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キムラグモの名前は発見者にちなむものである。当時まだ高校生(旧制)だった[[木村有香]](きむらありか)が[[1920年]]に[[鹿児島県]]で発見し、標本を送られた[[岸田久吉]]が[[1923年]]に記載、木村に[[学名]]と[[和名]]を[[献名]]した。木村は後に[[植物学]]者として名をなし、[[東北大学]]を舞台に[[ヤナギ]]の分類で大きな業績を挙げている<ref>八木沼(1969)p.80-81</ref>。当時ハラフシグモ科のクモは[[東南アジア]]から4種発見されていただけで、どれも採集困難なものばかりであったので、クモの系統の研究上大きな意味のある発見となった。東亜蜘蛛学会(現・[[日本蜘蛛学会]])はシンボルマークにこの蜘蛛を使っている。
 
その後九州以南の各地で分布が確認されたが、すべて同一種と考えられていた<ref>八木沼(1960),p.19</ref>。ところがキムラグモの配偶行動を研究していたドイツのハウプトが沖縄産のものの行動が全く異なることを発見し、研究の結果、これを別種オキナワキムラグモ ''Heptathela nishihirai''(= ''Ryuthela nishihirai'' ) として発表した。この学名は標本を提供した沖縄出身の生態学者で琉球大学理学部で長く教鞭をとり、主に海洋生物学分野の生態学で業績をあげた[[西平守孝]]に献名したものである。これを契機に研究が進んだ結果、各地で種分化が進んでいることが判明した。
 
==分類==