「ロンドン橋落ちた」の版間の差分

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ロンドン橋が造っては流されたということが繰り返されたのは、10世紀から12世紀にかけてのことであり、[[ヘンリー2世]]時代の[[1209年]]に石造りの橋が完成してからは、橋の崩壊はなくなり、1832年に架け替えられるまで、600年以上もその堅牢さを保った<ref>[[平野敬一]]、「マザー・グースの唄」、p.85、中公新書275、1972年1月25日初版、ISBN 978-4-12-100275-4</ref>。しかしこの石橋の上には礼拝堂や民家・商店が立ち並んでおり、それらが火事で焼失することはあった。さらに、[[1553年]]には、[[ヘンリー8世 (イングランド王)|ヘンリー8世]]による[[宗教改革]]により、橋の上の礼拝堂が取り壊された。こうした出来事を、橋が「落ちた」「壊れた」と捉えたのではないかとする説もある<ref>[[#薬師川・豊田(1990)|薬師川・豊田(1990)]] p.108</ref>。
 
また、天災だけではなく、次のように人の手によって壊された話も伝えられている。[[1014年]](または[[1009年]])、[[スヴェン1世 (デンマーク王)|デンマーク王スヴェン1世(ノルウェー王も兼ねていた)]]はイングランド遠征を行い、戦列に加わっていたノルウェーの前家の王族であ[[オーラヴ2世 (ノルウェー王)|オーラヴ]](後のノルウェー王[[オーラヴ2世 (ノルウェー王)|オーラヴ2世)]]にロンドンの攻略を命じた。このときオーラヴ2世は守兵が立て籠もるロンドン橋にロープをかけ、軍船で引っ張り落としたという<ref>{{cite book | last = Gibson | first = Michael | title = The Vikings | publisher = Wayland | date = 1972 | location = London | pages = 73 | isbn = 0853401640}}</ref>。歌詞はこの出来事を元にしているいう説もある。
 
それを裏付ける文献もある。この出来事が記されている古代スカンジナビアの冒険談『[[ヘイムスクリングラ]]』は、[[サミュエル・レイン]]によって翻訳され[[1844年]]に発表された。そこには[[オッター・スヴァルト]]の詩が収められているが、この詩の1行目とロンドン橋の詩とは類似性がある。