「ゴジラvsビオランテ」の版間の差分

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:略して'''抗核バクテリア'''、または'''抗核菌'''、英名である'''A'''nti '''N'''uclear '''E'''nergy '''B'''acteriaの頭文字をとって'''ANEB'''とも呼ばれる<ref group="注">『[[月刊コロコロコミック]]』に掲載された『[[ゴジラvsデストロイア]]』の[[漫画化]]版では、[[東宝特撮映画の怪獣対策組織#Gフォース|Gフォース]]隊員の青木などは'''ANB'''と呼称している。</ref>。
:[[ゴジラ (架空の怪獣)#G細胞|G細胞]]に含まれる、核を食べる遺伝子から作り出された核物質をエネルギー源にするバクテリア。作中ではこれを[[ゴジラ (架空の怪獣)|ゴジラ]]の体内に撃ち込んで核反応を抑え込み、エネルギーを奪うことを目的として大河内財団の協力の下で白神源壱郎博士らが開発し、[[自衛隊]]が大阪に上陸したゴジラに対し使用した(権藤吾郎一佐以下、陸上自衛隊隊員4名が[[カールグスタフ (無反動砲)|84ミリ無反動砲]](権藤のみ装備)及び89ミリロケットランチャー([[89mmロケット発射筒 M20改4型|M20「スーパー・バズーカ」]])を用い[[大阪ビジネスパーク]]のビルより坑核バクテリア弾を発射。5発中3発命中。内1発は口内に命中)。その効果はバクテリア弾1発で原発1基分の核反応を抑制できるほどのものだが、当初はゴジラの低い体温のために活性化せず、すぐには作用しなかった。そこでゴジラの体温を上昇させるために「サンダービーム作戦」が実施される。この結果、その後の[[ビオランテ]]との交戦中にいったんゴジラを昏倒させる。しかし昏倒したゴジラがたまたま海に倒れ込んだことにより体温が下がり効果が一時的に低下。その間に消滅し宇宙へ飛んでいったビオランテを後に、回復したゴジラは海へ帰る。
:開発した白神博士が同作内にて殺害されたため(もっともただし、白神自身これ以上新たな抗核バクテリアを作るつもりはなかっ無いと明言してい)本作以降のシリーズには登場しない。
; マイクロウェーブ6000サンダーコントロールシステム
:略称は'''M6000TCシステム'''。
:実験エリア上空に[[ヨウ化銀]]を散布して人工的に雷雲を発生させ、稲妻によって発生する[[高周波]]により対象物の[[分子]]を振動させて加熱する実験システムで、一定の空間を使った超巨大[[電子レンジ]]と言われる。TCシステムは、'''ソニックビーム車'''{{Sfn|メカニック大全|2003 |p=213}}と呼ばれる[[磁場]]を発生させる巨大なアンテナ車輌と、[[避雷針]]のような突起のついた地雷型の[[電位差]]発生装置で構成され、ソニックビーム車8輌と電位差発生装置140基で実験フィールドを1つ形成する。電位差発生装置に負の電荷をかけると、上空で帯電しているに対して稲妻が放電され、発生した高周波により対象物が加熱される{{Sfn|ゴジラVSビオランテ 特集号|1989 |p=28}}。その熱エネルギーは、電位差発生装置1基で戦車一台を容易に溶かすほど{{Sfn|メカニック大全|2003 |p=213}}であり、あくまで科学実験設備でありながら対地兵器と表現する資料もある{{Sfn|メカニック大全|2003 |p=213}}。このTCシステムの運用には大電力を必要とするため、原子力発電所による電力供給が可能な若狭湾付近に実験場が設けられていた{{Sfn|メカニック大全|2003 |p=213}}。
:上空に[[ヨウ化銀]]を散布して人工雲を発生させ、地上に固定した[[電位]]差発生装置とソニックビームシステム車に搭載した電位相増幅装置で人為的に雷を発生させる。サンダーコントロールシステムについては、作中では[[電子レンジ]]と同じ仕組みとして説明されている。その雷撃は、[[戦車]]1台を溶かすほどの威力。
:劇中では、ゴジラの体内に撃ち込んだ抗核エネルギーバクテリアを活性化させるべく、予想以上に低温でだったゴジラの体温を上昇させる'''サンダービーム作戦'''に使用された。TCシステム自体には武装が無いため、作戦エリアまではメーサー戦車による攻撃でゴジラを誘引し、その後もメーサー戦車や戦車・ミサイルなどの攻撃によりゴジラを作戦エリア内に封じ込めた。抗核エネルギーバクテリアの効果が現れるまで時間がかかったため、ゴジラの反撃や、突如として出現したビオランテとの戦闘に巻き込まれて大きな被害を出しながらも、最終的には作戦は成功している。また、白神博士を射殺したエージェントのSSS9に対しても黒木が電位差発生装置を作動させており、人工雷が発生した瞬間にSSS9は消滅した。
:作戦領域(サンダーコントロールシステム設置領域)までは[[メーサー兵器#92式メーサー戦車|メーサー戦車]]隊による威嚇攻撃でゴジラを誘導。誘導後はメーサー戦車は戦車、ミサイル車などと連携して引き続きゴジラを作戦領域から外に出さないための威嚇、牽制攻撃を行う。
:撮影用のプロップは、実験エリアの遠近感を強調するためにソニックビーム車・電位差発生装置の両方とも大中小3サイズが作られており、前者のアンテナ部電極板はプリズムテープで表現された{{Sfn|ゴジラVSビオランテ 特集号|1989 |p=28}}。また、電位差発生装置は、本編撮影用の実物大[[大道具]]が先行して製作されたため、特撮用ミニチュアモデルが後から合わせて作られた{{Sfn|ゴジラVSビオランテ 特集号|1989 |p=28}}。
:本システムを用いた'''サンダービーム作戦'''はゴジラの体温を上昇させ、ゴジラ体内に射ち込まれた抗核エネルギーバクテリアを活性化させるため実行された作戦であるが、すぐには抗核バクテリアの効果がでることはなく、直後に現れた[[ビオランテ]]とゴジラの交戦中にようやく効果が現れる。
:同様にその他、『[[月刊コロコロコミック]]』に掲載されたコミカライズ作品では、『[[ゴジラvsモスラ]]』でモスラ幼虫を焼き払うために黒木が使おうとしたり、『[[ゴジラvsデストロイア]]』の漫画化版ゴジラを冷却するために、このシステムを応用したPE([[ペルティエ効果|ペルチェエフェクト]])6000サンダーコントロールシステムで、黒木はゴジラの冷却を行っが登場している。
:また作品の最後には、白神を射殺したサラジア共和国のエージェントであるSSS9に対して黒木がシステムを使用。人工雷を受けたSSS9は一瞬で消滅する。
:『[[月刊コロコロコミック]]』に掲載された『[[ゴジラvsモスラ]]』の漫画化版では、黒木がこれを利用してモスラの幼虫を焼き払おうとする。
:同様に、『コロコロコミック』に掲載された『[[ゴジラvsデストロイア]]』の漫画化版では、このシステムを応用したPE([[ペルティエ効果|ペルチェエフェクト]])6000サンダーコントロールシステムで、黒木はゴジラの冷却を行っている。
:; ソニックビームシステム車
::装軌式の台車の上に巨大な電位相増幅装置を搭載したソニックビームシステム車('''雷電位相増幅機'''='''M6000-TCS''')と'''91式特殊牽引索敵レーダー車'''で構成され、これに電位差発生装置(通称「[[地雷]]」)で一つのシステムを構成している。形式記号は'''PDSS91'''。所属は[[陸上自衛隊]]。