=[[ロイター]]|date=2017-03-13|accessdate=2018-09-17}}</ref>。
 
== 脚注・出典 ==