「巨人たちの星」の版間の差分
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一方、ガニメアンの太陽系への帰還、地球来訪と、移住先への出発の情報を通信波に載せて巨人の星へ向けて放った人類は、直後に思わぬ信号を受け取る。それは巨人の星からの返信であり、地球の通信フォーマットに則り、しかも英語で記述されていた。
どうやら人類は遥か昔から彼らに監視されて居たらしい。だが、交渉を重ねて行く
ハントらは推論によって第三の勢力、即ち、地球人類とはまた別の人類集団の存在を指摘し、カラザーはそれが真実であると認めた。彼らはかつてのミネルバを2分して対立した一方の勢力、'''ランビアン'''の子孫であり、今は惑星'''ジェヴレン'''に住む'''ジェヴレン人'''となって、同じ人類として長らく地球の監視にあたり、ミネルバ崩壊後に太陽系に残留したもう一方の
また、地球の歴史においても彼らジェヴレン人の関与が明らかになった。その人数こそ限られたものだが、地球に潜入したジェヴレン人は或いは宗教を使って人類を惑わし、迷信を教え込んで合理的思考を奪い、或いは資本を独占して富を収奪し人類を貧困に陥れ、時には科学技術の発達を妨げ、一方で兵器の開発を促し、人類の進歩をゆがめ自滅させる方向に誘導すべく歴史を裏から支配していたという。その背景には5万年前にミネルバでランビアンと対立した、もう一方の勢力であるセリオスの子孫である地球人類に対する昔年の恨みがあった。だが、その試みは上手く行かず、今は地球において平和運動を推進して人類の武装解除を進めて無防備にする一方で、巨人たちに対しては地球の軍事化による危険の拡大を吹聴し、これに対抗する名目で高度な科学技術を巨人から引き出していた事が明らかになった。
ジェヴレン人の最終目的は何か。そして、これまでの悪行が悟られたとなれば、彼らはその目的に向けて秘めていた企てを直ちに実行に移すかも知れない。既に彼らは工業衛星アッタンで航宙艦を量産して戦力を充実させ、またテューリアンから引き出した高度な科学技術を応用した究極の最終兵器を取り揃えている。対して巨人の星のカラザーらテューリアンは生来争いを好まず戦いの備えはない。翻って地球人類は宇宙に飛び出して間もなく備えが全くない。
ハントら地球人と、シャピアロン号のガニメアンはこの逆境下にあっても、逆転の秘策を捻り出して実行する。そして、その結末は地球人類とジェヴレン人の運命を輪廻に封じ込める。
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