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== 占星術の周期と時代の霊的なシフト ==
[[File:Venice ast sm.jpg|thumb|left|西洋占星術のアクエリアス([[宝瓶宮みずがめ座|水瓶座]])の[[時代]][[思想]]がニューエイジに影響を与えた]]
元々ニューエイジという言葉は、[[フランス革命]]と[[アメリカ独立戦争]]の時代に、[[薔薇十字団]]と[[フリーメイソン]]によって使われたようである{{sfn|教皇庁|2007|p=16}}。
 
[[西洋占星術]]の伝統の中に、「新時代への文明」へのバラ色の期待を掻き立てるものがあり、これが「ニューエイジ」という言葉の直接の源泉と考えられている。'''水瓶座の時代'''([[:en:Age of Aquarius|Age of Aquarius]])への移行が人類の精神の大きな進化の過程であるという考えは、進化論流行時代の霊媒・予言者で近代[[神智学]]を創始した[[ヘレナ・P・ブラヴァツキー]]の[[神智学協会]]の運動が、普及に大きく貢献した{{sfn|島薗|1996|pp=76 - 77}}。ただし、神智学協会の運動全体のなかでの「ニューエイジ」の概念はあまり重視されていなかった{{sfn|島薗|1996|pp=76 - 77}}。神智学協会から分派した[[アリス・ベイリー]]([[1880年]] - [[1949年]])の著作で頻繁に使われており{{sfn|島薗|1996|pp=76 - 77}}、水瓶座の時代 = 新時代を指す言葉として使われる一因になったと言われる<ref>[https://ameblo.jp/spiken777/entry-12125012724.html あらためまして「ニューエイジ=アクエリアス(水瓶座)の時代」とは?!] [[押尾学]]</ref>。ベイリーの著作は他の[[神智学]]系の文書と共に、[[1960年代]]以降のニューエイジに大きな影響を与えた{{sfn|Tingay, 宮坂清訳|2009|p=457}}。
 
「ニューエイジ」が大きな潮流の鍵概念となるのは、1970年代に入ってからである{{sfn|島薗|1996|pp=76 - 77}}。この言葉は、多くの人々にとって歴史上の重要な転換点を意味しており、[[占星術]]師たちは、[[キリスト教]]が支配していた「[[双魚宮うお座|魚座]]の時代」から、第三千年期の初めには[[宝瓶宮みずがめ座|水瓶座]]の「新しい時代」に代わると考えた。これは理論ではなく'''未来像'''であり、[[神智学]]、[[心霊主義]]、[[人智学]]、それに先行する秘教的な思想の影響を受けたものである{{sfn|教皇庁|2007|pp=27 - 28}}。宗教学者の[[大田俊寛]]によると、神智学に始まり[[1960年代]]に[[アメリカ合衆国]][[アメリカ西海岸|西海岸]]を中心地に[[ヒッピー]]と呼ばれた当時の若者の間で流行した思想を受け継ぐもので、旧来の[[物質文明]]が終焉を迎え新たな'''霊的文明'''が勃興するという、霊的([[霊性]]・[[スピリチュアリティ]])革命論・[[進化論]]の思想であると述べている<ref name=otsy>[http://synodos.jp/society/13412/2 大田俊寛「高橋克也被告裁判・証言草稿──地下鉄サリン事件20年に際して 2」] - [[2015年]](平成27年)3月18日 SYNODOS</ref>。[[霊性]]を進化させて[[物質文明]]から精神文明への転換を起こすことが主唱され、現在の物質文明は[[破局]]を迎えるという[[終末論]]や<ref name=otsy/>、人類の意識や霊性が徐々に高まり黄金時代が到来するなど、世界の変容をめぐる様々な思想・未来像が唱えられた{{sfn|Wojcik, 冨澤かな訳|2009|pp=549 - 550}}。[[パラダイムシフト]]、[[アセンション]]とも。典型的な例が、神智学協会的な「宇宙人類進化神話」を引き継ぐ[[ホゼ・アグエイアス]]が[[1987年]]に起こると主張した、「調和ある収斂(ハーモニック・コンバージェンス)」である{{sfn|Wojcik, 冨澤かな訳|2009|pp=549 - 550}}。
 
[[千年王国]]思想とニューエイジが結びつくことで、'''[[終末思想]]'''が伝統的な宗教以外の代替スピリチュアリティにも見られるようになった{{sfn|Wojcik, 冨澤かな訳|2009|pp=549 - 550}}。[[教皇庁]]は、ニューエイジに流入した諸要素が、個人・社会・世界に根本的な変化が起こるために時は満ちたという思想と結びついている、と述べている{{sfn|教皇庁|2007|p=28}}。ニューエイジは、グローバルな意識の高まりと、環境破壊への切迫した危機感によって成長した{{sfn|教皇庁|2007|p=46}}。