「シン・ゴジラ」の版間の差分

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== あらすじ ==
: [[11月3日]]{{efn|[[ゴジラ (1954年の映画)|ゴジラ(第1作)]]が公開された日である。}}8時30分ごろ、[[東京湾]][[羽田 (大田区)|羽田]]沖で大量の[[水蒸気]]が噴出し、[[東京湾アクアライン]]でトンネル崩落事故が発生する。[[日本国政府|政府]]は、原因を[[海底火山]]か[[熱水噴出孔]]の発生と見て対応を進める。[[内閣官房副長官]]矢口蘭堂は、インターネット上の一般人による目撃報告や配信動画などから、いち早く事故の背景にある巨大生物の存在を示唆するが、周囲はそれを一笑に付す。しかし、まもなく巨大生物の尻尾部分がテレビ報道されたことで、政府は認識を改める。更に自重で潰れるため上陸は不可能という専門家の意見とは裏腹に、巨大生物は[[多摩川]]河口から[[大田区]]内の[[呑川]]を這いずるように遡上し、[[蒲田]]で上陸し、街を破壊しながら北進を始める。
: 相手は生物であること、陸上で行動可能であることを前提として捕獲か駆除かを検討した結果、政府による対処方針は駆除と決定。その大きさや性質が不明であり、生半可な攻撃では駆除は困難であると予想され、無制限に火器を使用できる[[防衛出動]]での[[自衛隊]]出動を模索。半ば[[超法規的措置|超法規的]]にではあるが害獣駆除を目的とした戦後初の防衛出動が要請された{{efn|通常、有害鳥獣駆除では[[災害派遣]]が適用される。有害鳥獣駆除目的での災害派遣で、実際に火器使用した事例(1960年代の北海道の[[ドド#人間との関係|トド撃ち]]で、[[F-86 (戦闘機)|F-86]]による[[機銃掃射]]や[[ブローニングM2重機関銃|M2 12.7mm重機関銃]]、[[M1ガーランド|M1 7.62mm小銃]]などによる実弾射撃が行われた)がある。また、有害鳥獣駆除目的ではないが災害派遣で使用・準備された事例(1960年の[[谷川岳宙吊り遺体収容]]、1974年の[[第十雄洋丸事件]]、1991年の[[雲仙普賢岳]]の噴火、2011年の[[福島第一原子力発電所事故]])などがある。}}{{efn|また、この時点で既に[[練馬駐屯地|練馬]]の[[第1師団 (陸上自衛隊)|第1師団]]が救助目的の災害派遣がされている。}}。巨大生物は当初こそ蛇行に似た動作で進行していたものの、品川区[[北品川]]近くで急速な[[進化]]([[変態]])と巨大化を遂げ、直立二足歩行を開始する。暫く歩行した後に停止、そこへ自衛隊の[[攻撃ヘリコプター]]{{efn|[[木更津駐屯地|木更津]]の[[対戦車ヘリコプター隊|第4対戦車ヘリコプター隊]]の[[AH-1S]]}}が攻撃位置に到着するが、付近に逃げ遅れた住民が{{efn|木更津の第4対戦車ヘリコプター隊の[[OH-1]]によって}}発見されたことで攻撃は中止される。直後に巨大生物は突如、再び蛇行に切り替えて[[京浜運河]]から東京湾へ姿を消すが、一連の行動による被害は上陸から2時間強で死者・行方不明者100名以上にもなっていた。
: 政府は[[海上自衛隊]]を出動させて足取りを探る一方で巨大生物の再襲来に備え、矢口を事務局長とした「巨大不明生物特設[[災害対策本部]]」(巨災対)が設置される。被害地域では未知の[[放射性同位体|放射性元素]]の検出や微量の[[放射線量]]の増加が確認され、その反応が巨大生物の行動経路と一致したことから、放射線源は巨大生物と判明する。[[アメリカ合衆国|米国]]からは大統領次席補佐官および大統領[[特派大使|特使]]が極秘裏に来日し、巨大生物の正体は太古から生き残っていた深海海洋生物が、不法に[[海洋投棄]]された大量の[[放射性廃棄物]]に[[適応#生物学における適応|適応進化]]した「[[ゴジラ (架空の怪獣)|ゴジラ]]」(GODZILLA)と呼称される未発表の生物であることや、その研究をしていた牧悟郎という学者が行方不明であることを伝え、牧が残した謎の暗号化資料などを日本側に提供する。巨災対は、ゴジラが体内の[[原子炉]]状の器官から活動エネルギーを得ており、そこから生じる熱は血液循環によって発散しているため、血液循環を阻害すればゴジラは生命維持のために自ら[[原子炉スクラム|スクラム停止]]・急激な冷却を行い、活動停止するはずであると結論づけ、血液凝固剤の経口投与によってゴジラを凍結させる「矢口プラン」(仮称)の具体検討を始める。